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「ネトウヨ主婦が抱える空虚感の正体」小林よしのりライジング Vol.115
2015-01-06 18:25153pt宮沢りえ主演、大島優子好演の映画 『紙の月』 の夫婦関係は、隠してはいるが微温な「男尊女卑」に貫かれていて、夫の妻への侮蔑感覚はまったく無意識である。
銀行で働き始めた妻が、最初の給料で夫に時計をプレゼントする。だが夫はそれを薄ら笑いを浮かべながら受け取り、外ではめることはしない。
その後、今度は夫が妻に、平然と高級な時計をプレゼントするのだ。
妻はそのときに、夫に対する違和感の正体に気づくのだが、この夫の心理を言葉に表すとこうである。
「 お前の暇つぶしのお遊びの仕事で買ってくれた時計なんか、まあ、あんなものだろう、オモチャだな。恥ずかしくて男が外で腕に巻くモノではないのだよ。 」
「 男の仕事は女の暇つぶしとは違う。俺が本物の仕事で買ってやる時計は、ほれこういう高級なモノだぜ。俺とお前の社会的ステータスの差がわかったかい?ありがたく頂戴して、腕に巻くがいいよ。 」
「 ところで俺さまは転勤だ。当然暇つぶしのアルバイトなんか、さっさと辞めて、俺さまについてくるよな。 」
こういう「 男尊女卑 」は産経新聞や、自称保守の男どもに、脳髄まで浸透していて、確実に無意識になっている感覚である。
だから彼らは皇統の「男系固執」を主張するのだ。
日本国の象徴は「男系」でなければならない。それが「男尊女卑」の男どもの信念である。
その頂点に安倍晋三がいる。
天皇陛下はそうではない。そういう因習には縛られていない。
だからわしは尊敬できるのだ。
驚くべきことに自称保守メディアで活躍する女どもも、また無意識のうちに「男尊女卑」を受け入れる「 準男性 」である。
そういう女、あるいは妻は、こう反応するだろう。
「 やっぱり旦那様のくれる時計は高級品や。あたいの安月給で旦那様に時計をプレゼントするなんて、非常識やった。ごめんなはい。男の本気の仕事で買ってもらったこの時計は本物や。ありがたく頂戴いたしますばい。 」
この卑屈さ!
これが自称保守論壇で禄を食み、えらそうに男の主張を口真似している馬鹿女どもの深層心理である。
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