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記事 2件
  • いつかどこかで出逢った人たちとともに。水上悟志『スピリットサークル』が見せる壮大な世界。

    2015-07-29 03:33  
    50pt

     読みさしで止まっていた『スピリットサークル』の第3巻と第4巻を読みました。
     読みたいと思えば真夜中だろうと読めてしまう電子書籍すごいなあ。
     まさしく魔法のテクノロジー。じゃぶじゃぶお金が出て来る魔法のカードと合わせて使う万能アイテムですね。翌月には負債を払うことになるけれど――。
     それはともかく『スピリットサークル』面白いです。
     最新の第4巻まで読んだわけですが、既にして傑作の風格をただよわせています。
     作者は以前『惑星のさみだれ』を完結されている水上悟志。
     あの作品も「セカイ系」の完成形ともいうべき傑作でしたが、続けてさらにすごい作品を送り出してきました。
     『惑星のさみだれ』にもその要素はありましたが、『スピリットサークル』は輪廻転生ものです。
     一応、舞台は現代に設定されていますが、数千年の過去や未来もまた平行して描かれます。
     この手の転生ものだとやはり手塚治虫の『
  • 大人には人生を楽しむ責任がある。(1474文字)

    2013-04-08 09:27  
    52pt




     いま、『YOUNG KING OURS』で『スピリット・サークル』を連載している水上悟志の前作『惑星のさみだれ』はセカイ系の物語の集大成とでもいうべき傑作でした。ストーリーもキャラクターもエンターテインメント性も文句なし。全10巻できれいに完結している点も素晴らしい。未読の方にはぜひオススメしたい作品のひとつです。
     この作品では「大人」あるいは「成熟」という概念がひとつのテーマになっています。成熟社会のなかで見失われた「成長し、大人になること」の価値を正面から問うた作品といってもいいでしょう。
     作中、ある少年が仲良く喧嘩している年上の青年たちの姿を見て「今は辛いことばっかりだけど 大人になれば楽しいことはあるんだ」と悟る場面があります。ぼくはこの場面が好きでねえ。『惑星のさみだれ』全体を象徴するような場面だと思います。
     そこで今回のタイトルに繋がってくるのですが、大人には子供を励ますため、人生を楽しんで生きる責任があると思うのです。
     大人たちがみんな「仕事は辛いし、人生はつまらない。何もいいことなんかない」とばかり言っているようでは、子供たちが成熟したくなくなるのはあたりまえ。だから、大人は「大人であることは子供時代よりもっと楽しい」といい切れる人生を歩まなければならない。
     もちろん、それは簡単なことではないし、責任感だけで人生がおもしろくなってくるはずもない。しかし、大人になることがまるで楽しくないような社会に未来はないし、じっさい、大人になることはそう悪いことではないと思うのです。
     ぼくは大人になってからのほうがずっと人生を楽しんでいるし、何より楽になった。それはもう、あの地獄の日々が嘘のようです。