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純度100%の萌えオタは存在するか? グッズから見た「もうひとつのオタク業界」。(2549文字)

【「薄い本」】  寺尾幸紘『オタクの心をつかめ』という本を読み終えました。  よくあるオタク絡みの新書なのですが、この本、とにかくフォントが大きい。1行に33文字しかなく、1ページに12行しかないのです。  12×33=396ですから、何と1ページが原稿用紙1枚に満たない。しかもあとがきまで含めた総ページ数が171ページなので、原稿用紙170枚程度の内容量しかないことになります。ここまで文字数が少ない新書は初めて読んだかも。  一例に挙げるなら、いまたまたま手もとにある『里山資本主義』は43文字×17行で1ページ731文字、それが300ページ以上続いているので、文字数にして『オタクの心をつかめ』の3倍以上あることになります。  もちろん、改行もあれば空行もあるので正確な数字ではありませんが、それにしても値段は51円しか違わない本でここまで文字量の差があると、コストパフォーマンスの差を感じてしまうなあ。  最近は一様にフォントが大きくなる傾向はあり、情報量が詰め込んであれば売れるというものではないのですが、それにしても1行33文字か……。  何でこんな本になったんだろ。よほど語るべき内容が少なかったんだろうか。それでも中身の密度が濃ければ何の文句もないところなのですが、うーん、これはどうなんだろ。 【これが売れるのだろうか】  本書の内容をひとことで表すと「オタク向けビジネスはこういうふうにやれ!」というもの。  「ザク豆腐」そのほかのヒット商品が例として挙げられ、また失敗例もいくつか挙げられて、オタク向けビジネスのノウハウが語られているのですが、 

純度100%の萌えオタは存在するか? グッズから見た「もうひとつのオタク業界」。(2549文字)
弱いなら弱いままで。

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海燕

1978年新潟生まれ。男性。プロライター。記事執筆のお仕事依頼はkenseimaxi@mail.goo.ne.jpまで。

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