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宇野常寛 NewsX vol.17 ゲスト:古田大輔「ネットジャーナリズムの課題と展望」【毎週月曜配信】
2019-02-04 07:00
宇野常寛が火曜日のキャスターを担当する番組「NewsX」(dTVチャンネル・ひかりTVチャンネル+にて放送中)の書き起こしをお届けします1月8日に放送されたvol.17のテーマは「ネットジャーナリズムの課題と展望」。BuzzFeedJapan創刊編集長の古田大輔さんをゲストに迎え、現状のウェブメディアが抱える問題や、ネットジャーナリズムの是非、情報とライフタイルの新しい関係について掘り下げます。(構成:籔 和馬)
宇野常寛 News X vol.17 「ネットジャーナリズムの課題と展望」 2019年1月8日放送 ゲスト:古田大輔(BuzzFeedJapan創刊編集長) アシスタント:林 勝明
宇野常寛の担当する「NewsX」火曜日は毎週22:00より、dTVチャンネルで生放送中です。 番組公式ページ dTVチャンネルで視聴するための詳細はこちら。 なお、弊社オンラインサロン「PLANETS CLUB」では、放送後1週間後にアーカイブ動画を会員限定でアップしています。
多岐に渡るBuzzFeedの活動内容とは
林 NewsX火曜日、今日のゲストはBuzzFeedJapan創刊編集長の古田大輔さんです。古田さんは元々朝日新聞の記者さんとのことなんですが、宇野さんとはどういった経緯でお知り合いになったんですか?
古田 朝日新聞記者時代にも一回会っているんですけど、BuzzFeed移籍後に僕がモデレーターをやった朝日新聞の労働組合のイベントで、宇野さんにパネリストをしていただくことが一度ありました。そのイベントは、1987年に朝日新聞が襲撃された事件を起点として毎年やっているんですね。「言論の自由とは?」というのを議論する新聞業界にとっても大きなイベントの場なんです。
宇野 客層がすごかったなぁ。団塊世代の元左翼みたいな人で埋め尽くされていた。
古田 言論の自由に関心を持つオーディエンスが高齢化しているのは、危機感を持つべきことだと僕は思うんですよ。20〜30代の人も関心を持つように、言論の自由を訴えかけてこられなかったということでもあるんですよね。
宇野 公共放送が政権にあれだけ忖度している今、このテーマでおじいちゃんしか来ないことはショックだったよね。
林 今日古田さんと考えるテーマは「ネットジャーナリズムの課題と展望」です。
宇野 古田さんはBuzzFeedが日本にやって来たときの創刊編集長、事実上BuzzFeedの日本法人のコンテンツ面のリーダーなわけですよ。はっきり言って、今のジャーナリズムの現状、特にインターネットの言論空間に対して、ストレートにポジティブな未来を描くことは難しいと思うんですよ。僕自身もネットを中心に活動しているメディアのひとりとして、新年最初の対談は古田さんとどうやって攻めていくんだという話を、腹を割ってしたいなと思ってお呼びしました。
林 今日もキーワードを三つ出していこうと思います。まず一つ目は「BuzzFeedJapanというメディア」です。
宇野 BuzzFeedという名前は、みんなが知っていると思うんだけれど、元々アメリカでどういうコンセプトで生まれて、それが日本でどう展開しているのかというコンセプチュアルな話は意外と知られていない気がするんですよ。そこをあらためて話してもらうところから、議論を始めたいなと思って、このキーワードを設定しました。
古田 BuzzFeedは元々ニューヨークで生まれた、インターネット専業メディアで、ニュースもエンターテイメントもやる。テキストの記事も書けば、動画もやる。それを、TwitterやFacebookなど、いろんなプラットフォームにどんどん広げていくメディアなんですよね。メディアとしてのミッションは、「世の中にポジティブな影響を与えていきたい」、そして「人と人とをつなげていきたい」というコンセプトでやっています。それはBuzzFeedとしてグローバルで持っているミッションです。
https://www.buzzfeed.com/jp/akikokobayashi/10000present
古田 この対談をやっている時点でトップに載っているのは、ZOZOの前澤社長の100万円プレゼント企画で、あれを実際に当てた人がどういう思いで今いるのかを調べた記事です。当たった方は車椅子に乗っていてホストをしていることでも話題になった、寺田ユースケさんですね。彼は洋服を障害者の方、100人に送りたいということだったんです。そういうインタビューをとってきたりしていますね。こういうニュース系のものから本当にエンターテイメント系のものまで取り揃えています。
https://www.buzzfeed.com/jp/kotahatachi/yasumi-gap
古田 たとえば、「『休みが欲しいなら辞めれば?』上司に言われたヤバい発言」という記事。これはエンターテイメントとニュースを掛け合わせています。去年の12月にやった働き方改革の特集の記事なんですけど、インターネットの双方向性を活かして、事前にみんなにアンケート募集したんですよ。「休み希望を出すのは貴方ぐらいよ」とか。「有給なんか取ったことがない」とか。これは昭和世代の人が言いがちな言葉。「結婚式だからって有給とれるとは限らない」とか。こういうのを文字にして書いても、なかなか伝わらないじゃないですか。でも、このようにイラスト、漫画にしちゃうとむちゃくちゃ読んでくれるし、みんなTwitterとかですごく拡散してくれるんですよね。こういうふうにして伝えたりしています。
https://twitter.com/buzzfeedkawaii
古田 一方で、若い女性向けのメディアとして、「Kawaii」というブランドを立ち上げています。そこのアカウントでは、ファッション系の情報とかをかなり細かく画像にしてまとめています。文字が小さくて読めないじゃんと思う人もいるかと思うんですけど、これをスマホで見ると実はすごく見やすい。ここでしたツイートのリツイート数は数千とか数万とかいくんです。こんな感じで、今の10〜20代の人たちがスマホをどう使っているのかに合わせて、情報発信をしています。
https://www.youtube.com/channel/UCilGprjH_UBgR5vLVXPff3Q
古田 これは有名ですよね。料理をやっている「Tasty」です。
林 よく見ますよね。
古田 これはYouTubeとかでもやっています。
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