• このエントリーをはてなブックマークに追加

記事 47件
  • 「エコーチェンバー効果」はどこまで真実なのか?

    2020-11-30 21:03  
    50pt
     「エコーチェンバー効果」という言葉をご存知でしょうか。Wikipediaによると、このような意味です。

    世の中には様々な人がおり、様々な意見を持った人と触れ合うことが出来る。世界に開かれたグローバルでオープンな場で、「公開討論」のような形で意見を交換し合うことができるコミュニティがある。一方で、同じ意見を持った人達だけがそこに居ることを許される閉鎖的なコミュニティもあり、そのような場所で彼らと違う声を発すると、その声はかき消され、彼らと同じ声を発すると、増幅・強化されて返ってきて、「自分の声」がどこまでも響き続ける。それが「エコーチェンバー」である。
    「エコーチェンバー効果」とは、エコーチェンバーのような閉じたコミュニティの内部で、誰と話しても自分と同じ意見しか返って来ないような人々の間でコミュニケーションが行われ、同じ意見がどこまでも反復されることで、特定の情報・アイデア・信念などが増幅・強化される状況のメタファー(隠喩)となっている。
    この「エコーチェンバー」の内部では、「エコーチェンバー」内の「公式見解」には疑問が一切投げかけられず、増幅・強化されて反響し続ける一方で、それと異なったり対立したりする見解は検閲・禁止されるか、そこまでならないとしても目立たない形でしか提示されず、すぐにかき消されてしまう。そうするうち、たとえエコーチェンバーの外から見た場合にどんなにおかしいことでも、それが正しいことだとみんなが信じてしまう。
    https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%81%E3%82%A7%E3%83%B3%E3%83%90%E3%83%BC%E7%8F%BE%E8%B1%A1

     さて、長々と引用してしまいましたが、じつはぼくはこの考え方に批判的です。というか、この「エコーチェンバー効果」という考え方は大ウソだと思っているんですよ。以下、くわしく説明します。有料部分でね! 
  • ぼくたちのこの「生きづらさ」の原因ってどこにあるの?

    2020-11-30 20:31  
    50pt

     おそらく皆さんご存知なのではないかと思うのですが、永田カビさんという漫画家さんがいます。
     デビュー作『さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ』で話題を集めたところから始まり、いまのところ書く作品はすべてノンフィクション。そのセキララで(読むほうが)ハラハラな内容はどれも強烈で、「この人、大丈夫なのだろーか?」と思わせるものばかりです(あきらかに大丈夫じゃない)。
     まあ、長生きはできないだろうな、むしろ長生きしないほうが本人にとっても良いのかもしれない、とすら思わせる人なのですが、ぼくはこの人の本を読むたびに、「いったい何がこの人をこんなに生きづらくさせているのだろーか?」と、その本質的理由に思いを馳せてしまうのですね。
     何を隠そう、ぼくもたいがい生きづらい人間なので、「同類」という気もしつつ、「でも、おれはさすがにここまで生きづらくないわ」とも思うわけで、ほんとうはどんな理由がこの女性をここまで生きづらくさせているのだろうか、と考えるわけです。
     で、考えに考えた結果、ひとつの結論が出ました。もちろん、「ほんとうのところ」はまったくわからない、ただの推測に過ぎないわけですが、それでも、「ある種のパターン」としていえそうな「生きづらさの根源」が思い当たったのです! それは、 
  • いまさらながら、小説を、読みたい。

    2020-11-29 18:27  
    50pt
     かつて読み、そうしてあっけなく忘れ去ってしまった名作を再読しようと思っているのだが、どこから手をつけたものか迷う。惑う。思い出はいつもうつくしく、しかし砂丘の蜃気楼さながらに幻で、いまとなってはほんとうに読んだものかどうかすら怪しく感じられる。
     いや、たしかに読んだはずなのだけれど、かぎりなく曖昧な「印象」のほかはほとんど何も記憶していないありさまなのである。特に海外作品はそうだ。さらにいうと短編はまったく記憶できていない。
     一部の、ほんとうにかがやかしい名作はそれでもつよく印象に残っているのだが、そのほかは日々の雑多な記憶に洗われて、何ひとつ残さず消えてしまっている。
     もういちど読み返したとして、その失われた記憶を取り戻せるかどうかはわからない。おそらく無理だろう。しかし、それでも、未読の新作として読んでみるのも悪くはない。そう思う。
     ティプトリーの「たったひとつの冴えたやりかた」や、「愛はさだめ、さだめは死」。ル・グィンの「帝国よりも大きくゆるやかに」。ロジャー・ゼラズニイの「伝道の書にささげる薔薇」。
     こういった短編を読み耽ったのは中学生とか高校生の頃で、おそらくそもそも完全には理解できていなかったのだろう。いま、読み返してみるとどのような感想になるのか興味深い。
     あるいは日本人作家の作品にしても、京極夏彦の『魍魎の匣』や『絡新婦の理』はもういちど読んでみたい。また、『虚無への供物』に『匣の中の失楽』といったいわゆる「四つの奇書」も、この機会にぜひ読み返しておきたい。
     
