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秘書みなぼんと寿司屋で日本酒を一升飲んだ。
二人で八合に達したときに、
記録を作っておこうという野心が芽生えてしまったのだ。
その夜は猛烈に眠いのに、寝たら胃がムカムカして目が覚めるのを繰り返し、
一晩で3回も膀胱が満タンになって目覚めてトイレに行った。
苦しい一夜だった。
朝遅めに起床して、鏡に映った自分の顔を見たら、
目の下、真っ黒で、げっそりした表情だった。
もう二度とこんな暴飲はしない。固く誓った。
とても朝食を食べられる体調ではなく、
わしはダイニングルームで果物とヨーグルトだけをそっと胃に入れてみた。
一方、みなぼんは健やかに熟睡して胃の調子も変化なし、
さっぱりした顔色でわしの前に座った。
わしの顔色には目もくれないで食事を開始。
一羽のカラスがダイニングルームのガラス窓に気付かず、
大きな音をたててぶち当たり、地面に落ちてきょろきょろ辺りを見回した。
何が起こったかわからないようで、
脳震とうを起こして立ちあがれない時間が10分くらい続いた。
仲間のカラスが心配して、木の枝に止まってカアカア泣いていた。
わしと秘書みなぼんは、それをじっと見ていた。
マヌケなカラスがようやくよろよろと歩きだし、
一旦飛び上がったが落下しそうになったところを仲間のカラスが救助して、
二羽で飛び去って行った。
カラスでも仲間を心配し、励まし、救助して飛んでいく。
自分の歳も考えず、暴飲して体調を崩したマヌケなわしを、
秘書みなぼんは急にいたわりだして優しく声をかけてきた。
カラスに学んだらしい。
カラスに学んだみなぼんを、わしは相当にアホだと思った。
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小林よしのりライジング
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