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『ドラゴンクエストビルダーズ2』にはまる日々。
2018-12-31 09:1151ptども、海燕です。最近は『ドラゴンクエストビルダーズ2』をプレイしています。
……待て。いや待て。いいたいことはわかる。おまえ、またプレイ途中の作品を放り出して、購入予定のなかったゲームを買ったな?といいたいのでしょう。
まったくもってその通りなので反論はできませんが、でも、やりたかったんだよ! ちなみに前作は途中で放りだしています。いや、前作も良いゲームだったんだけれどね?
このシリーズ、いわゆる『マインクラフト』系のサンドボックスと呼ばれるジャンルで、ブロックを壊したり積んだりして建物を造っていくところに面白さがあります。
今回もその点は前作と変わっていないのですが、この『2』は空を飛べたり海にもぐれたりと活動範囲が大幅にひろがっているようです。前作からの正当な進化形といって良いでしょう。
細かいところもいろいろと改善されていたりするようですが、いちばん大きな変化は仲間がい -
ハードSFと魔術的リアリズムに耽る。
2018-12-30 09:3451ptそういうわけで――何がそういうわけなのかわかりませんが、レムの『天の声』とマルケスの『百年の孤独』を並行して読んでいます。
それぞれハードSFとラテンアメリカの魔術的リアリズムを代表する歴史的傑作といわれる作品であるわけですが、いやー、面白い。両作品とも思いのほか「ふつうに」面白くて、いっそとまどってしまうくらいです。
まあ、いずれも文学史上最高峰の小説だから面白いことはあたりまえなのだけれど、特にレムのほうは超難解と聞いていたから意外にしゅるしゅる読めてしまって驚いているところ。
もちろん、書かれていることを完全に理解することはできないのだけれど、もうそういうものだと割り切ってしまえば非常に楽しく読める。こういういい方をして良ければほとんど陶然と読んでいるくらいで、やっぱり傑作って素晴らしい。
もちろん、それは自分自身を遥かに超越する怜悧な知性にふれる歓びであって、一般的なジャ -
独善カルトの避け方。あるいはスピリチュアルをどう批判するか問題。
2018-12-29 09:4451pt「現代ビジネス」ウェブサイトに掲載された「「スピリチュアル女子」をあざ笑うすべての人に言いたいこと」(https://gendai.ismedia.jp/articles/-/58774)及び「「スピリチュアル女子は守られるべきか否か」論争に思うこと」(https://gendai.ismedia.jp/articles/-/58962)という二本の記事を読んだ。
前者はいわゆる「スピリチュアル女子」を揶揄し、嘲笑する言説の問題点を取りあげたものであり、後者はそれに対する異論、ないし反論である。
が、ふたつの記事を続けて読んでぼくは奇妙な印象を受けた。後者は前者に対し「非常に強い既視感と違和感」を感じたといい、それを具体的に例示しているのだが、ぼくにはそもそもそれが前者に対する反論になっているようには思われなかったのである。
はっきりいってしまえば、後者は前者の内容を正確に捉えかね -
チャレンジ。とりあえず五冊、読んでみよう。
2018-12-28 14:1051pt文学の冬です。最近の記事を読めばわかるように、なぜか突然、海外文学を読む意欲が湧いてきたので、図書館へ行って世界文学史上の究めつきの名作(なのではないかとぼくが推測しているタイトル)を何冊か借りてきました。
・ガルシア・マルケス『百年の孤独』
・アンナ・カヴァン『アサイラム・ピース』
・ウラジミール・ナボコフ『青白い炎』
・スワニスワフ・レム『天の声』
・サミュエル・R・ディレイニー『ダールグレン』
いずれもその分野においては高名ながら、何となくむずかしいんじゃないかなあと考えて避けていた作品です。
ガルシア・マルケスの『百年の孤独』はいうまでもなくラテンアメリカ文学の巨峰。ノーベル文学賞を受賞したこの作家の最高傑作にして、世界的にも最も有名な作品です。
まあ、20世紀文学を学ぶ者ならまず読んでいないことはありえないというウルトラメジャータイトルですが、当然のごとくぼくは読んで -
山尾悠子『歪み真珠』。
2018-12-27 09:0451pt山尾悠子の『歪み真珠』を読み終えた。2010年に発表された山尾の何十年ぶりかの作品集である。
タイトルだけでもわかる人にはわかるように、バロック風のイメージで織りあげた一冊、ということになっている(バロックとは「歪んだ真珠」から生まれた言葉だ)。
「ゴルゴンゾーラ大王あるいは草の冠」に始まり、「紫禁城の後宮で、ひとりの女が」に終わる十四の掌編、及びひとつの短篇が収められているのだが、それぞれの作品がバロックな想像力を感じさせるよう工夫されているということなのだろう。
「娼婦たち、人魚でいっぱいの海」とか、「ドロテアの首と銀の皿」など、題名からしていかにもバロック、という感じ。
じっさいに読んでみると、なるほど、と思わないでもない。まさに「歪んだ真珠」さながらのイマジネイション。バロックとは過剰の芸術だと人はいう。たしかに、作中の描写にはいかにも過剰なイメジャリーが並ぶ。
そもそ -
小説の自由。あるいは無限へと飛翔する翅。
