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「在庫減少」の意味を考えよう
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「在庫減少」の意味を考えよう

2014-12-12 17:00
     

    7月―9月期の速報値で判明した二期連続の
    GDPマイナスで、景気後退がはっきりしてきた。

    一つ疑問だったのは、GDPを押し下げた
    最大の原因が「在庫調整」だったということだ。

    この「在庫調整」をどう解釈するのかが問題で、
    出版界で言えば、在庫が減少したら、
    本が売れているということになる。

    売れているなら、増刷がかかるだろう。

    GDPマイナスの最大要因である「在庫調整」の
    実態は、実は「在庫減少」だ。

    4月-6月期のGDPでは「在庫増大」だったものが、
    今回は「在庫減少」になっている。

    消費が上向いて、商品が売れてるのか?

    全然違うだろう。

    企業の設備投資はマイナスになっている。

    個人消費もマイナスだ。

    つまり個人消費の上向きを期待できないから、
    企業が生産をストップして、在庫が掃けるのを
    待っているのだ。

    商品を補充する気がない。

    企業が商品を生産しないから、「在庫減少」に
    なっているのである。

    ということはその結果は来年から目に見えてくる。

    つまり円安インフレに、実質賃金が追い付かず、
    大衆の消費活動がもっと鈍って、景気が悪化する。

    企業はもっと生産を縮小し、設備投資を控える。

    消費税もいずれ上がることは確定しているので、
    大衆は貯蓄しておくしかない。

    かつてバブルの時は、インフレが激しいから、
    今のうちに買っておこうという消費マインドがあったが、
    実質賃金が低下する現在ではそんな余裕は全くない。

    例え自民党が今回の選挙で勝っても、来年は
    アベノミクスの失敗がもっと明白になって、
    またデフレに戻ってしまう確率が高い。

    アベノミクスが全く無意味だったと証明される来年、
    安倍政権は続くだろうか?

    民主党の悪政がデフレを長期化させたと、安倍政権や、
    リフレ派の御用エコノミストは言っているが、
    どうせまたデフレに戻るしかないのなら、
    天につば吐くような行為だ。

    来年の楽しみが一つ増えた。

    愚民が「この道しかない」という安倍政権に
    騙されただけだし、わしはどうせ富裕層だからな。

     

     

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