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  • 一問一答「最も後悔している嘘は?」【嘘の心理学】

    2021-06-05 14:30  
    330pt
    あなたが…
    最も後悔したのはどんな嘘ですか?
    最も悔しかったのはどんな嘘ですか?

    今回は、恋愛で相性を気にしてしまう女性の相談に対して、相性の良し悪しや人の人生に対して嘘で騙す占い師の馬鹿らしさを語るDaiGo師匠のアドバイスをもとに、「嘘」の心理学についてまとめてみたいと思います。

    Q. 「恋愛で自分の相性のいい人となかなか出会うことができません。なんでこんな人を選んでしまったのかと後悔することもあり、ついつい占いに頼ったりしてしまいます。どうすればいいのでしょうか?」

    自分のパートナーを選ぶ時に相性を信じる人がいますが、そもそも恋愛において、相性なるものは存在しないということが科学的に判明しています。
    僕たちが相性がいいと感じる時には、それは相手との関係性が良いだけで、今の関係性が良い相手と相性がいいと思います。
    逆に、関係性が悪くなってきたら、人はその人とは相性が悪いと思い込むだけです。

    未来を予測するような相性なるものは存在しません。
    そんなものはありませんので、全く気にする必要はありません。
    占い師がいう相性というものは、戯れ言です。まがいものです。詐欺です。

    心理テストのようなエンターテイメントで、相性という言葉を使うことは僕は別に否定しませんが、相性をベースにして付き合う相手を決めたり、占い師に相談して付き合う人を決めたり結婚を決めるというのは愚かなことですからやめてください。

    これは占い師に限らず、自分の人生を他人に決めてもらうというのは愚者がすることです。
    自分の人生は自分で決めるから美しいわけで、自分で決めるから責任を持つことができるわけです。
    自分で決めるから向き合うことができるし戦うことができます。
    他人に決めてもらっていては、それはもはや自分の人生ではありませんし、自分の力でどうにでもできると思うこともできません。
    人のせいにできるからいつになっても成長しません。
    ですから、占い師というのはそういう意味でも僕は人の人生にとって害悪だと思っています。

    DaiGo師匠のアドバイスは以上のようなものでした。
    皆さんは占いや他人の嘘に惑わされることなく自分の人生を歩めていますか?

    人間関係で「そんな人だと思わなかった!」というような感情を持ったことはありますか?

    これについては、裏切りの心理学として以前に一問一答でまとめさせてもらっていますので、そちらも参考にしてみてください。
    どうすれば信用できる相手を見抜くことができるのかということまで解説させてもらっています。


    科学的根拠に基づいた知識の実験、実践コミュニティ!〜メントレラボ〜
    一問一答「人が秘密をバラす理由とは?」【裏切りの心理学】


    今回は逆に、「嘘」についてまとめてみたいと思います。
    嘘や裏切りについて考えるのであれば、これらの本が参考になります。


    われわれはなぜ嘘つきで自信過剰でお人好しなのか 進化心理学で読み解く、人類の驚くべき戦略
    進化心理学がベースになってはいますが、普通の人間関係も含めて人間がどのような過ちをしやすいのか、なぜ間違った選択をしてしまうのかということを理解できます。


    信頼はなぜ裏切られるのか―無意識の科学が明かす真実
    恋愛というものは、とかく信頼が裏切られたことによって終わることが多いものですが、信頼はなぜ裏切られるのかと言うと、師匠が言っていたように本人の性格や2人の相性というものではなく、その人を取り巻く環境によって起きるものです。
    ですから、関係をうまく続けたいと言うのであれば、その人がどんな環境にいるのかを常に知っておく必要があります。
    そんな環境はどういったものなのかを知りたい場合には、この本が役に立つと思います。

    周りから「嘘つき」だと思われているか分かるテスト

    自分が周りの人から嘘つきだとか信用できないと思われているかどうかがわかる質問があります。
    「あなたは自分に自信がありますか?」

    1995年の研究ですが、18歳前後の学生を対象に自分に自信があるかということを尋ねました。その後の5年間被験者それぞれを追跡調査し、どのような人間関係や能力を手に入れたのかということを調べました。
    その結果、18歳時点で自分に自信があると答えている人たちは、周りから見た時に押し並べて「嘘つきである」「信頼できない」と思われているという結果が出ました。

