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藤田和日郎の描くおっぱいは美しい。

 何週か前に始まった藤田和日郎さんの新連載『双亡亭壊すべし』が面白いです。  ミサイルの直撃を受けてなお凝然と佇むなぞの屋敷・双亡亭を巡り、奇奇怪怪な連中が蠢く伝奇アクション巨編なのですが、来た来た来た、ぼくたちの藤田和日郎が帰ってきた!と驚喜してしまうような出色の出来。  前作『黒博物館 ゴースト&レディ』もすばらしかったけれど、なんといっても短かった。  そういう意味で『双亡亭壊すべし』は待望の新連載で、これから何十巻も破天荒な物語が続くことが期待できます。  もう、第1話からハッタリ満載でたまりませんね。  正体不明の屋敷を巡ってミステリアスな進むかと思いきや、想像だにしない方向へねじ曲がっていくストーリーが凄すぎる。  いまの段階ではそれぞれ無関係な人間たちの「双亡亭壊すべし」という想いがSTAND ALONE COMPLEX的に「感染」していくお話なのかな、と思って見ていますが、さて、どうなることやら。今後の展開が楽しみでなりません。  ところで、第1話ラストのヌードを見て、藤田さんの描くおっぱいはいいなあ、とあらためて思うなど。  いや、おっぱいだけじゃなく、女の子のからだ全体のフォルムが綺麗なんですよね。  藤田さんの描くヌードは青白いような清廉な裸身にそれでいてなんともいえない「色気」があって、大好きなのです。  昨今の萌えキャラにはない色気ですねえ。  『ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った?』のやたらに巨乳押しつけて来るヒロインもあれはあれでいいのだけれど、色気はないものな。  『月光条例』のヒロインがアレだっただけにどうなるかと思いましたが、今回のヒロインはいいですよ。綺麗系で。  ただ、まだだれが主人公なのかはっきりしないので、そこらへんは様子見というところですね。  あるいは「双亡亭壊すべし」の想いを共有する人々の群像劇ということになるのかもしれませんが、とにかく目が離せません。  ひとつ『双亡亭壊すべし』だけではなく、ここのところ、『少年サンデー』は持ち直してきている感がありますね。  一時期の『サンデー』はほんとうにパワーがない感じだったのだけれど、底力というべきか、ここに来て面白くなってきた。  奈須きのこ絶賛の『サイケまたしても』とか、ハッタリがうまく効いている『暁の暴君』、少年漫画の王道を往く『トキワ来たれり』、新章を迎えていっそう面白い『マギ』、それに西森節炸裂の『柊様は自分を探している。』など、読むべき漫画がたくさんある。  『天使とアクト‼』も『電波教師』も面白い。序盤はひたすら辛かった『MAJOR 2nd』もいい感じだし、『ハヤテのごとく!』は最終章だし――とにかく雑誌全体に活気があるのです。  ほんの少し前までこのまま落ちるところまで落ちるのかと思っていただけに、いまの展開は意外ながら嬉しい。  万が一『サンデー』がなくなったりしたら歴史的事件だけに、頑張ってほしいものです。  それにしても 

藤田和日郎の描くおっぱいは美しい。

アニメ『うしおととら』を見て『少年サンデー』銀の時代を思い出す。

 アニメ『うしおととら』第1話を見ました。  うーん、なかなか面白かった。第1話の段階では序盤もいいところなのですが、既にいろいろな伏線が登場していて興味深い。  90年代にこの連載を追いかけていた頃はまさか20年後にアニメ化されようとは夢にも思っていませんでしたが、いまの時代のクオリティで映像になるのはそれはそれでよろしいかと。  ここから始まる壮大なストーリーにわくわくしますね。  全33巻を3クールでアニメにするということで、おそらくたくさんのエピソードが省かれることになるかとは思いますが、まあそれもそれで良いんじゃないでしょうか。  この機会に原作を読み返してみようかなあ。新しい発見があるかもしれない。  それにしても、現代にアニメになると現代ふうの作品に見えてくるあたりが面白いところで、うしおが蔵でとらと出逢うシーンは『Fate』を連想させられてなんだかおかしい。  いや、もちろん時系列は逆なんですけれどね。  うしおは衛宮士郎とは決定的に異なる純粋なヒーローであるわけですが、それでもどこか『うしおととら』という作品が後年に与えた影響を忍ばせるものがあります。  次回以降が楽しみ。  ちなみにこの『うしおととら』が連載していた頃の『サンデー』はひとつの絶頂期でした。『帯をギュッとね!』とか、いま読んでも最高だと思うのですが、鮮明に記憶している人は多くても、あらたに読もうという若い読者は少ないでしょうね。残念なことです。  ぼくもこの歳になると、昔の面白かった漫画や小説がいまの読者に知られていないことがもどかしく思えることがあります。  もちろん、一面では仕方ないことなのだけれど、リアルタイムで連載していない作品はあっというまに過去になってしまうのですよね。  『DEATH NOTE』ですら10年前なんだものなあ。時が経つのは恐ろしく速い。その前の『ヒカルの碁』は――とか話しだすとキリがない。  こういった何十年も前の作品だけではなく、つい最近まで連載していたり放送していたりした作品ですら、「過去の遺物」的に扱われやすいご時世があると思います。  それだけ作品の消費スピードが増したということでもあるでしょうし、次々と新しい面白い作品が登場しているということでもあるでしょう。  それが一概に悪いことだとはいえない。けれども、時には「いま」から視線を逸らして、なつかしの、しかしほんとうに面白かった作品について語るのも一興なのではないでしょうか。  『うしおととら』の勧善懲悪な少年漫画王道のストーリーは、いまの目で見るといくらか古くさく思えるかもしれません。  ですが、 

アニメ『うしおととら』を見て『少年サンデー』銀の時代を思い出す。
弱いなら弱いままで。

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海燕

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