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「ウクライナから台湾へ?」小林よしのりライジング Vol.444

  もしもロシアがウクライナ侵略を達成し、国際法秩序の破壊に成功したら、中国は迷わず台湾を侵攻するだろう。だが逆にロシアが失敗したら、中国も一蓮托生となるかもしれない。今は世界史的な分水嶺にある。  8月2日から3日にかけ、米国の大統領・副大統領に次ぐ「ナンバー3」といわれる下院議長、ナンシー・ペロシが台湾を訪問した。  これに中国は猛反発、事前には米中首脳会談で習近平国家主席がバイデン大統領に 「火遊びすれば身を焦がす」 と警告した。  この言い回し、ほとんどマフィアの恫喝だが、ペロシはこれに動じず台湾訪問を実行。中国はその「報復」のように、台湾近海での軍事演習を4日から9日まで行った。  そしてこれとちょうど時を同じくして3日から5日までの間、カンボジアの首都プノンペンでは、ASEAN関連の国際会議が開催されていた。  台湾問題に関してASEAN各国の対応は分かれていて、シンガポールやマレーシアなど、米中双方と経済的な結びつきが強い国は「中立」的な態度を取り、カンボジアやラオスなど、中国に経済で大きく依存している国は「台湾や新疆ウイグル自治区、香港などは全て中国の内政問題」として、中国寄りの態度を取っている。  ウクライナ戦争について、ロシアへの依存度によって各国の態度が変わるのと同じ現象である。  そんな中、4日に行われた会議で日本の林芳正外相は、中国の軍事演習に「懸念」を示した。   すると、これに対して中国の王毅国務委員兼外相が激怒。 王は台湾の現状について日本の 「歴史的な責任」 を持ち出し、 「日本には発言する資格がない」 と声を荒らげたという。  中国外務省も報道官(外務次官補)が記者会見で 「日本は台湾問題で歴史的な罪を負っており、とやかく言う資格はない」 と発言した。   王毅は4日に予定されていた、対面では1年9カ月ぶりとなる日中外相会談を開始予定の2時間前に急遽キャンセル。   翌5日の東アジアサミット外相会議では林外相の発言の際、ロシアのラブロフ外相とともに退席した。  一国の外相が国際会議の席で声を荒げて激怒し、その後にドタキャンだのボイコットだのを繰り返すとは、あまりにも子供じみていて外交的には失態としか思えないが、それほどまでに余裕を失っているようにも見える。  中国は日本に対しては、居丈高に 「歴史的な責任」 を言いさえすれば勝てると思っているから、今回も 「日本は台湾を植民地にしていたのだから、台湾のことを言う資格はない」 と言えば、日本は黙ると思ったのだろう。   そして実際に、中国に「歴史カード」を出されたら直ちに平伏する、歴史を全く知らないバカな日本人もいるのだから、始末に悪い。  そこで今回は、この中国のイチャモンに対して反論しておこう。  とはいえ、細かい検証などする以前に、いくらなんでも 「台湾を植民地にしていた日本には、台湾のことでモノ申す資格はない」 というのは、呆れるほど見当はずれな言いがかりであることは明白である。   だったら、ミャンマー(ビルマ)を植民地にしていたイギリスは、現在のミャンマーにおける人権侵害に対して何も言う資格はないのだろうか?  もちろんそんなことはなく、イギリスはミャンマーの軍事政権に制裁措置を行っている。ミャンマーに対しては、なぜか日本政府の方が制裁に消極的なのだが。  さて、まず強調しておかなければならないことは、 現在の中国=中華人民共和国は、歴史上一度も台湾を国土としたことがないという事実である!

