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アンチでもマンセーでもない評論はできるか?
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アンチでもマンセーでもない評論はできるか?

2014-06-05 13:30
     

    「AERA」のアイドル特集がさっぱりわからない。

    アイドル業界もコミケとそっくりになってきた。

    漫画業界にいてもコミケに関心がなく、
    コミケがわからなくても漫画家をやってこれたので、
    アイドルも末広がりの底辺を知る必要もないと思う。

    歌がヘタでも、ブスでも、誰でもアイドルと言えば
    アイドルになれる時代になったようだ。

    そういう価値相対化、価値紊乱化が嫌いだが、
    資本主義は細分化した価値観をあらかじめ狙って
    商品を続々と繰り出して来るので、
    味噌もクソも一緒になってしまうのはしょうがない。

     

    だがこの「AERA」の特集、殺人未遂事件のあとにしては
    呑気すぎる。

    禍々しいものが襲来して、ファンとの距離が近いが故のリスクに
    常にさらされなければならないアイドルブームは、
    果たしてコミケブームほど安泰なのか?

    連帯を失ってアノミー化した者たちを接近させるリスクは
    計り知れない。

    濱野もアイドルをプロデュースしたがるまでに
    客観性を失っているが、
    少女を預かる大人の社会的責任は大きいぞ。

    指原莉乃の特集記事も載ってるが、
    マンセーする大人たちの態度が気色悪い。

    福田監督の映画は史上最大の大コケらしいが、
    主役のせいなのか、監督のせいなのか、
    頭を冷やして分析した方がいいぞ。

     

    わしはAKBを応援したいが、運から見放された現在を直視して、
    その原因を考えるのが評論家の役目だ。

    そういう評論を許してきたジャンルは栄えるが、
    評論が許されないジャンルは文化として定着しない。

    アンチでもマンセーでもなく、文化として評論できるかが
    問われている。

     

     

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