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「国家安全法」と香港のいま|周庭
2020-06-23 07:00
香港の社会運動家・周庭(アグネス・チョウ)さんの連載『御宅女生的政治日常――香港で民主化運動をしている女子大生の日記』。香港の民主主義を大きく揺るがす「国家安全法」はなにが問題なのか。現地からアグネスさんが語ります。(翻訳:伯川星矢)
周庭 御宅女生的政治日常――香港で民主化運動をしている女子大生の日記第35回「国家安全法」と香港のいま
私はここ数年のメディアインタビューでいつもこう言っています、香港の「一国二制度」はすでに「一国1.5制度」になっていると。けれど、最近の出来事を振り返り、私はまた別の表現を使うことにしました。香港のミニ憲法《基本法》に記載されている「一国二制度」は、完全に「一国一制度」に成り果てたのです。
もし皆さんが直近のニュースをご覧になっていたら、中国本土の中央政府が議会のプロセスと一国二制度の取り決めを無視し、香港で《国家安全法》の立法を強行しようとしたことを -
桜咲く香港と、新型コロナウイルスとの戦い|周庭
2020-05-12 07:00
香港の社会運動家・周庭(アグネス・チョウ)さんの連載『御宅女生的政治日常――香港で民主化運動をしている女子大生の日記』。桜の季節を迎える香港でも、新型コロナウイルスとの戦いは続いています。そんななか周さんは、WHOの対応に関して疑問を呈します。(翻訳:伯川星矢)
周庭 御宅女生的政治日常――香港で民主化運動をしている女子大生の日記第34回 桜咲く香港と、新型コロナウイルスとの戦い
春。桜の季節。
今年はゆっくり花見ができない年になってしまいました。皆さんも私も、今回の新型コロナウイルスの流行で焦燥と不安に満ちていることでしょう。香港と日本は同じく、いろいろな業種がこのウイルスの影響によって休業に追い込まれ、学校も休校になっています。無症状の感染者も存在するとされており、自分も実は感染者ではないかと、街の人々が怯えています。
私もよくこう聞かれます、「怖いか?」と。それはもちろん怖いです。 -
新型コロナウイルスと政府の欺瞞|周庭
2020-03-18 07:00
香港の社会運動家・周庭(アグネス・チョウ)さんの連載『御宅女生的政治日常――香港で民主化運動をしている女子大生の日記』。早くから新型コロナウイルスの脅威に直面した香港。感染を隠蔽しようとして拡大を招いた中国政府のみならず、日本政府が行った一連の対応についても、香港の人々の目には不合理なものに映っているようです。(翻訳:伯川星矢)
周庭 御宅女生的政治日常――香港で民主化運動をしている女子大生の日記第33回 新型コロナウイルスと政府の欺瞞
[編集部より] 周庭さんによる本稿の翻訳前の原稿は2020年3月1日の段階で提出されています。時々刻々と変化する現在進行形の事象を扱っている内容のため、判明している事実関係や著者の視点による見解は、あくまで当時の情報に基づくものであることをお断りいたします。
ここでみなさんとお会いするには久しぶりになります。みなさんは元気に過ごされていますでしょうか -
なぜデモに暴力がともなうのか、その原因と意義|周庭
2019-11-28 07:00
香港の社会運動家・周庭(アグネス・チョウ)さんの連載『御宅女生的政治日常――香港で民主化運動をしている女子大生の日記』。流血の事態が続く香港の民主化デモ。警察の暴力的な対応のみならず、親中国派による襲撃も相次ぎ、混乱は増す一方のようです。なぜ民主派は武器を手に取るのか。11月24日に行われた区議会議員選挙の結果と合わせて、香港の「今」を報告します。(翻訳:伯川星矢)
周庭 御宅女生的政治日常――香港で民主化運動をしている女子大生の日記 第32回 なぜデモに暴力がともなうのか、その原因と意義
香港の戦いは、まだ続いています。
香港人が求める「五つの要求」はいまだに達成されていません。そしてこの戦いは、わたしたちの「家」を守るための重要な一戦になりました。この原稿を執筆する数日前、警察は香港中文大学に攻め込もうとしました。学生、教師、卒業生たちは校門を死守し、警察の突入を許しませんでした。そ -
過激化する武力行使と学生銃撃事件|周庭
2019-10-30 07:00
香港の社会運動家・周庭(アグネス・チョウ)さんの連載『御宅女生的政治日常――香港で民主化運動をしている女子大生の日記』。10月1日は中国の建国記念日にあたる「国慶節」。この日、18歳の学生が警官に胸部を銃撃され重症を負いました。過激化する警官隊の武力行使の中で抗議を続ける周庭さんが、苦しい胸の内を吐露しました。(翻訳:伯川星矢)
香港の現状について3人の識者をお招きして生放送で議論しました。 倉田徹×張彧暋×福嶋亮大×宇野常寛「続・香港のデモから僕たちが考えるべきこと」
周庭 御宅女生的政治日常――香港で民主化運動をしている女子大生の日記 第31回 過激化する武力行使と学生銃撃事件
ここ4ヶ月は、毎回PLANETSの連載の原稿を書く際に、とても迷っています。なぜなら毎月、香港で起きている事件があまりに多すぎるからです。毎日、毎週起きているそれは、香港人にとって果てしない苦痛です。より良い -