    つまり、自信を持とうとすると、短期的に良い気分になるので努力をしなくなったりします。さらに、客観性を失って事実を捻じ曲げてしまうので、偶然上手くいっている時は良いですが先を見ないで失敗するわけです。

    この研究では、高い自信は低い自信より悪影響が大きいということもわかっています。高い自信は、自分の中で大きくなりすぎた自己イメージに騙されてしまい、自分のプライドも維持したいので世の中の方を歪めて見てしまうようになります。
    そうすると、どんどん現実が苦しくなってしまいます。過去の成功体験にしがみついてしまい失敗する人がよくいるのもそのせいです。
    コミュニケーションにも影響
    過剰な自信はコミュニケーションにおいても悪影響を与えます。事実を捻じ曲げて見てしまうことで、相手のことを適切に見ることができなくなり、相手が考えていることもわからなくなってしまいます。

    自信を持つことがダメなわけではなく、客観性を見失ってしまう自信がダメだということです。
    自信がないということを行動しない理由にすることをやめたほうがいいし、自信がないからこそ、良い習慣を身につけたり行動することによって能力が身につき、その結果自信がついてくるというのが健全な自信です。

    子供が嘘つきになってしまう親の行動

    親のある行動によって子供が嘘ばかりをつくようになってしまい、恥や罪の感情に襲われて負の感情に苛まれる可能性が高くなる上に、自己中心的で他人を操ったり攻撃するようになってしまうということが分かっています。
    そんな子供が他人を攻撃する嘘つきになってしまう親の育て方を紹介させてもらいます。親の何気ない行動が子供の性格を歪めてしまうという興味深い研究があります。

    それによると、親が小さな嘘をつくことによって、子供の性格が歪んでしまうということです。
    ほんの些細な嘘でも子供はそこから矛盾を感じ取り、親は正直でいなさいと自分には言っているのに、親が嘘をついているというダブルバインドに挟まれてしまうことで、子供が嘘をつきやすくなったり、恥や罪の意識を感じやすくなり、そんな負の感情に苛まれやすくなる 上に、他人に対して攻撃的になって自己中心的になってしまうということが起こります。
    このように子供の性格が歪んでしまうのは親がつく嘘のせいだということです。

    親の些細な嘘で子供は矛盾を感じ取る
    この嘘は本当に些細な嘘でもその危険性があるとされています。
    南洋理工大学などの研究で、10代後半の若者379人集めて子供の頃に親からどのような嘘をつかれたかということを調べました。
    嘘と言われると、他人を傷つけたり貶めるような酷い嘘を思い浮かべると思いますが、本当に些細な嘘でした。
    例えば、「いい子にしていないと鬼が来て連れて行かれるよ」、「悪い子はお巡りさんに連れて行かれるよ」、「言うこと聞かないなら置いていくよ」、本当はお金があるのに「今日はお金がないからそのおもちゃは買ってあげられない」というような、おそらく多くの人が言われたことがあるような嘘です。
    日常的に子供を躾けようとしたり言うことを聞かせようとして、このような嘘をつく親御さんも多いとは思います。
    このような嘘が子供の性格がどのように影響するのかということを調べようとしたものです。

    その結果、このような些細な嘘であっても、嘘をつくことが多い親に育てられた子供は、自分も嘘をつく確率が増えてしまい、罪や恥の感情に苛まれやすくなり、そのようなネガティブな感情が出やすくなってしまうので、新しいことに挑戦することもできなくなってしまうということが分かっています。
    さらに、自己中心的で自分本位で他人を操作したり操ったり貶めたりしようとするような行動が増えるということも分かっています。

    親が作り出すこんな些細な嘘による矛盾だけでも、実は子供の性格は歪んでしまうということが分かったわけです。
    このようなことが起きる原因としては、嘘というものは別の嘘を誘発する働きがあるということがいわれています。

    嘘を使った育児は、一見すると子供が言うことを聞いてくれそうですし、時間の節約にもなるようにも感じます。
    子供に対して本当の理由を説明するのが難しい時に嘘に頼ってしまい、お茶を濁すようなことを言うのもよくあることだとは思います。
    ですが、親は当然子供に対して正直であることが良いことであり、嘘をつくことは悪いことだということを言うはずです。
    にもかかわらず、子供に対して嘘をつくということをすると、子供に対して矛盾したメッセージを送るようになってしまいます。
    正直なことがいいことだと言われているのに、自分の大好きなお父さんやお母さんが嘘をついているという状況ができてしまうわけです。
    この矛盾が、子供の人間に対する信頼感というものに傷をつけてしまい、子供の不誠実さが加速してしまうということです。