「ウクライナから台湾へ?」小林よしのりライジング Vol.444

「中国人の爆買いに媚びを売る自虐的『おもてなし』を止めろ!」小林よしのりライジング号外

ゴーマニズム宣言 「中国人の爆買いに媚びを売る自虐的『おもてなし』を止めろ!」  爆買い目当てにやってくる中国人なんかを有難がる連中の気が知れない。  先日、わしは銀座で映画を見たあとに目薬を買おうと薬局に入ったら、店内はものすごい数の中国人がたかっていてワーワー大声で話しており、商品を見ることもできない状態だった。  この混雑が引いたら選ぼうと思ったのだが、いつになるやら全くわからず、呆然とするしかなかった。  たまたまその時は、店員が気づいて何が必要ですかと声をかけてきて選んでくれたが、もう銀座では中国人爆買い客のせいで、目薬ひとつ自分では選ぶことができないのだ。  京都では、祇園の道端に座り込んでいたり、舞妓さんの通り道をわざとふさいで写メ撮ったり、舞妓さんに直接触ってきたり、傍若無人の振る舞いをしている。  清水寺の参道なんかは原宿の竹下通りのように人波に埋め尽くされている。しかもカワイイ女の子の竹下通りではなくて、中国人のダサイ恰好をした集団が、一切マナーも守らずにうじゃうじゃ食い歩きをしているのだから、雰囲気がぶち壊しである。  こんなことがいつまで続くのか知らないが、京都では増加した観光客のためにホテルが足りないからと、建築物の高さの規制緩和まで検討している。  中国人を特別待遇するために、せかっくの京都の観光資源をぶち壊しにしようというのだから、がっかりだ。    そんなわけでわしは2月20日に 『外国人観光客は目障りだ』 と題したブログを書いた。 http://yoshinori-kobayashi.com/9602/  そうしたら、案の定たちまち「炎上」となって、ありとあらゆる罵詈雑言が飛んできた。  あのブログは偽善者をあぶり出すための「引っ掛け」である。  ちゃんと「 誰もが排外主義だと思われたくなくて、ヒューマニストを気取り、爆買いが嬉しいなあと、商売人でもないくせに歓迎するふりをしているが、本気なのか? 」という問いも入れておいたのだが、それでも予想通り「入れ食い」でホイホイと釣れたわけだ。  まとめサイトも複数作られているが、わしの読者が批判に的確に反論しているサイトがなかなかおもしろい。 http://togetter.com/li/941516  この炎上の分析は、その中で読者の人たちがやってくれているので紹介しておこう。 炎上しているようで、ざっと大別すると 「差別だ!差別的だ!差別扇情的だ!」 「景観など知らん!目先の金だ!」 「よしりんのバカ!もう知らない!」 の三種類しかないな。中でも三つ目が一番多い。(シャキヌさん) 小林よしのりの外国人観光客への(真っ当な)批判に対し、主にリベラルから「差別だ!彼らはお金を落とす大事なお客様だ!」と反応が出ているようだ。アホかと。風情を守るという観念がないリベラルに、安倍が進めるグローバル経済を批判する資格は無い。(尻毛屋さん) 小林先生の「目障り」発言に反発してる人たちは絶対に外国旅行に行って欲しくないですね。どんなマナー悪かろうが景観壊れようが、俺たち日本人は金を落とすのだからいいじゃないか、目障りなどと言うな、それは排外主義だ!という、一番手のつけられないタイプですよ。(海風さん) たぶん観光客の件でよしりんに反発した左翼は、ほぼ間違いなく移民政策にも賛成するんだろうな。 それが新自由主義の政策だと頭で解っていても、賛成する自分を止められないのが左翼。 反国家で地球市民的なイメージに逆らえない体質じゃ反対しようがない。(海風さん)  そもそも、「爆買い客」目当ての日本人の対応は異様だと感じている人は、わしだけではない。

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「中国の軍事パレードは有難かった」小林よしのりライジング号外

