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「恋愛禁止条例」から「恋愛スルー条例」へ(その8)
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「恋愛禁止条例」から「恋愛スルー条例」へ(その8)

2014-04-21 13:30
     

    (注・不快になる人は読まなくていい。
    AKBの不思議を考えたい人だけが読めばいい。
    評論は考えたい人のためにだけある。)

     

    AKB48メンバーのスキャンダルが発覚した直後に
    行われるコンサートは、
    必ず微妙な雰囲気を味わうことになる。

    基本的にはAKBファンは優しい。

    ネットで罵詈雑言を書き込む者の多さに比べたら、
    会場では公共性を守るし、露骨にメンバーに
    ネットと同じ罵声を浴びせる者はいない。

    だがそれでも一部にはスキャンダル・メンバーの
    登場場面でブーイングが発生するし、
    着席する者もいる。

    他のメンバーへの声援に比べたら、
    目に見えて静かになる。

    今まで盛大に盛り上がっていたファンが、
    急に憮然とした表情になり、
    明らかにサイリウムの振り方がどうでもいい
    小幅な振りになり、苦渋に耐えている。

    中には腕を組んで、じっと睨みつけている者もいる。

    その空気は実に独特で気色が悪いのだが、
    ある意味ぞくぞくする刺激があり、
    ステージより会場の様子を観察してしまう。

    スキャンダル・メンバーに
    他のメンバーがじゃれついていたら、
    ファンはもっと複雑な感情になって、
    不快な感情を押し殺すのに必死である。

    自分は許せないのに、メンバーは許せるのか?
    と憤っている。

    メンバー同士はあくまでも仲間意識があり、
    会場を盛り上げなければならないから、
    平静を装うが、会場の空気は分裂してしまう。

    スキャンダルが出た後だからこそ、
    ピンチに陥った推しメンを応援しよう、
    微妙な空気を覆い隠そうと、
    必死でメンバーの名を叫ぶ優しいファンもいる。

    自分は心が狭いのか?
    今まで通り、応援しなければならないのか?
    でも自分には出来ない」と葛藤するファンがいる。

     

    こんな変なコンサートは他の歌手やバンドでは
    絶対に味わえない。

    単体で楽しめるプロの歌手やバンドなら、
    スキャンダルは全然関係ない。

    きゃりーぱみゅぱみゅだって、
    オリジナルなセンスが売りものだから、
    スキャンダルは関係ない。

    それはやはり、秋元康が言ってたように、
    AKB48が高校野球だからだろう。

    (つづく)

     

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