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記事 2件
  • 映画『さよならの朝に約束をかざろう』と『#魔女集会で会いましょう』が興味深い。

    2018-02-28 23:26  
    51pt
     『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』、『心が叫びたがってるんだ。』などのアニメの原作、脚本を手がけたことで有名な岡田麿里さんの初監督作品『さよならの朝に、約束の花をかざろう』を観て来ました。
     ほぼネタバレゼロの状態で観に行けたこともあって、なかなか楽しめました。
     大傑作というほどではないかもしれないけれど、かなり良い映画なのではないかと。
     「女性が監督した女性向けの映画」という印象なので、あるいは女性のほうが楽しめるかもしれません。
     『おおかみこどもの雨と雪』あたりがダメだった方もこちらのほうはいける可能性があります。
     『おおかみこども』が「男性の監督した女性映画」だとすれば、『さよ朝』は「女性が監督した女性映画」だといえそう。すごく女の子の辛いところにフォーカスした作品、という印象ですね。
     はたして一般曹にウケるかどうかは何ともいえないけれど、ごく一部の層にはハマる
  • 話題の新作ガンダム『鉄血のオルフェンズ』、第1話は少々駆け足の印象。

    2015-10-05 00:21  
    51pt

     いまの時代、ロボットアニメといえば何はなくとも『ガンダム』、というわけで、『機動戦士ガンダム』シリーズの最新作『鉄血のオルフェンズ』第1話を観ました。
     テレビでは見逃してしまったのでiOSアプリ「ガンダムファンクラブ」を落としてそこから動画を見たという次第。
     いやあ、便利な時代になったものです。
     まあ、いくら見逃し作品を後追いできるようになったとはいっても、作品そのものが面白くなければどうしようもないわけですが。そこらへん、『鉄血のオルフェンズ』はどうなのか?
     うん、まあ、なかなかじゃないですか(偉そう)。
     物語が始まる舞台はどうやら地球の植民地と化しているらしい火星。
     詳しい説明はありませんが、テラ・フォーミング後数百年とか経っていそうな印象で、普通に人々が生活しています。
     もっとも、例によって生活環境は劣悪であるらしく、主人公と思しい少年たちは奴隷のようにこき使われています。
     人権などまったくないといっていい奴隷労働状態。
     かれらがこの劣悪な状況からどうやって抜け出していくのか、あるいはさらなる絶望が待ち受けているのか、なかなか興味をそそる展開です。
     ちょっとメキシコ独立革命か何かを思い起こさせる舞台設定で、これから『怪傑ガンダム』、じゃない地球圏からの独立戦争の物語が展開していくのだと思われます。
     おっさん的にはなつかしの『ヴィナス戦記』とか思い出させる初期設定ですね。
     ふっるいなー。ぼくは見ていないけれど、『アルドノア・ゼロ』とかもそういう話だったんですかね(ほんとうに知らない)。
     なぜいまの時代にこの設定を持ってきたのかということは第1話ではよくわからない。追々わかってくるのだと思います。
     まあ、地球からの独立戦争というテーマを設定した時点で泥臭くなってくるのは仕方ないところで、あまり美少年らしい美少年も登場しない、わりあいに地味な『ガンダム』になっています。
     もっともそれだけにガンダムの美しさが映えるということもいえるので、この段階では一概に良いとも悪いともいえませんが……。
     おそらく敵役として活躍するであろう地球の守護者「ギャラルホルン」の側は美形キャラがぞろぞろ出て来てほしいところではありますが、さて、どうなるやら。
     うん、まあ、スタートダッシュの第1話としてはまあこんなものかな、と思いますよ(やっぱり偉そうだな)。
     悪くない。続きも見てみたいと思います。
     ただ、あえていうならいろいろな説明を容赦なく織り込んでいるせいでシナリオが駆け足になっているところは否定できないでしょう。
     今回、脚本はぼくらの岡田『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』麿里さんが努めていて、監督も『あの花』の長井龍雪さんらしいのですが、いやー、第1話に相当詰め込んできたなって感じ。
     マクロ的な状況説明からミクロ的な心情描写まで詰め込んで、ともかくも成立させているあたりはなかなかに見事なシナリオではあるんだろうけれど、その代償としてひとつひとつのエピソードに「ため」がなく、軽い印象になっていることはどうにも否めない。
     ロボットアニメの、というか『ガンダム』を題するタイトルの第1話である以上、ラストまでにガンダムが動き出さなければならないというミッションを背負っているわけで、脚本に「枷」があることは仕方ない。
     その上でどう情報を処理し、見せるべきものを見せるかというところが芸の見せどころであるわけですが、その点でいうと今回の物語はもう少し、というところ。
     いや、もちろんわかるんですけれどね。ラストのガンダム出陣を際立たせるために戦争の絶望を描いておきたかったということは。
     ただ、その展開がいかんせん駆け足になってしまっている。
     これ、『ファイブスター物語』の第7巻から第8巻あたり(リブートの第5巻あたり)の展開そのまんまの脚本意図なんですよね。
     地上で兵士たちが互角の戦いをやっていて、そこへ超存在であるロボットが登場して絶望を植え付けて、しかしそこに味方ロボットが出て来てさらに逆転する、という、戦闘ロボットの花やかさ、格好良さを段階的に演出するシナリオ。
     ただ