ゴーマニズム宣言 「中国の軍事パレードは有難かった」  中国が坑日戦勝記念日としている9月3日、中国共産党と軍、政府は「抗日戦争勝利70周年」の記念式典を開き、大規模な軍事パレードを行った。  他の戦勝国の多くは、日本が東京湾上の戦艦ミズーリで「降伏文書」に調印した9月2日を対日戦争勝利の記念日としているが、中国では国内で祝賀行事が行われた翌3日を記念日としているそうだ。  10年前の終戦60年の際も記念式典は行われたが、この日に記念行事を開催することが定例化されていたわけでもなく、 法律で9月3日が「抗日戦争勝利記念日」と定められたのは習近平体制になってから。この日に軍事パレードが行われたのは、今年が初めてである。  中国の軍拡・覇権主義路線に対しては、国際社会、特に欧米からの不信感が増大している最中である。G7の西側諸国の首脳がこの行事に出席しなかったのは、もはや中国の「反日プロパガンダ」が過剰で歪んでいるということを先進諸国が周知しているからであり、「軍事パレード」という覇権主義の誇示が野蛮だという認識も共有されているからである。  西側諸国のこの反応は習近平にとっては誤算だっただろう。   日本は「抗日」という言葉に過剰反応する必要はない。支那の兵法の伝統は「指桑罵槐」(しそうばかい)であって、「桑を指さして槐(えんじゅ)を罵る」だから、抗日と言いつつ、武器の陳列を見れば、対アメリカの核弾頭ミサイルが一番目立つ。   国内的には共産党政権が軍事を一手に握っていることを誇示し、統治を安定 させる目的がある。  その目論見はある程度は成功し、テレビでパレードを見た庶民の多くは自国が強国であると実感し、好意的に受け止めたらしい。  とはいえ、この日の北京を青空にするだけのために、周辺地域1万以上の工場が操業停止、車の量や建設工事まで激減させられ、北京周辺の経済状況は一時マヒ状態となった。  折しも中国経済は減速が懸念されている時でもあり、「こんなことにお金をかけている場合か」と冷ややかに受け止める市民もいて、反応には温度差があったという。  こんな軍事パレードの映像を朝から晩まで見せられれば、日本人は恐怖を感じるだろう。またしても中国脅威論が感情的に高まることは確実で、安保法制賛成の世論が増えてしまうかもしれない。   これでは、中国はまるで安倍総理を応援しているようだ。不思議なことに、安保法制成立の最大の応援団が中国という状態である。   アメリカでは、9月2日の対日戦勝記念日に合わせた声明でオバマ大統領が日米関係について「 かつての敵国が最も安定した同盟国となり、和解の力を表す手本だ 」と称賛し、暗に中国を牽制した。  こうなると、あたかも日米が手を組み、日本海を挟んで中国と対峙するという、「新冷戦」的な対立図式が出来上がったかのような感覚が生じる。そして、その緊張状態に恐怖して、日本はますますアメリカの属国化を加速させて行くのだ。   韓国の朴槿恵大統領は記念式典と軍事パレードに出席し、破格の厚遇を受けていたが、これは外交上、完全な失敗である。  今回の記念式典や軍事パレードには、中国の覇権主義を警戒して西側諸国の首脳が全く出席していない。中国はその点で明らかにメンツをつぶされている。そんな中で韓国だけが出席したのだから、そりゃ厚遇もするだろう。

「中国の軍事パレードは有難かった」小林よしのりライジング号外
小林よしのりライジング

常識を見失い、堕落し劣化した日本の言論状況に闘いを挑む!『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりのブログマガジン。小林よしのりが注目する時事問題を通じて、誰も考えつかない視点から物事の本質に斬り込む「ゴーマニズム宣言」と作家・泉美木蘭さんが圧倒的な分析力と調査能力を駆使する「泉美木蘭のトンデモ見聞録」で、マスメディアが決して報じない真実が見えてくる! さらには『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成させる大喜利企画「しゃべらせてクリ!」、硬軟問わず疑問・質問に答える「Q&Aコーナー」と読者参加企画も充実。毎週読み応え十分でお届けします!

著者イメージ

小林よしのり(漫画家)

昭和28年福岡生まれ。昭和51年ギャグ漫画家としてデビュー。代表作に『東大一直線』『おぼっちゃまくん』など多数。『ゴーマニズム宣言』では『戦争論』『天皇論』『コロナ論』等で話題を巻き起こし、日本人の常識を問い続ける。言論イベント「ゴー宣道場」主宰。現在は「週刊SPA!」で『ゴーマニズム宣言』連載、「FLASH」で『よしりん辻説法』を月1連載。他に「週刊エコノミスト」で巻頭言【闘論席】を月1担当。

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