-
物語とはひとつのディスカッションである。
2018-05-23 04:5751pt以前にも書いた通り、『ストーリーの解剖学』という本を読んでいるのですが、これが非常に面白いのです。
サブタイトルは「ハリウッドNo.1スクリプトドクターの脚本教室」とあって、まあ、そういう本なのだけれど、物語一般を作ろうとする人に役に立つと思います。
ハリウッドの脚本というと、神話学とかメタファーを凝らすことに重点を置いたものもありますが、この本の内容は、640ページもあるにもかかわらず、人間ドラマの描き方に絞られています。
非常に乱暴に内容を要約してしまうなら、物語とは主人公の変化を描くものである、どう変化させるかがドラマツルギーである、ということが書かれているといって良いでしょう。
もちろん、その変化にはポジティヴな変化(道徳的成長)もあれば、ネガティヴな変化(道徳的堕落)もありえて、たとえば『スター・ウォーズ』のルーク・スカイウォーカーの物語は前者、アナキン・スカイウォーカ -
「物語」と「物語めいたもの」。
2018-05-14 06:0251pt「小説家になろう」で連載している小説をひさびさに(半年ぶりくらいかな?)更新しました。
意外なことに、「なろう」の作品ってしばらく更新を休んでもお気に入り登録者数が減らないんですね。いま、4000人弱くらい登録者がいるんですけれど、実にありがたいと思います。
それにしても、ひさしぶりに読み返すと、やはり自分の小説は面白くないな、と思います。何か、小説を小説たらしめるために大切なものが、ぽっかりと抜けている感じ。それにはもちろん、技術的なレベルの低さも関係しているのだろうけれど、そういうこと以前に小説としての「魂」がこもっていないと思ってしまう。
いったいどうしてだろう? やはり才能がないせいだろうか? いままでずっと考えていたのですが、やはり、物語を構想する段階で手を抜いているのが大きいのではないかと思い至りました。
そもそも物語とは何かというと、「ある一定の時間のなかで主人公が -
『銀英伝』は短編でできている。
2018-05-11 03:0451pt小説を書きたい。物語を綴りたい。そう思うのですが、まともに成功した試しがありません。
まあ、才能がないのはしかたないにしろ、なぜここまでうまくいかないのだろう?とずっと考えていたのですが、ある本を読んだところ、「物語を「あらすじ」ではなく、キャラクターやイメージから作ろうとしているからだ」と書いてあり、あ、これだな、と感じました。
動物が骨と肉でできているように、一般に物語は「あらすじ」と「細部」からできあがっています。
もちろん、どこまでを「あらすじ」とし、どこからを「細部」とするかは恣意的な区分に過ぎませんが、この「あらすじ」から始める姿勢と努力がぼくには欠けていたようなのです。
「あらすじ」にも色々と程度があるでしょうが、最もシンプルなものは一、二行程度にまとまります。
たとえば、『ロミオとジュリエット』のいちばんシンプルな「あらすじ」は、「敵対しあう名家にうまれたロミオ -
まらそん開始。
2018-05-07 13:1651pt12時間の書籍執筆マラソンを開始しました!
以下のリンクから飛べば記事を執筆しているところを見て、コメントを付けることができます。よろしくお願いします。
https://docs.google.com/document/d/1g8lDsuHEtHgtnJOkuHbYO5tN3MTUmqzu7s9Srtf_G7s/edit?usp=sharing -
本を一冊、リアルタイムで執筆状況を公開しながら書くよ!
2018-05-07 03:5251pt本を書きたい、と思うのです。この際、商業出版じゃなくていい。いや、むしろ商業出版じゃないほうが好きなことを好きに書けて良いかもしれない。
とにかく、お金にならなくても、ステータスを高めなくても良いから、本を書いて、読んでもらいたい。そう考えるわけですよ!
となると、すぐに同人誌とか電子書籍が思い浮かぶわけですが、同人誌も電子書籍も、あまり読まれないんですよね。相当にがんばって、数百人の読者を獲得できるかどうかというところ。
Kindleで無料で出版したら読まれるかもしれないけれど、いまのところ、Kindleでは無料の本は出せないことになっている。ぼくとしては、少なくとも数千人くらいには読んでもらいたいので、どうしたものかと悩んでしまいます。
で、ですね。試しにはやりの「マッハ新書」として出してみようか、考えました。マッハ新書とは何か?
【12時間以内に書いて出版する電子出版レー -
金と欲の生々しい世界とは縁がないぼくのクリーンな一生。
2018-05-06 23:0151pt「「オタク差別など今も昔も存在しない」といういつもの話」というまとめを読みました。
https://togetter.com/li/1219654
まあ、この記事はどうでも良いのですが、これに関連して『反差別と暴力の正体』という「しばき隊」による暴力事件を追及した本を読んでみたわけです。
そうすると、何ということでしょう! みごとなまでに色と金と権力と暴力に彩られた世界がそこに広がっていて、うらやますぃ、いや、違った、ぼくとは縁遠い世界の話だなあと思いましたよ。
色にも金にも権力にも暴力にも関係がない人生を送ってきたわたくしですからね(被害者としてはともかく)。
岡田斗司夫さんの例のセックススキャンダルなんかもそうなんだけれど、もう、ぼくには別世界の話としか思えない。
なろう小説のなかの世界だよなというか、ある意味、あれをリアルにやっているわけだから凄いな、と。
たぶん人を一 -
ほんとうの友達って何? 意外とシンプルなその答えが『宇宙よりも遠い場所』にある!
2018-05-06 00:4751pt
ペトロニウスさんの『ゆるキャン△』の記事がアップされていますね。
http://d.hatena.ne.jp/Gaius_Petronius/20180505
これは、前回の『宇宙よりも遠い場所』の記事の直接的な続編で、いわば「2018年の空気系」を考察した話の後編にあたります。
『宇宙よりも遠い場所』と『ゆるキャン△』を両方とも見て、これらの記事を読むと現時点で空気系ないし日常系と呼ばれる作品がどのようなことになっているのか、おおよそのことがわかるのではないでしょうか。
ぼくも一応、両方とも見たのですが、いや、良かったですね。どっちも。
『あずまんが大王』から『けいおん!』あたりを経て延々と続いてきた空気系の歴史が、一旦の結論というか、ひとつの曲がり角にまで到達したことがはっきりとわかる。いままで長々とこの系譜の作品を見てきた人間としては非常に感慨深いものがあります。
ペ
1 / 1