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  • 一問一答「あなたは、遺伝や生まれた環境を超えて、自分の人生を自分でどのように変えていきたいですか?」【遺伝的天才を超える方法】

    2022-07-16 13:40  
    330pt
    あなたは、遺伝や生まれた環境を超えて、自分の人生を自分でどのように変えていきたいですか?

    今回は、人生で今厳しい境遇にある方からの相談をもとに、僕たちの人生が生まれつきでどこまで決まるのか解説してみたいと思います。

    Q. 50代前半女性です。一言では書けないような状況が続いています。両親からの心理的虐待の他、30代で祖父母の介護を一人で無報酬で10年続けて体が不自由になったりしました。事情があり、まだ着れると思ってしまい20年以上も同じ服を着ています。運気を下げる原因のひとつでしょうか?

    まず科学的には運気というものは存在しませんので、まずそれは忘れてください。
    20年以上同じ服を着ているのであれば変えてください。

    厳しい事を言うようですが、自分で変えられることから変えていかないと人生は変わりません。
    もちろん、自分が置かれた境遇を全て変えようと思ったらハードルは高すぎると思います。
    ですが、安いものでもいいので服を買ってきて、古くなった自分の服を捨てるというのは簡単にできることのはずです。

    自分がたったそれだけのこともしていないということにまずは気づいてください。
    自分の力で今変えることができないものを「今はまだ変えることはできない」と受け入れるのはいいですが、今すぐにでも変えることができるものを変えないのは人生が変わらない原因です。
    人は今できる小さな変化から始めていって、徐々に徐々に大きな変化に挑戦していくものです。

    ですから、一度大きな変化を経験した人間は、その後もたくさんの変化を起こしてどんどん人生を変えていくことができます。
    まずは新しい服を買って古い服を捨てるというところから始めてみてはいかがでしょうか。

    以上が、DaiGo師匠からのアドバイスでした。

    鍛えて伸ばしていける要素の方が大事

    生まれ持った特性が気になる人も多いと思います。
    性格に関しては、約半分は生まれつきの遺伝子で決まりますが、残りの半分は人間関係で決まります。
    ただし、自分の行動を変えていくことで、成功を左右していると言われる誠実性や失敗を左右しているメンタルの不安定さなどは、鍛えたり変化させることはできます。

    性格だけでなく外見やルックスが気になる人も多いと思います。
    様々な特性が人それぞれあるわけですが、重要なのは生まれ持った自分の特性を知った上で、受け入れるべきところは受け入れて、自分の力で伸ばしていくことができる部分に注目することです。

    これは勉強でも仕事でも同じです。
    自分の苦手な部分は上手くコントロールしたり捨てたりして、逆に得意なところに注目して集中投資するということをすれば、人はいくらでも成功することができますし、むしろ、今の時代では特殊な人や変わった人の方が成功することができる時代です。
    全てを平均点でこなすことができる人は、できる仕事はすべて AI に取って代わられていきます。

    遺伝子でどこまで決まるのか!

    幸せは遺伝子で決まる?!
    人間の幸せというものは半分は遺伝子で決まるとされています。

    人間の幸福度というものは一生にわたってわりと一貫しているものです。
    例えば、若い時は徐々に幸福度が上がっていき社会に出ると一旦落ちますが、その後は歳を取れば取るほど徐々に上がっていく傾向があります。
    他にも、結婚に関しては、結婚すると幸福度は上がりますが数年経つと結婚する前の状態まで戻ってしまうということも言われていたり、配偶者が亡くなると平均して7年間は悲しみが増してしまいますが、それ以降はやはり元の水準に戻るということがいわれています。

    つまり、僕たちの幸福度というものは、結婚してとても幸せになっても数年経つと元に戻ってしまうし、自分のパートナーが亡くなったりしてとても悲しい状態になっても7年ぐらい経つと元に戻るということです。

    人間の幸福度というものは、幸せなことがあっても悲しいことがあっても元のベースラインに戻る性質があります。
    そして、このベースラインは基本的には生まれつき決まっているものです。
    人間の幸せというものは半分は遺伝子で決まるとされています。
    良くも悪くも、その遺伝子によって決められた幸福のセットポイントに戻るということです。

    読書スピードは遺伝子で決まる?!
    読書スピードというものが何で決まるのかということを調べた研究があります。
    なんと読書スピードというものは、そのほとんどは皆さんの遺伝子により決まっています。

    この研究は2010年にオハイオ州立大学が行った研究で、135人の遺伝子が全く同じ双子である一卵性双生児の人と、179人の二卵性双生児の人を対象に読書スキルについて調べています。

