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ハッピーエンド評論家になりました。情報求む。
2015-04-30 17:5351pt
唯野奈津実『副業革命! スキマ評論家入門 世界で一人だけの評論家になって稼ぐ方法』という本を読みました。
著者は日本唯一のカラオケ評論家で、カラオケに関しては日本一くわしいと自称する人物。
そのかれが「どうすれば評論家になって稼ぐことができるか」を懇切丁寧に解説しています。
その答えは簡単で、「名乗ってしまえばいい」というもの。
評論家に資格はいらないのだから、そう名乗ってしまえばきょうからでも「××評論家」になれるわけです。
もちろん、それ相応の知識や見識は必要になるが、それはあとから身につけていけばいいというのがかれの考え。
よく考えてみればそれももっともな話で、「ちゃんとした知識が身についてから名乗ろう」などと考えていたらいつまで経っても名乗れないかもしれない。
とにかく無謀でもなんでも一歩を踏み出す勇気が必要なのでしょう。
そういうわけなので、ぼくもがっぽり儲けるべく、何かの評論家を名乗ってみようと考えました。
当然ながら、評論分野は自分の趣味、好きなことから選ぶべきでしょう。 しかし、そうかといって文芸評論家、映画評論家、ミステリ評論家といったジャンルにはすでに途方もなくくわしい人たちがいます。後発ではちょっと勝負になりそうにありません。
それなら、どうすればいいのか。
実はぼくには腹案があるのです。
以前からハッピーエンドの物語ばかりを集めた本を出したいと思っていたのですね。
もちろん、出版社にコネはないので同人誌か電子書籍で出すことになるでしょうが、とにかくそういう本を作りたいなあというアイディアはあったのでした。
というのも、ぼくが殊にハッピーエンドの作品を好きだからで、そしてそういう作品を調べようと思ってもあまり情報が見あたらないからなのです。
ちょっと調べてみたのですが、意外にも日本にはハッピーエンドの作品をまとめた本やウェブサイトは存在しないらしいのですね。
検索でひっかかってくるのは、精々が「ハッピーエンドの作品を読みたいのですが、いいのはありませんか」というQ&A程度。
そこでぼくが日本初のハッピーエンド評論家を名乗り、ハッピーエンド作品の情報を集めて、このブロマガを通じて発信していこうと考えたわけなのです。
ついでにブロマガの名前も(すいません、何度目になるかわかりませんが)変えようと思います。
「海燕ハッピーエンド研究室」ということでどうでしょう? 平凡だけれど無難なところなのではないでしょうか。
さて、そういうわけで、お初にお目にかかります。きょうからハッピーエンド評論家になった海燕です。
ほんとうは本名を名乗ったほうがいいのかもしれないけれど、海燕という名前をあまりに長く使ってきて愛着もあるので、そこはどうしたものかと悩むところですね。
まあ、とりあえずこのままでいいだろう。
さて、めでたくハッピーエンド評論家とはなったものの、当然ながらまだ「ハッピーエンドに関しては日本一くわしい」というほどの知識はないので、ハッピーエンドの作品に関する情報を募集しています。
小説、漫画、映画、なんでもいいです。
できれば客観的に見て「これはハッピーエンドだろう」という作品が望ましいですが、あなたがハッピーエンドだと思う作品ならなんでもいいので教えてください。
コメント欄、Twitter、またはメール(kenseimaxi@mail.goo.ne.jp)などでよろしくお願いします。
たとえば『風ととともに去りぬ』や『あしたのジョー』がハッピーエンドかどうかは微妙なところですが、そういう作品でもかまいません。
ぼくひとりで調べられることには限りがあるし、ましてこの件に関しては(一種のネタバレになるからでしょうが)インターネットにもそれほど情報がない。
どうか「海燕ハッピーエンド研究室」にご協力ください。
もちろん、 -
『秒速5センチメートル』はもう成立しない。
2015-03-31 01:2051pt
LINEやTwitterなどのいわゆるソーシャルネットワーキングサービスが発達して変わったことはいくつかあるでしょうが、ぼくはここで「別れ」が変わってしまったことを挙げたいと思います。
いままでの社会においては、ひととひとは状況や環境が変わると何かしらの「別れ」を迎えることになることが常でした。
たとえば「卒業式」などは最も大々的な「別れ」のイベントであって、そこを過ぎると、それまでどれほど親しくしていた相手ともしだいに疎遠になり、ついには別れることとなる。
それが、いまままでの常識だったといっていいと思います。
もちろん、いつまでも地元に残って地元の友人とつるみつづけるという人もいるだろうけれど、それにしても状況なり環境が変化したらいままでの友人や家族や恋人とそのままの関係でいることはむずかしかったのではないでしょうか?
しかし、SNSはこの「あたりまえ」を決定的に変えました。
いつでもどこでも、ひととひとが空間の隔たりを超えて「つながっている」ことができる状態を作ってしまったのです。
じっさい、ぼくはLINEやmixiといったSNSを使って、日本中(というか世界中)の友人たちとつながっています。
ぼくは不勉強にして日本語しか使えない身の上なのでいまのところ友人は日本人に限られていますが、世界中の多様な人々と「つながる」ことも決して不可能ではないでしょう。
これによって、何が起こったか。
それは社会学者が研究するべきテーマですが、ひとつには恋愛小説やテレビドラマが「ドラマティックな別れ」を演出しにくくなったと思います。
携帯電話の普及は推理小説を作りづらくしたなどといわれますが、SNSの普及はドラマティックなラブストーリーを生み出しにくくしているかもしれません。
たとえば、幼い恋人たちが切ない別れを告げて離ればなれになる『秒間5センチメートル』などにしても、いまではそこまでほんとうに離ればなれになる必要はないかもしれません。SNSでつながりつづければいいわけですからね。
いや、
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