突然の逮捕から保釈、そしてドイツ・オーストリアへの旅|周庭
2019-09-26 07:00
香港の社会運動家・周庭(アグネス・チョウ)さんの連載『御宅女生的政治日常――香港で民主化運動をしている女子大生の日記』。8月30日の朝、周庭さんは無許可の集会への参加容疑で逮捕されました。翌日には保釈されたものの、拘置中は香港警察によるこれまでにない理不尽な扱いに晒されたといいます。(翻訳:伯川星矢)
御宅女生的政治日常――香港で民主化運動をしている女子大生の日記 第30回 突然の逮捕から保釈、そしてドイツ・オーストリアへの旅
香港の活動はまだ続いています。香港人はまだ「五つの要求」を求め、政治的・暴力的な弾圧に反抗しています。現時点(9月18日)で、この活動によって、すでに1400人以上の市民が逮捕され、100人以上が起訴されています。
そして8月30日、わたしは逮捕されました。
8月30日の朝、わたしはまだ自宅の部屋で寝ているところを、騒がしい音に起こされました。部屋を出た瞬間、5人 -
過激化する香港デモの真実|周庭
2019-08-28 07:00
香港の社会運動家・周庭(アグネス・チョウ)さんの連載『御宅女生的政治日常――香港で民主化運動をしている女子大生の日記』。長期化しつつある香港の騒乱。日本のテレビでも過激なシーンが流れていますが、それは香港人の一面にすぎないといいます。(翻訳:伯川星矢)
御宅女生的政治日常――香港で民主化運動をしている女子大生の日記 第29回 過激化する香港デモの真実
今この瞬間(2019年8月18日)、わたしはビクトリアパークで行われるデモに参加しようとしています。
これは6月以降、何度目になるかわからないデモです。実際に6月から毎週の土曜日と日曜日、そしてたまに平日に、わたしたちは「5点要求」[1]を求めて、デモや集会を行っています。8月5日、私たちは返還後最大級のジェネラルストライキを成功させ、35万人が7つの地区でストライキと集会を行いました。
▲香港国際空港での集会の様子
しかし、今日に至っても -
歴史的な200万人デモと苦すぎる現実|周庭
2019-07-18 07:00
香港の社会運動家・周庭(アグネス・チョウ)さんの連載『御宅女生的政治日常――香港で民主化運動をしている女子大生の日記』。逃亡犯条例に端を発する巨大な運動の中にある周庭さん。来日中に史上最大規模となる200万人を動員するデモを実現し、条約改訂を封じ込めることには成功したものの、その心にあるのは苦い思いのようです。(翻訳:伯川星矢)
御宅女生的政治日常――香港で民主化運動をしている女子大生の日記第28回 歴史的な200万人デモと苦すぎる現実
この原稿を執筆し終えた時点で、Facebookを通して悲しい情報が入りました。4人目の仲間が自分の命を絶ちました。そう、4人目です。反逃亡犯条例改定の運動の中、すでに4人の尊い命が未来に絶望して自死したのです。これは香港の主権移譲後の社会運動ではじめての出来事でもあります。
ここ一ヶ月は香港人にとってとても長い一ヶ月でした。日本の皆さんもメディ -
【全文無料公開】倉田徹 香港民主化問題:経済都市の変貌史(PLANETSアーカイブス)
2019-06-14 07:00
今朝のPLANETSアーカイブスは、香港政治に詳しい立教大学の倉田徹教授の寄稿を再配信します。香港立法会補欠選挙への出馬を、基本法違反を理由に無効とされた周庭さん。なぜ香港の若者が活発に民主運動を行うことになったのか、なぜ政府は民主派を弾圧するのかーー。現在の状況に至るまでに香港が辿った歴史について解説していただきました。 ※この記事は2018年3月1日に配信された記事の再配信です。
香港と聞いて、日本人がイメージするものは何か。グルメ天国、買い物天国、目もくらむような看板のネオンサインの洪水、あるいは林立する高層ビル、アジアの金融センター、はたまたブルース・リーやジャッキー・チェンのカンフー映画……。観光や文化、経済についての様々なキーワードが浮かんできそうだが、その一方で香港の政治は、従来注目されることが非常に少なかった。「香港人は金儲けにしか興味がない」が、自他共に認める香港人に -
雨傘運動以来の大規模デモ、逃亡条例改定反対運動のゆくえ|周庭
2019-05-28 07:00
香港の社会運動家・周庭(アグネス・チョウ)さんの連載『御宅女生的政治日常――香港で民主化運動をしている女子大生の日記』。香港は今、大きく揺れています。中国の司法介入を認める逃亡犯条例の改定案が審議されているからです。13万人が街頭に出た、雨傘運動以来という反対運動の様子を語ります。(翻訳:伯川星矢)
御宅女生的政治日常――香港で民主化運動をしている女子大生の日記第27回 雨傘運動以来の大規模デモ、逃亡条例改定反対運動のゆくえ
いま、香港人がもっとも話題にしている「逃亡犯条例改定」については、3月の連載でお話しをしました(参照)。 この逃亡犯条例が立法会を通過すると、将来的には香港人、もしくは香港に入境しただけの人でも、香港当局に容疑者として拘束された場合、中国へと引き渡される可能性があります。 中国は公平な法制度や基本的人権が存在しない場所です。過去にも多くの人権活動家が政府の
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