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1記事から購入できる4月記事バックナンバー
9月記事バックナンバー
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・中村倫也は安定してUFCで勝ち続けることができる■水垣偉弥
・計量問題を考える/アイポークの現場で起きたこと■シュウ・ヒラタのMMAマシンガントーク
・【再掲載】初心者に優しい「MMAとドーピング」講座■タケ ダイグウジ・木村ミノル無限地獄
・DEEPフライ級GP優勝者・福田龍彌インタビュー
・ダーク・エージェントの戦いは真剣勝負だった■齋藤彰俊
・地獄の新生UWF新弟子編■長井満也インタビュー
・【令和のカート・アングル】太田忍「井上直樹は本物、朝倉海は人気先行」
・CMパンク、AEW電撃解雇の顛末
・朝倉未来はメンタルが弱い?/一寸先はRIZINなアゼルバイジャン
・生まれ変わったK-1リバースを語ろう■「立ち技の生き字引」サーバル
・QUINTETは邪道?/ドーピング驚愕の実態■高橋“SUBMISSION”雄己
・天心vs武尊・幻の放映権料/ジブリは「猪木☓新間寿」が続いた世界線
・暗黒時代の先にあったクレベルvs金原正徳という希望■余談で語るRIZIN44
7月記事バックナンバー
・極真世界王者・上田幹雄「大山総裁ならRIZINに殴り込んでいたと思います」
・三崎和雄が“家族”としてクレベル・コイケを支える理由
・【月刊FANZA編集長】プロレスとアダルトビデオ■松澤チョロの脱線プロレス
・【WWEとUFCの合併】ビンス・マクマホンの幕引きはいつか■斎藤文彦INTERVIEWS
・遺されたエディ・ゲレロファミリーの告発と確執
・K-1MAXのあの日から繋いできたRIZIN代々木の熱
・WWEが人種差別的なストーリー? シナリオライターの告発
4月記事バックナンバー
・萩原京平12000字インタビュー「平本蓮との再戦はお互いに勝ち上がってから」
・サトシ・ソウザ 人生はたまに負けるのがちょうどいい
・ぱんちゃん、木村ミノル、鈴木千裕……嵐のKNOCK OUT総括■宮田充プロデューサー
・鬼越トマホーク坂井「プロレスはドロップアウトする人間が好きなジャンルなんです」
・フライ級王座設立はベラトールよりRIZINのほうが早い!?■シュウ・ヒラタ3月記事バックナンバー
・【令和の掣圏道】平本蓮「佐山聡さんを意識して戦います」
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2月記事バックナンバー
・「PRIDEのテーマ」を使った理由■RIZIN演出統括・佐藤大輔
1月記事バックナンバー
・Switchが入った大晦日RIZINを語ろう■笹原圭一15000字
12月記事バックナンバー
・平本蓮と空手をつなぐ日本格闘技のサーガ■剛毅會宗師・岩崎達也インタビュー
・西川大和のサステイン契約問題■シュウ・ヒラタのMMAマシンガントーク
11月記事バックナンバー
・【悪口と本音の15000字】平本蓮インタビュー「朝倉未来には負ける気がしない」
10月記事バックナンバー
・ズンドコから見た我らが英雄アントニオ猪木
・【史上最大のMMA対抗戦】榊原信行とスコット・コーカー、敗れざる者たちの逆襲
・日本人史上最年少でUFCと契約! 西川大和インタビュー「ステージが変わるだけ」
・【フライ級革命】堀口恭司の新しい旅が始まる■笹原圭一RIZIN広報
・AEWの噂と誹謗中傷……信者はアンチに豹変する
9月記事バックナンバー
・RIZINに外国人を取り戻す■RIZIN海外事業部・チャーリー柏木信吾
8月記事バックナンバー・朝倉未来vsクリスチャン・リーのスパー騒動を推理する
・齋藤彰俊インタビュー③「新日本プロレス道場で過ごした日々」
・最高のエキシビジョンマッチ! ブアカーオvsカズ・ジュニアを語ろう
・キング・ムエ会長・佐藤孝也「あんなにお客が入ったスタジアムは見たことなかったです」
7月記事バックナンバー
・THE MATCH総合演出・佐藤大輔「天心も武尊もちゃんと送り出せる映像を作りたかった」
・木下憂朔ラスベガスUFCコンテンターズ出場■シュウ・ヒラタ
6月記事バックナンバー
・RIZIN広報・笹原圭一のエンドルフィンマシーン的THE MATCH!!