    つまり、嘘をつくことによって子供に対して心理的な板挟みの状態を作ってしまい、そのせいで人間としての成長のプロセスが歪んでしまうということが起こります。
    研究チームによると、世間の親御さんたちは、このような小さな嘘の潜在的かつ長期的なデメリットに注目して、嘘をつかなくても済むような方法を考えないといけないのではないかということを言われています。

    子供の感情を認め正しい情報を伝える
    推奨されている方法としては、子供の感情を認めるという方法が挙げられています。
    例えば、おもちゃを買って欲しいと駄々をこねられた時も、そのおもちゃを買いたいという感情を否定するのではなく認めた上で、嘘をついたり適当にごまかすのではなく、面倒でも子供達に正確な情報を伝えることが大切だということです。
    その時に伝えた情報が子供に理解できなくても構いません。理解できなくても正しい情報を伝えていくことによって、子供が成長し、それが理解できるようになった頃には、お父さんやお母さんはちゃんと本当の事を言ってくれていたのだということを感じるようになります。

    他には、一緒に問題解決に取り組んだり、自分で調べられるように調べる方法を教えてあげるという方法もいいと思います。
    子供の好奇心というものはとても大きいものです。例えば、子供が車に興味を持ったとすると、その車に対する知識というものはあっという間にお母さんを超えてしまうと思います。そうなると、お母さんがお茶を濁したりごまかそうとするとすぐにバレてしまいます。ですから、自分で調べることができるようにしてあげるのもいいのではないでしょうか。

    子供は、親がなかなか答えにくい疑問を投げかけてくることもあるかとは思いますが、この研究では嘘をつくのがいけないということですから、子供が後から考えて間違ってはいなかったと思えるように伝えることを意識したり、自分で調べることができるようにしてあげるのが良いのではないでしょうか。
    子育てにおいては、なかなか難しい状況もあるかとは思いますが、できるだけ嘘をつくことなくお子さんと向き合っていただけたらと思います。

    嘘つきの見抜き方

    嘘を見抜くことができる確率はどれくらいなのかという研究はいくつかあり、例えば、ある研究によると、特殊な訓練をしない限りは54%ぐらいの確率でしか、人間は嘘を見抜くことができません。
    それでも相手の嘘を見抜く方法はあるのでしょうか。

    人が嘘をつくと行動に現れるポイントがいくつかあります。
    人間は、嘘をつくと説得行動と回避行動が増えます。説得と回避のふたつが嘘をついている時の特徴です。
    話し方や仕草ではなく、話している内容に注目する方が嘘は見抜きやすくなります。

    説得行動
    例えば、いつもよりも話が長くなります。
    相手を説得したいという気持ちが強くなるので、いつもより話が長くなるわけです。
    そして、いつもより細い内容を話すようになります。
    これも相手を説得したいという気持ちが強くなるので、自分の嘘を信じてほしいという気持ちから、いつもより長く話す上にいつもよりも内容が細かくなります。

    そして、「実は…」「正直にいうと…」というような前置きが増えます。
    例えば、「これ、驚くかもしれないけれど…」と言ったり前置きを増やします。この前置きを増やすことによって、自分を落ち着かせようとしていたり頭の中でストーリーを考えているわけです。
    ですから、普段から前置きが多い人もいるので、この前置きの頻度や長さが普段に比べてどうなのかということに注目すると良いと思います。

    次のポイントは、「すごい楽しい」「すごい興奮した」「めちゃめちゃ面白くって」というようにポジティブな単語が増えます。
    人間はなぜか嘘をつく時にはポジティブな感情を表す言葉を使って自分の嘘をマスキングしようとします。
    ネガティブな言葉や相手に突っ込まれる言葉を使いたくないので、楽しい言葉やポジティブな言葉を使ってテンションで乗り切ろうとします。

    これらが説得にまつわる行動で、つまり、いつもより話が長く、いつもよりも細かい内容を色々と語るようになり、前置きを増やすことで説得力のあるストーリーを作ろうとして、ポジティブな感情を表す言葉を多用して皆さんを説得しにかかってくるわけです。

