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なつかしの90年代萌えアニメを楽しむ。

 夜です。  ひきこもり生活者の夜は長く辛い。  ほんとうは寝ればいいのですが、生活リズムが狂っているとなかなか眠れなくて苦しむのです。  夜中に起きていると寂しいしつまらないし良いことは何ひとつないのだけれど、それでも眠れないときはこうして記事など書いてごまかすしかない。  記事を書くのはごまかしなんですか? 仕事じゃないんですか?  いや、すいません、半分は仕事ですが半分は自己欺瞞です。そうでもしないと長い夜を過ごし切れない。  こういうときはしかたがないのでアニメとか見ることにします。  とりあえず『NG騎士ラムネ&40』(1990年)の第1話を観てみましょう。  おお――なつかしい。ぼくが小学生高学年のときのアニメです。  いま見るとけっこう作画が崩れまくりですごいな、と思います。  素人目に見ても背景のパースが狂っている(笑)。  ぼく程度がわかるんだから相当わかりやすく狂っているのだと思う。  まあ、この当時はテレビアニメなんてそういうものだと思って見ていたのでした。  内容的には特筆すべきところもない作品なのですが、とりあえず女の子は可愛い――心の目で見れば(笑)。  いや、何しろ作画が崩れているのであまり可愛いと思えないのだけれど、キャラクタ―デザインそのものはキュートなので、心の目で見れば可愛く思えるのである!  当時、多くの心あるアニメファンはそうやって心の目で補完しながらアニメを見ていたのでした。なつかしいなあ。  ちなみにこのテレビシリーズはそうでもないのですが、のちに作られた続編ではあかほりさとるの作家性が爆発し、バブル時代を象徴するようなちゃらちゃらした内容になって、その頃中学生だったぼくを大いに失望させることになるのです。  いやー、ぼく、あかほり作品が好きじゃないんですよねえ。  これはもう、完全に好みの問題としかいえないけれど、あのバブリーなノリが耐えられないのです。  テレビシリーズにもそのノリの片鱗はうかがえて、エンディングでヒロインが「赤いパンプス、イヤリング、プラチナの指輪も必要ねー♪」と歌っているのはなかなか象徴的。  でもミルクもココアもかあいいんですけれどね……。惜しむらくは作画がね……。  まあ、90年当時ではこのくらいの作品が平均的なテレビアニメだったのだと思います。  じっさい、この作品、続編がたくさん作られて人気が出たタイトルなのです。  いやー、隔世の感があるなあ。  でもまあ、いまの視点で見るとこの時代の作品はさすがにきびしい、もう少しあとの作品を見てみましょう。  『To Heart』(1999年)。 

なつかしの90年代萌えアニメを楽しむ。
弱いなら弱いままで。

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海燕

1978年新潟生まれ。男性。プロライター。記事執筆のお仕事依頼はkenseimaxi@mail.goo.ne.jpまで。

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