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記事 2件
  • 身体というフロンティア|最上和子

    2023-01-17 07:00  
    550pt

    本日のメルマガは、舞踏家・最上和子さんの特別寄稿をお届けします。数々の公演やワークショップを通じて「身体」の探求と模索を行う最上さん。今回は稽古場で「身体」の内側と向き合うことで得た、「自意識」が後退していく体験について綴っていただきました。(初出:『モノノメ 創刊号』(PLANETS、2021)バナー画像出典:「FULLDOME HIRUKO」)
    身体というフロンティア|最上和子
     私のしている舞踏は自分の外側に動きの形をつくるのではなく、まず最初に自分の身体の内部と徹底的に向き合う。世界にはバレエ、日舞、フラメンコ、伝統芸能、民族舞踊などたくさんの舞踊があるが、そのどれとも違い、方向が逆になっている。それは踊りをする前に内部を見出すという大きな課題があるからだ。  身体の「内部」とはどういうことか。私の行っている基本の稽古に「床稽古」というのがある。身体の力を抜いて一〇分間床に横たわり、一〇分かけて立ち上がり、次に一〇分歩く。一行程三〇分のこの稽古で身体と意識状態に驚くべき変化が起こる(起こらない場合もあるが)。  まず身体の力を抜くのが難しい。抜いたつもりになっているだけという場合がほとんどだ。力を抜いて横たわるとは、無防備に自分を投げ出すということ。社会的な武装を解くということなのだ。力を抜くためにはそれなりの仕掛けが必要だが、ここでは割愛する。
     
  • 今夜20:00から生放送!最上和子×宇野常寛「映像は身体を表現し得るか ──ドーム映像『HIRUKO』をめぐって」2019.8.27/PLANETS the BLUEPRINT

    2019-08-27 07:30  
    今夜20時から生放送!「PLANETS the BLUEPRINT」では、 毎回ゲストをお招きして、1つのイシューについて複合的な角度から議論し、 未来の青写真を一緒に作り上げていきます。 今回のゲストは、舞踏家の最上和子さん。身体の内奥からの表現を追求する「原初舞踏」の担い手であり、アニメーション監督の押井守さんの実姉としても知られる最上さんは、現在公開中のドーム映像作品「HIRUKO」で主演を務めています。同作が試みる舞踏表現と映像メディアの融合のほか、最上さんが取り組んできた様々な活動の来歴を通して、現代を生きる私たちの「身体観」の問題を深く議論していきます。 ▼放送日時放送日時:本日8月27日(火)20:00〜☆☆放送URLはこちら☆☆
    ▼出演者最上和子(原初舞踏家) 宇野常寛(評論家 / 批評誌「PLANETS」編集長) ファシリテーター:長谷川リョー(編集者 / 株式会社モメン