    回避行動
    さらに、回避行動も増えます。正確には責任回避行動とも言いますが、3つのポイントがあります。

    ひとつめは、「こう思うんだよね」「…かもしれない」「だったと思う」というような曖昧な言葉遣いが増えます。
    本来は人間は嘘をつきたくないもので出来れば正直に生きたいし嘘はつかないでいたいと思うわけです。
    皆さんも、例えば、仕事で思ってもないお世辞を言ったりどうしても嘘を言わないといけない時もあるとは思いますが、出来れば正直にいたいはずです。人間は元々は正直に自分の思ったことを思った通りに言いたいという気持ちを持っています。
    できれば嘘をつきたくないと思っているのに、それでも嘘をつかないといけない状況になったとしたら、嘘をついているという状況から逃れたいという気持ちになります。
    その嘘をついているという責任や人を騙しているという責任から逃れたいという気持ちにより、曖昧な言葉がかなり増えます。

    元々自信がなく「〜かも」とかが口癖になっている人もいますが、普段は断言口調が多かったり、普段はっきり言う人ほど、嘘をついている時にはこの曖昧な言葉遣いが分かりやすく現れます。
    ですから、毒舌の人や普段から物事をはっきり言うタイプの人が、実際に付き合うと、わりといい人だと思われやすいのは、わかりやすいからです。
    自信を持って話しているのか、それとも嘘をついていたり自信がなく言っているのかということがわかりやすいので、かえって付き合いやすかったりもします。

    そして、一人称が少なくなります。
    「私…」「自分が…」「俺が…」というような一人称が少なくなり、映画で言うと主人公の目線ではなく遠くから引きで撮影しているような説明をするようになります。
    普通は自分の何かしらの出来事を語る時には、一人称で自分の感覚や自分の目線で語ることが多くなりますが、人は話を作ろうとか嘘をつこうと思うと、離れたところから登場人物を配置してストーリーを作ろうとするので自分の視点ではなくなります。
    その場にいない限りは自分の視点で語ることができないので、いつもに比べて一歩引いたような表現ばかりを使うようになります。

    LINE やメールで見抜くのであれば、一人称の単語を拾うだけでもわりと使えると思います。いつもよりも一人称が減っているようであれば、それは嘘をついている自分と距離を置きたいという気持ちが現れている嘘をついている人特有の特徴です。

    他にも、距離を置きたいという気持ちから、「あいつ」「あの会社」というような嘘をついている対象と距離を置く言葉遣いも増えます。
    パーソナリティに問題を抱えている人ほどこの傾向が表れやすいものですが、例えば、大学生を対象にした実験で、自分の大学が試合で勝つと「俺たちは勝った」とほとんどの人が言いますが、パーソナリティに問題を抱えている人ほど、自分の大学が試合で負けると「彼らは負けた」と言います。
    つまり、負けたチームと自分のイメージが合わさると都合が悪いので、距離を置こうとするわけです。逆に、勝ったチームと自分のイメージは合わせた方が都合がいいので、距離を近づけようとします。
    このような点も注目してみると嘘を見抜きやすくなるとも思います。
    <嘘をついている人が使いやすい7つの特徴>
    いつもよりも話が長くなる
    いつもよりも細かい内容を話す
    前置きが増える
    ポジティブな単語が増える
    曖昧な言葉遣いが増える
    一人称が少なくなる
    対象と距離を置こうとする

    このように見た目で相手の嘘を見抜くよりも、論理を利用したり話し方や話す内容を利用した方が、おそらくは普通の人であれば見抜く確率は上がるはずです。
    見た目で見抜くのは特殊な訓練が必要ですが、行動などから見抜くという練習はしてもいいかもしれません。
    あとは、共感能力を鍛えるというのも相手の気持ちを理解するというところから嘘を見抜くためにも使える方法でもあります。

    ここまで、嘘にまつわる心理学を紹介させてもらいましたが、ここから先はさらに踏み込んで、科学的に上手な嘘のつき方について解説させてもらいます。

    ・上手に嘘をつきたいなら嘘が現れる場所を知る
    ・バレない嘘をつくための事実と嘘の織り交ぜ方とは
    ・本当は教えたくない、最強の嘘のつき方は

    これらのポイントに沿って解説させてもらう悪用厳禁の内容になりますが知りたい方は続きをどうぞ。