-
もし、マゾ奴隷と結婚したら?
2016-05-12 13:2951pt
六反りょう『亭主元気でマゾがいい!』という本を読みました。
うん、まあ、タイトルからして「……何を読んでいるんだろ、おれ?」という気になる本ではあるのですが、まあいいじゃないですか。
けっこうみんな興味あるでしょ? SMとか。
まったくないよ、という人は以下の文章は読まなくてもいいかもしれません。ぼくはあるので書きます。
『亭主元気でマゾがいい!』、この漫画はマゾヒストの男性と結婚した元SMの女王さまの生活を描くノンフィクションです。
思わず太字にしてしまいました。そう、ここに描かれているのは、「もしマゾ男性と結婚したらどうなるの?」という「ほんとうの話」です。
もちろん、ギャグ漫画としてそれなりに脚色されているには違いないのですが、基本的には「ほんとうのこと」が描かれていると考えていいと思います。
それがもう、捧腹絶倒の話ばかり。正直、一本の漫画としてはそこまで上手いとは思えないのですが、話の内容がとんでもないので、十分に楽しめます。
ぼくはまあ、絵に描いたような「普通の人」ですから(萌えオタの時点で普通じゃないかもしれないが)、「ほー。サドとかマゾも面白そうだけれど大変だねえ」と純粋な興味本位で読みました。
まあ、ぼくだってサドやマゾをやれといわれればできるかもしれませんが、本質的には変わった性的傾向とかないんですよね。
マゾッホの『毛皮を着たヴィーナス』は読んでいるし、たいそう楽しみましたが、それはあくまでフィクションだから。じっさいに女王様にいじめられたいという趣味はありません(一度やってみたら目覚めるかもしれないがw)。
この漫画を読んでいると、マゾの気ままさとサドの大変さが身に沁みます。
じっさい、日本人にはマゾが多く、サド、特に女性の女性のサディストはごく少ないらしい。
SMはあくまで性的遊戯に過ぎないから、サドはマゾの欲望をたしかめながら的確に「いじめてあげる」必要があるわけで、なかなか大変なようです。
まして、結婚となるといつも女王様っぽくふるまうというわけにもいかないわけで、とっても大変ということ。
そこらへん、この夫婦はどう乗り切っているのか? -
SMはひとつの愛のかたちなのかもしれない。
2016-04-23 00:1051pt
今村陽子『ほんとのかのじょ』。
またまた百合漫画です。最近、ぼく、百合の単行本をよく読んでいるよなー。まあ、BLも読んでいるんですけれど(笑)。
今回は百合といっても一風変わっていて、SMの話です。
根っからのどMの少女もえと、彼女に告白されて好きになってしまった少女ゆーかの物語。
ゆーかは本来サディストでもなんでもなかったはずなのですが、もえのマゾヒストさに影響を受けてどんどん資質を開花させていきます。
はたしてふたりのちょっと危険な恋の行方やいかに?
で、まあ、SMっていうとサドとかマゾッホとか団鬼六とか村上龍あたりなのでしょうが、サドまで行くとちょっと付いていけないなと感じるものの、マゾッホはちょっと好きですね。
団鬼六もかなり好き。村上龍はまたちょっと違うと感じる。
特に団鬼六は色気があっていいなあと感じます。
男性視点のSM小説には違いないのですけれど、かれの小説の中心を務めるのはあきらかに女性なのですね。
ひたすらにいじめることで女性の美しさをひきだしていくという、そういう構造になっています。
だからけっこう好んで読む女性読者もいたりするわけです。
そのクラシックな香気ただようSMの世界にはたくさんのファンがいるのです。
ちなみにもともとは学校の先生で、授業中にサボってSM小説を書いていたなんて逸話も残っています。面白い人だなあ。
この人の作品の特徴はとにかく延々と女性をさいなみ抜くことで、『花と蛇』なんて、文庫全10巻にわたってある貴婦人をいじめているという、大長編SM小説らしいです。
ぼくはすぐ投げ出してしまいましたが……。まあ、そこはべつに根っからのSM好きじゃないのでしかたない。
あと、
1 / 1