野党がアベノミクス崩壊だと批判すれば、自民党は、
「民主党政権のデフレ時代よりはいい」と言うだろうが、
民主党はこう言えばいい。
「借金を次世代に押し付けて、中間層の崩壊と、
貧困層の拡大により、景気後退させる安倍政権よりは、
次世代のための財政再建を考えた我々の方がいい」
異次元の金融緩和と、国家ビジョンなき
公共事業では、財政赤字を増やすだけで、
景気は良くならないのである。
民間活力が衰えているのは、将来不安が
大きすぎるからだ。
少子高齢化の未来が待っているからこそ、
将来不安を軽減させる政策をとることを優先させねば、
GDPの6割を占める個人消費は上向かない。
少なすぎる富裕層ばかりが儲かっても、
高齢者はカネを使わない。
株価が上向いて高級品が売れていると報じるが、
株で儲かった割りには消費してないはずだ。
わしはグルメ志向が強いから、ミシュラン星付きの
フレンチに行くが、最近は客が少ない。
バブルの頃はリッチにグルメしていた者たちも、
今は高齢者で昔に比べて食欲が減退しているからだ。
わしも60歳過ぎたら量が食えない。
ワインもフルボトルで飲めない。
高級紳士服店に行くと、客が少なくて驚く。
高齢者はファッションに無頓着になっているし、
若い富裕層がユニクロを着るようになったせいだ。
車にファッションにグルメという価値観が、
高齢者から消え失せ、最近の若い成功者にもない。
若者自体がモノに対する執着がない。
老いも若きも、成功者・富裕層が、
株で儲かったとしても、その割には
カネを使っていない。
出版界は、消費増税後は壊滅的に本が売れない
状態になり、今もそのダメージは続いていて、
雑誌・単行本がとことん売れない時代になった。
中間層が本を買う余裕がなくなったからだ。
自民党の議員は生活実感がなさ過ぎるから
わからないのだろう。
GDPショックなどと経済評論家も言っているが、
富裕層から、中間層から、貧困層までの現場を
観察しているわしからすれば、この結果は当然だ。
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