2018-12-26 08:5851ptうに。年末も押し詰まってきましたねー。そろそろ今年一年を振り返っておきたいところですが、さて、今年は何があったかな……。
もちろん同人誌を3冊作れたことが大きくて、これはぼくのなかではビッグプロジェクト(笑)だったので、どうにか成功して良かったと思います。
あまり表に名前が出ていない方も含めて、実に色々な人の力を借りているのだけれど、よく完成したなあとしみじみ思いますね。いや、ほんと。
夏コミの第1巻はともかく、冬コミに出す第2巻と第3巻はかなりの過密スケジュールで、よく終わったものだと感心します。いや、ちゃんと終わるようスケジューリングして制作してはいたのですが、それでもギリギリでしたね。
やっぱり2冊は大変。でも、ここで2冊出しておかないとのちのちに響くと思ったので、どうにか頑張りました。来年はおそらく4冊を出すことになると思います。
というか、4冊出さないと終わらない。ち -
エリ・エリ・レマ・サバクタニ。わがはてしなき贖罪の日々。
2018-12-25 09:3551ptども。クリスマスですが、昨日に続いて「内容がないよう」な記事ですので、気になる方は読み飛ばしてくださってかまいません。さて、少しずつわが罪コンテンツを減らしています。
あまりに膨大な作品の重みに耐えながら少しずつ、ほんとうに少しずつ消化を進めていくプロセスは、十字架を背負ってゴルゴダの丘を行くがごとしで、ふと、「エリ・エリ・レマ・サバクタニ(神よ、なぜわたしを見捨てたのですか)」とか呟いてしまうのですが、よくよく考えてみれば人類の罪を背負った苦行でも何でもなくただの趣味なのでした。
よくよく考えなくてもそうですね。申し訳ない。まあ、人生は選択の連続で、ある本を読めばべつの本は読めず、ある人と知りあえばべつの人とは出会えないようにできています。
そのなかで、幸運にも巡り会えたコンテンツたちのことはなるべく純粋に楽しみたいものだと思います。ほかの無数の、たまさか同じ世界に生まれながらぼ -
日本人が書いたアダルトファンタジーが読みたい!
2018-12-24 02:0951ptうにー。積み(罪)コンテンツがたくさんありすぎてどこから手をつけたら良いのかわからない。と、とりあえずアニメでも流すか……という、かぎりなくダメな心理状態に陥っている海燕です。
『転スラ』面白いな! 『ゴブリンスレイヤー』面白いな! あと、ほかに『ゾンビランド・サガ』に、『SSSS.GRIDMAN』に、『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』も……とやっぱりコンテンツを消化し切れないのでした。
もうどう考えても物理的に消化し切れる量を超えているので、全部はあきらめて、LDさんふうにいうなら「ぶざまを晒しながら」ひとつひとつこなしていくしかないのでしょうね。
とりあえずアニメ見よ。……うん、ダメだな。以前にも書いたかもしれないけれど、『ゴブリンスレイヤー』面白いですよ。
あくまでライトノベルの範疇ではあるけれど、いかにもなダークファンタジーでぼく好み。ゴブリンだけを殺しつづけ -
小説の面白さを最終的に決定するものは何か。
2018-12-23 04:4651ptもうじきクリスマスですね。もう40歳になっていいかげん非モテネタも苦しいのでさすがにばくはつしろーとかはいいませんが、心のなかでこっそり呪っています。
いくつになってもルサンチマンを忘れないようにしたいものですね。ぼく、60歳になっても同じことをいっていそう。
さてさて、読書ばかりしているのも疲れるので、アニメを見たりもしています。最近見たもののなかで面白かったのが『転スラ』こと『転生したらスライムだった件』。
原作は人気のなろう小説ですが、これがじつに良い出来。原作のほうも何百万部も売れているらしいけれど、スムースに見れて疲れない作品で助かります。
異世界転生したらスライムになってしまったという、もはやわりとありがちな筋書きながら、たしかに面白い。楽しいし、わくわくする。
何だろうなあ。こんなにもありふれた話で、特に傑出したオリジナリティも感じないのだけれど、それでもすごく楽 -
耽美と幻想の天才作家タニス・リー。
2018-12-22 04:4851ptさて、きのう書いたように、きょうはリーについて紹介しようと思います。
リーという作家は、ストーム・コンスタンティンと比べるとだいぶ日本でも知られているので、ぼくのなかではもう知っていてあたりまえみたいな印象になっているのですが、もちろんそういうわけではないのですよね。読んでいる人は読んでいるでしょうが、読んでいない人はまったく読んでいないはずです。
この人は英語圏の作家としてはかなりの多作の作家で、日本にもそうとう多くの作品が訳出されているのですが、そのなかでも代表作といえばやはり『平たい地球』に尽きます。
『平たい地球』。実に奇妙なタイトルですが、これはほんとうに「地球が平らかなりし頃」を舞台にした物語なのです。そう、昔々、地球は平らだったんですね!
ここら辺、テリー・プラチェットの『ディスクワールド』とか、あるいは浦賀和宏の昔なつかしい『地球平面委員会』(これも凄い怪作)を思
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