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アニメ『1週間フレンズ』が切なく胸に突き刺さる。

 あけましておめでとうございます。今年も一年よろしくお願いいたします。  年明けは昨年から続けて観ているアニメ『1週間フレンズ』を最後まで観ました。  ペトロニウスさんのお薦めの一作ですが、なるほど、これは面白いですね。  ていうか、思っていたのとだいぶ違う。  1週間ごとに記憶が消えてなくなるという設定の話だということは知っていたので、もっとウェットな、泣かせに走った物語だと思っていたのだけれど、必ずしもそういうわけではない。  いや、ウェットなストーリーには違いないのだけれど、明るく、あたたかく、優しく、胸に響いて来る作品です。  どちらかといえばシンプルで地味な作品なのですが、こういう小品がちゃんと取り上げられて、アニメ化されて、注目を集めるというのは素晴らしいことだな、と思いますね。  いやー、ほんと、地味な話なんですよ。1週間フレンズという、この7文字のタイトルで内容のすべてが表現されているといえる。  しかし、その単純さにもかかわらず、ストーリーの深さは本物です。  もっと見るのが辛い感じかな、と思っていたのだけれど、全12話をかなり楽しく見終えることができました。  とはいえ、切ないシナリオには違いない。  胸に切なく迫って来る展開の数々は、この先も長く記憶のなかに残るでしょう。  くり返しますが、キーになっているアイディアは、「1週間で友達の記憶を失くしてしまう少女」という、ごくシンプルなものです。  荒唐無稽といえばそれまでの設定ですが、制作陣はていねいな描写でこのむずかしい題材を見事に演出しています。  いやー、ヒロインの藤宮さんの可愛いこと、可愛いこと。  初めはちょっと冷たくてとっつきづらい感じがするのですが、その先、どんどん天使な素顔があらわになって来る(笑)。  なんという地上に墜ちたエンジェル。こんな子がいたら友達になりたい奴が列をなすよ!  いやまあ、そこらへんの事情もクライマックスの展開に絡んで来るんですけれどね。  とにかくこのいたってシンプルな着想を軸にリリカルに物語は進んで行きます。  特に後半の展開は切なくてたまらない。  個人的には「泣ける」というのとはちょっと違った感じですが、「泣けるアニメ」として選ぶ人も少なくないでしょう。  しかし、このアニメの魅力がどこにあるのかといえば、それは 

アニメ『1週間フレンズ』が切なく胸に突き刺さる。
弱いなら弱いままで。

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海燕

1978年新潟生まれ。男性。プロライター。記事執筆のお仕事依頼はkenseimaxi@mail.goo.ne.jpまで。

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