    つまり、遺伝子が同じ双子の人たちの読書スキルや読書スピードがどれぐらい違うのかということと、遺伝子が異なる双子の人たちの読書スキルや読書スピードがどれくらい違うのかということを調べたら、本を読むスピードや読書に対する理解力というものがどれくらい遺伝子によって左右されるものなのかということがわかるという研究です。

    それぞれの双子の人たちを集めて幼稚園の時点で90分間の本を読むテストを行っています。
    その2年後に追試を行い、どのように読書スキルが変わるのかということを調べることにより、この本を読む能力というものが遺伝によって変わってくるものなのかそうではないのかということを調べようとしたものです。

    その結果分かったこととしては、まずひとつめとして、言語能力と文字を認識する能力というものは遺伝の要素が1/3を占めていました。

    遺伝の要素が1/3ぐらいということですから、文字を認識するスピードや言語を身につけるということに関しては1/3は遺伝で決まり、残りの2/3は他の要素によって決まってくるということになりますから、やはり、語学なども練習していけば身につけていくことができます。

    そして、単語を見てその意味をちゃんと想像する能力であるボキャブラリーの理解度に関しては、遺伝と環境の要素が1/2ずつぐらいでした。

    なんと遺伝子で1/2も決まってしまうということです。
    残りの半分は環境や努力によるものですから、良い友達と付き合ったり良い環境にいればボキャブラリーの理解度も高まる可能性はあるということになります。
    これはまだ半分は努力で埋めることができるということです。

    では、読書スピードはどうなのでしょうか。
    なんと読書スピードというものは遺伝子により3/4が決まっているということです。

    つまり、皆さんの本を読むスピードの75%は遺伝子で決まっていて、生まれた瞬間に75%が固定されているということです。
    どうにかすることができるのは残りの25%だけしかないということです。

    ですから、テクニックや技術を学んだぐらいでいきなり読書スピードが飛躍的に伸びるということはあり得ないということです。

    僕たちは残りの25%をどのように鍛えていけばいいのかということを考えていくしかないということがこの研究からわかる内容です。

    アルコールが原因のがんのリスク
    アルコールによって癌になってしまうという話もよくありますが、これも遺伝子によって変わってきます。
    アセトアルデヒドが体に蓄積しやすい人は、それによって癌になりやすいのではないかという話もあります。
    もちろん、癌になりやすいといってもタバコや太りすぎに比べたらまだマシだとは思います。

    有名なところでは食道扁平上皮癌というものがあり、これは口の中と喉の内側を覆っている細胞に遺伝子の変異が生じて起きる癌で、これはアルコールをがぶ飲みしたりテキーラをガンガン飲んでいるような人がなりやすいものです。

    これになってしまうと5年生存率がたった15%しかありませんので、この食道扁平上皮癌になってしまうと5年後に生存している確率はわずか15%しかないとても危険なものです。

    この癌の遺伝子メカニズムというものは結構わかってきているようで、ALDH 2という遺伝子があり、この遺伝子の不活性型ALDH2*2というものがあるとこの癌の発症リスクが高まるということがいわれたりしています。

    ちなみに、お酒を飲むと顔が赤くなる人とあまり変わらない人がいます。
    顔が赤くなる人は健康的で 、変わらない人というのはむしろ不健康なのではないかということが言われたりもしますが、顔が赤くならない人の方が分解能力は高いそうです。

    顔が赤くなる原因としては、エタノールから分解されたアセトアルデヒドが体内に蓄積してヒスタミンという物質が遊離したことによって顔が赤くなっています。
    それだけで断定することはできませんが、顔が赤くならない方が良いということはあります。

    2015年のアメリカ人類遺伝学会の発表を見てみると、アルコールの大量摂取というものは遺伝子の早期老化を引き起こす可能性があるということも言われています。

    どちらにしてもアルコールはほどほどにした方がいいのは間違いありませんが、アルコールの影響も遺伝子によるものが大きいですから、無理をしないということが大事だと思います。

    投資スタイルも遺伝子で決まる?!
    実は、僕たちの投資スタイルも結構な割合で遺伝子で決まっているということが確認されています。

    遺伝子とトレーダーについて調べた研究があり、ウォール街で働く60人のトレーダーを対象に遺伝子検査を行っています。
    それと同時にトレーダーではない一般の男女54人にも同じ遺伝子検査を行っています。
    そこにどんな違いがあるのかということを調べようとしたものです。

    その結果明確な違いが確認されました。
    トレーダーの遺伝子はドーパミン受容体4プロモーター(DRD4P)とカテコールアミン-O-メチルトランスフェラーゼ(COMT)という異なる対立遺伝子が優勢であるということがわかりました。

    これはドーパミンのレベルが高すぎず低すぎもしない中程度に維持されやすいという傾向が遺伝子的に確認されたということです。
    ドーパミンのレベルをバランスよく保つことができる遺伝子を持っている人が投資で成功しやすい可能性があるということです。
    ドーパミンのレベルが高すぎてリスクを取り過ぎる人はトレーダーに向いていないし、ドーパミンのレベルが低すぎて臆病すぎる人も当然トレーダーに向いていないわけです。

