村山談話・河野談話に未来はあるか?
第10話 昨日2月20日、石原信雄元官房副長官が証言したこと。
2月20日の衆院予算委員会に石原信雄という人物が参考人として出席した。
石原信雄は宮沢内閣で官房副長官を務め、
あの「河野談話」の作成に直接関わったキーパーソンで、
今回は「慰安婦問題」をめぐる「河野談話」作成時の経緯説明のために
招致されたのである。
石原の説明を要約すると、次のとおりだ。
どこをどう探しても、国が強制的に女性を慰安婦として従事させたということを
裏付ける資料はなかったが、韓国側がどうしても収まらず、
女性たちの話を聞いてほしいと言い出したので、
日韓関係の将来のためになるならと、「元慰安婦」16人の聞き取り調査をした。
そして、「募集の過程で官憲が関わった」と証言する女性がいたので、
それを裏付ける資料はないけれども、否定はできないということで、
「河野談話」ができあがった。
その「元慰安婦」の証言の裏付け調査はしていない。
しなかった理由は、できるような雰囲気ではなかったから。
わしの感覚から言えば今さらの話で、
「証言の裏付けはしてない」ということなど、18年前にわかっていたことである。
わしが『ゴーマニズム宣言』で、慰安婦問題を取り上げ始めたのは18年前だった。
「元慰安婦」の証言を検証するために、入手できる一次史料・二次史料を探した。
慰安婦がいたという部隊の軍医は誰か、その日記や手記は残っているか、
兵隊の手記ではどう書いてるかを調べた。
GHQの調査資料ではどうかも調べた。
その結果として、慰安婦の「強制連行(人さらい)」など
なかったということを確信した。
これは、少し歴史研究の方法をかじれば、
素人でも簡単に調査できるレベルの問題だったのである。
ところが「裏付け調査」をしないままに、日本政府は、
やってもいない罪を認めて謝罪してしまったのだ。
その理由も、他の機会に石原信雄が明かしている。
韓国政府から、とにかく一度政府として謝れば、
もうこの問題を蒸し返さないと言われ、
いわば両国政府の「談合」でそうしてしまったのだ。
石原は当時、これで両国間の不信感は拭われ、
関係は盤石になったと思っていたという。
その結果はどうなったか?
「騙された」とか言っても、もう遅い。
やってもいない罪を認めるという、愚かすぎる「お人好し」、
実は「マヌケ」な外交の産物が「河野談話」だったということだ。
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