  • 強烈! 濃密! 荒木飛呂彦『ジョジョリオン』が最高潮。

    2020-11-29 15:10  
    50pt

     荒木飛呂彦『ジョジョリオン』がクライマックスに到達しているように見えます。ほんとうにクライマックスなのかどうかはまだわからないのだけれど、とりあえずラスボス(?)らしき敵と戦ってはいる。はたしてどういう結末を迎えるのか、期待と不安が相半ばしています。
     『ジョジョの奇妙な冒険』第八部であるこの『ジョジョリオン』、あまり調べてはいませんが、おそらく賛否両論の評価なのではないかと思います。
     あいかわらず「ジョジョらしさ」は全編に横溢していて、「衰えていないなあ」と思わせる一方で、その内容は複雑で、難解で、正直、もう何をやっているのかよくわからない。
     主人公たちの「スタンド能力」にしても、もう何だかわけがわからないことになっていますよね。ちょっと一読しただけでは理解が及ばない感じ。

     もちろん、世の中には読みやすくてわかりやすいだけではない傑作もありますし、それが一概に悪いというわけで
  • にこにこなまほうそうのよてい。

    2020-11-29 15:00  
    50pt
     今週も土曜21時からニコニコ生放送やります。雑音対策としてちゃんとしたマイクを購入し、きちんとスケジュールを立てて放送する予定。お暇な方はお聴きください。
    https://live2.nicovideo.jp/watch/lv329268422
  • にこにこなまほうそうはじまるよ。

    2020-11-28 18:53  
    50pt
     21時からニコニコ生放送を行います。今週更新した記事のことを話しますので、よければ見ていただければ。https://live2.nicovideo.jp/watch/lv329181584
  • 「女性攻めは良いよね」と思う皆さん、こんな漫画がありますよ。

    2020-11-28 18:43  
    50pt

     ↑の漫画を読んだのですが、うひー、かわいい、たまらんね、とオヤジっぽい感想を抱いたことをここに告白させていただきます。
     まあ、タイトルにある通り、清楚で可憐な一輪の白百合のような美女が、なぜかつき合っている彼氏の萌え仕草に違和感とむずがゆさを感じてしまうというところから始まり、彼女がじつは自分は「攻めたい」タイプだったことを自覚し、彼氏との性的関係を変えていくという物語です。
     このあらすじだとただのエロ漫画のようですが、じっさいに読むとあくまでひとつのエッチな恋愛作品であり、何というか相当に「てえてえ」作品となっております。
     いやあ、BLとか百合も良いだろうけれど、女性上位の異性愛カップルも良いよね! そもそも国萌庁の調査によれば、いまどきの男子の七割は「どえむ」なので、べつに女の子が攻めても何の問題もないのです!
     ただ、あくまで主人公は「生まれついてのどえす」とかそういう性癖
  • まともな人間になんてなってたまるか。

    2020-11-28 02:49  
    50pt
     作家栗本薫には、『グイン・サーガ』や『魔界水滸伝』のようにベストセラーとなって巷間に知れわたった作品もあれば、『真夜中の天使』や『翼あるもの』のように徹底してマイナーで、そもそもほとんど読者を想定していないであろう作品もあります。
     栗本の名声を高めたのは前者であるかもしれませんが、ごく一部の熱心な読者(ほとんど女性)にとっては、その作品のすべてが大切なものです。
     で、じつは彼女にはアマチュア時代に書かれた『真夜中の天使』などよりさらに少数の読者しか想定していないかもしれない、同人誌の形で出版された本も何冊かあります。
     そのすべてがJUNEテーマ(男性同性愛もの)なのですが、ぼくはいままであえて読まずに来たのですね。まあ、ものが同人誌なのでそもそも入手が困難だということもありますが、あえて商業作品以外の形で発表したものを読まなくても良いかなという気持ちもあったのです。
     でも、今日、
  • ニコニコ生放送前夜。

    2020-11-27 23:43  
    50pt
     ニコニコ生放送の期日があしたに迫っているけれど、例によってまだ何も話す内容を考えていません。もし、こういうことを話してほしいといったリクエストがありましたらコメント欄に書き込んでください。
     なぜかいまになってニコニコチャンネルのシステムが改善されて、どの記事にコメントがついたのか簡単に確認できるようになったので、コメントは非常にありがたいです。書きつづけるモチベーションにつながります。
     ちなみにニコ生はあしたの21時から、ここで行います。お暇な方は聴いてみてください。よろ。
    https://live2.nicovideo.jp/watch/lv329181584
     それにしても、いったい何を話したら良いのやら。どうにか会員数を増やしてウハウハ生活を送るためにも動画とか生放送はうまく使いこなしたいところなのだけれど、そもそもしゃべりはそこまで得意じゃないのでいかんともしがたい。
     でも
  • ひとの「好き」を笑うな! 『その着せ替え人形は恋をする』は現代ラブコメの最高傑作!

    2020-11-27 19:02  
    50pt



      『その着せ替え人形(ビスク・ドール)は恋をする』の最新刊が非常に、というか異常におもしろいです。マジか。ここまでおもしろくなるのか。素晴らしすぎる。
     コスプレが趣味の女の子(ウルトラリア充のギャル)と、人形師を目ざす男の子(非リア。でもめちゃくちゃかっこいい)のラブコメディなのだけれど、これがもう、楽しいの何の。
     いや、一見しても二見しても「ふつうのラブコメ」でしかないとは思うのだけれど、そのふつうのラブコメの限界を究めているというか、「こうでなくっちゃ!」という仕上がりなのです。
     異性間ラブコメが好きな人には花丸付きのオススメだ! 同性間ラブコメが好きな人は、まあ、そういうものを読んでください。このブログでも紹介しているしね。いやまあ、そういう人はもう読んでいるだろうけれど。
     まず、ヒロインのキャラクター造形がすごい。前述したようにいまどきほんとうにありえそうではあるエ