    この傾向が確認された事について研究チームは次のように言っています。
    最高のトレーダーは確かにリスクを取る必要があるけれど、一方で、長期的な視点で考えたり自分の衝動を抑える必要がある。
    取るべきリスクは取ることができるが、それと同時に自分の衝動を抑えることが出来なければいけない。

    この2つの欲望は対立するものです。
    人間は衝動的になればなるほど後先考えずリスクを取ることができます。
    リスクを取るためにはある程度衝動的になる必要があるわけですが、衝動的になりすぎると自分の欲望やバイアスを抑えることができなくなり間違った判断をします。

    この2つの欲望の間で上手にバランスをとることが重要なわけですが、そのためにドーパミンのシステムがとてもバランスよく保たれていることが重要だったということです。

    投資判断の29%が遺伝によって決まっている?!
    別の研究ですが、どんな株を買うかということはその29%が 遺伝子によって決まっているということも言われています。
    僕たちの投資判断のうち29%は遺伝子に依存しているものです。

    ポートフォリオのリスクも25%が遺伝によって決まっている?!
    投資におけるポートフォリオも人それぞれだと思います。
    真逆の業界に投資を行ってバランスをとる人もいれば、特定の業界が多くなる人もいます。

    このポートフォリオのリスクのうちおよそ25%が遺伝によって決まっているそうです。
    リスクのバランス判断も結構な割合が遺伝によって決まるということです。

    思っている以上に遺伝子の影響は大きいようです。
    最近では遺伝子検査も簡単にできるようになったので、それを使って自分のリスク傾向について知っておく事もいいのかもしれません。
    自分のドーパミンレベルがどれくらいなのかを知っておくことは投資判断に結構重要です。

    「自分を知る」

    人それぞれには特性があります。
    遺伝子で生まれつき決まることは受け入れるしかありません。
    受け入れることができれば、自分のネガティブだと思っている特性を他人と比較することもなくなります。

    人間には誰しもダメなところがあります。
    人間というものは不完全な生き物ですから、致命的なダメなところもあれば少しダメなところもあり、逆に、飛び抜けて良いところもあり、様々な面を誰でも持っています。
    そんな良い面も悪い面も含めて、周りの人が受け入れてくれているという感覚が、仕事でもプライベートでもモチベーションやパフォーマンスにつながります。

    DaiGo師匠の場合であれば、昔から時間を守れないとか遅刻しまくるという生まれ持ったネガティブな面がありますが、それは自分自身で受け入れて、その代わりに自分の得意なところで貢献しようとしているからこそ、チームの仲間たちもマイペースなところを受け入れています。

    ですから、自分について知ることと変えられない部分を受け入れることが重要です。

    食生活を変えることで遺伝子まで変えるおすすめ本
    食生活を大きく変えなくてはいけないと思えるような面白い本を紹介しておきます。

    DNA再起動 人生を変える最高の食事法

    著者のシャロン・モアレムさんという方は医師でありながらノンフィクション作家でもある変わった経歴を持たれていて、研究内容も結構分かりやすく解説してくれています。
    遺伝子関連の研究にも詳しくて、食事を変えることで遺伝子の発現も変えることができるのではないか、そして、それにより人生も変えることができるのではないかということを教えてくれる本です。

    例えば、炭水化物はよく悪者にされてしまいますが、これも炭水化物を摂った方がいい人と制限しても大丈夫な人がいてそれは遺伝子によって違ったりもするそうです。
    それをクラッカー1枚で自己診断することができるというようなテストも紹介してくれています。

    乳製品や牛乳が体に良くないとか言う人もいますが、それも遺伝子によるということもあるようです。
    今までは遺伝子を考えることなく一概にいいとか悪いとか言われてきましたが、一人一人に遺伝子の違いがあり合うものと合わないものがあるということを理解できます。
    遺伝子の老化を止める食事法などもじっくり教えてくれています。

    医者ですから当然医学的な知識もありながら受賞歴もあるような作家さんでもあるので、文章としてもとても分かりやすく書いてくれていますのでとても読みやすくてかなり参考になると思います。
    僕たちの遺伝子や DNA が求めている食事を与えてあげることによって、僕たちの遺伝子は変わって行き人生はより良くなっていくということを解説してくれている本です。

    ここから先は、さらに遺伝で決まる意外な特徴を解説させてもらった上で、そんな生まれつきの特性を乗り越えて、人生で成功するための方法について紹介させてもらいます。
    生まれつきの要素に負けることなく人生を強く進んでいきたい方は続きもチェックしてみてください。