-
「学問は本人の動機だけの問題だ」小林よしのりライジング Vol.225
2017-05-23 17:30153pt
精神科医で立教大学教授の香山リカが、著作に 「漫画家の小林よしのりさんと対談したんです (中略) 小林さんは大学を出ていない。それで、学問に対する憎悪のようなものがあるわけです。」 と書いているらしい。読者が報告してくれた。出版社に事実無根と抗議もしてくれたようだ。
わしは抗議しない。訂正されずにこのまま残る方が面白い。
わしは普段、名刺を使わないが、一応名刺の肩書きには「漫画家」としか印刷していない。これで相手の「権威主義」のレベルを計ることができる。
自分を権威づけるには、名刺に「政治評論家」とか、「思想家」とか、「何々研究所 所長」とか書いておく方法もある。だがわしは「漫画家」としか書かない。「たかが漫画家」と思い込む奴の心性を炙り出す効果があるからだ。
ともかく、香山リカの「漫画家 小林よしのり」に下した精神分析が、明瞭になった。
わしは大した大学は出てないから(本当はこれを言うと、大学関係者や後輩がショックを受けるから公的な場では言わない)、別に高卒と思われようと、中卒と思われようと構わないが、「大学を出ていない」という決めつけは、なぜ出来たのだろう?
まさか「漫画家=学歴がない」という思い込みだろうか?
しかも「大学を出ていない」者には「学問に対する憎悪」があると「診断」するのは、どういう根拠なのか?
香山リカという人間は、その全てが差別と偏見だけで出来上がっているということだけは、よーくわかる。「リカ100%差別と偏見」だ。
大学を出ていたら学問が好きで、大学を出てなかったら学問に憎悪を持っているという、ものすごい偏見を香山リカは持っている。
言っておくが、安倍晋三だって大学出てるんだぞ! 内閣総理大臣とは「行政府の長」であるということも知らず、国会で「私は立法府の長」と発言した、小中学校の社会科レベルの「三権分立」すら知らない安倍晋三でも!
そもそも香山は「学問」とは何だと思っているのか?
香山は大学で教わるのが学問だと思っているようだが、それは100%間違いである。学問というものは、義務教育修了程度の国語力さえ身に付けていれば(つまり安倍は無理)、誰に教わる必要もないのだ。
ソクラテスやプラトンの時代から、古今東西に立派な学者は無数にいる。それを古典で学ぶことができるのであり、自分が何かを知りたいと思った時に、その中から選び取ればいいだけだ。
わざわざ、いま生きている学者に教わる必要などない。現在存命の学者なんて、香山リカや八木秀次みたいなクソばっかりじゃないか!
学問に必要なのは、自分の中の動機だけだ。
人間とは何か、宇宙とは何か、人生とは何か、歴史とは何か、社会とは何か、科学とは何か等々、何か知りたいものができたら、全部独学で学べる。
学問とは、自分の中に強い疑問や探究心が湧き上がるかどうかだけが問題なのだ。それもなしにいくら大学に行ったところで、学問などできない。
よく、社会に出てから時間の経過した人が「生涯学習」とか言って大学に入り直したりするが、本人の中に学びたいものがなければ何の意味もない。
-
「アイヌ系日本人を『弱者』認定したがる差別者たち」小林よしのりライジング Vol.117
2015-01-20 17:30153pt1月15日、精神科医の香山リカとアイヌ問題について3時間を超える対談をした。
その様子は2月7日発売の雑誌「創(つくる)」3月号に掲載される。堂々巡りの3時間のどこをどう切り取ってまとめるのか、両者の立場を尊重しなければならない編集長は気を遣うだろうが。
昨年8月、札幌市議の金子快之(やすゆき)がツイッターに「アイヌ民族なんて、いまはもういない」「利権を行使しまくっているこの不合理」などと書き込み、非難を浴びた。
その時点でのわしの見解は、「小林よしのりライジングVol.99」(2014.9.2)で書いている。
http://ch.nicovideo.jp/yoshirin/blomaga/ar613868
わしは平成20年(2008)の「わしズムVol.28」で特集「日本国民としてのアイヌ」を組んで以来、数度にわたってアイヌ問題について描き、すでに結論を下しており、金子市議個人に共感を覚えなかったこともあって、それ以上深入りはしなかった。
しかしその後、北海道大学准教授の中島岳志や、北海道出身の香山から「アイヌ民族」が存在することを前提とした発言が相次いだため、わしは11月13日のブログに以下のように書いた。
http://yoshinori-kobayashi.com/6176/
アイヌ語でモノを考え、アイヌ語で会話する
人たちはいない。
日本語で思考し、日本語で会話しているのに、
自分を「アイヌ」だとアイデンティファイ
している人ならいる。
だが血脈を辿っても、和人との混血が
進みすぎていて、純粋アイヌ人はいない。
果たして「アイヌ民族」というほどの集団がいるのか?
この問いに、香山リカ、中島岳志は答えなさい。
これに対して反応を示したのが香山で、「創」1・2月号の連載で
「篠田編集長、原稿料支払いしばらくペンディングでもいいですから(笑)、小林よしのり氏と対談させてください」
と書き、これを受けて篠田編集長から対談の依頼が来たのである。
「創」誌は原稿料の支払いも滞るほど売上不振らしいが、わしは言論の場はなるべくたくさん存続した方が「公共性」に資すると思っているので、原稿料なしで対談を引き受けた。
ただし、わしとの対談を要望する香山の連載記事には、実に無礼と言わざるを得ないことが書かれていた。
金子市議の発言以来、在特会系の団体がヘイト・スピーチの対象にアイヌを加えるような事態まで起きているらしいが、香山はその問題の「事実上の端緒」はアイヌに関するわしの著作と決めつけている。
しかもそればかりか、「 実は、この小林氏の一連の主張は、独自調査というよりはある偏見に満ちたネタ本に基づくものであることがほぼわかっているのだが 」だの、「 私には、小林よしのり氏のアイヌ論は実際のアイヌの話というよりは一連の歴史修正主義のワンテーマにしか見えず 」だのということまで書いている始末であった。
毎度おなじみの「歴史修正主義」のレッテル貼りもさることながら、「偏見に満ちたネタ本」って何のことだ? 「独自取材」をしていないなんて、何を根拠に言っているのだろうか? これこそが偏見ではないか。
香山はさらに、アイヌ問題に関わって以降自身のツイッターに「おまえもアイヌ利権に群がろうとしているのか」だの「在日韓国人だからアイヌと手を組もうとしている」だのといったツイートが次々寄せられるようになったとした上で、これらの罵倒もわしの意見の影響であるかのように書いていた。
これだけわしに対して悪意をむき出しにしていながら、会って話したいと言い出すのだから不可解である。
しかも実際に会って話しても、香山は随所で明らかに悪意を感じる無礼な発言をして、わしは途中、激怒して席を立ってもいいと思ったほどだった。
1 / 1