・【UFCトーク】イリーの愛すべき不安定さ、風間敏臣vs中村倫也の展望■水垣偉弥
・RIZINに帰ってきたイリー・プロハースカという名のロマン
・【ROAD to UFC】最短契約へGO!! 中村倫也インタビュー
5月記事バックナンバー
・世界のTK“引退激勝”高阪剛16000字インタビュー
・【牛久、伊澤!!】一言多い有能コーチ・横田一則が語るRIZIN2冠のウラ側
・飯伏幸太LINE暴露騒動とは何か?■事情通Zの「プロレス 点と線」
4月記事バックナンバー
・いま最も刺激的な格闘家!! 修斗世界ライト級王者・西川大和1万字インタビュー
3月記事バックナンバー
・平本蓮ロングインタビュー「MMAに転向して本当によかった」
・追悼“レイザー・ラモン”スコット・ホール■斎藤文彦INTERVIEWS
2月記事バックナンバー
・恐るべき北の闘争家!! 修斗世界ライト級王者・西川大和インタビュー
1月記事バックナンバー
・“すべての戦いを知り尽くした男”船木誠勝が語るシバターvs久保優太
・齋藤彰俊インタビュー「名古屋の街の風紀を正していた高校時代」
・日陰者のグレイトカリスマ田村潔司に惑わされよう■松澤チョロの脱線プロレス
・ライフ・イズ・ビューティフル!! 扇久保博正“優勝記念”インタビュー
・笹原圭一の大晦日“RIZNサファリパーク”13000字振り返り
・【UFC契約更新!!】ラストワン佐藤天が語る「UFCと北米シーンの過酷な現実」
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・天心vs武尊の勝敗予想はまだ早い■鈴木秀明
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・大晦日に公開プロポーズされた女性はどんな気分なのか■オギちゃんの彼女さん
・「AEWには、あるべき多様性が欠如していた」…プロレスとポリティカル・コレクトネス
・ネットでも暴走するシバターvs久保優太
・コロナ禍から飛び出した“長与千種の遺伝子”ロシア人12月記事バックナンバー
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渡辺華奈は「世界」とどうやって戦ってきたのか■上田貴央のコーチ論
渡辺華奈、久保優太などを指導する上田貴央氏インタビュー! コーチ、経営論の13000字です!(聞き手/ジャン斉藤)
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・MMAでも天才か? 久保優太「斎藤裕選手を乗り越えられる自信はあります」
――上田さんはコーチとして渡辺華奈選手や久保優太選手をサポートしてますけど、渡辺選手のPFLデビュー戦は対戦相手のシェイナ・ヤングが計量オーバーしたことで舞台裏は大変だったみたいですね。上田 いろいろありましたねぇ……(苦笑)。
――計量オーバーはどれくらいのタイミングで聞いたんですか?
上田 渡辺は午前10時頃に計量クリアしたんですけど、そのあとですね。10時から12時の2時間のあいだにクリアすればOKだったんですけど、11時に電話がかかってきて。「このタイミングで電話って、もうアレの話に決まってるじゃん」と思ったら、案の定「相手、落ちないから」と。でも、まだ計量時間終了まで1時間もあるんですよ!
――12時すぎてから連絡が来るならまだしも!
上田 だから「え? リミットまで落とさないんですか?」と聞いたら「もうやらないです」と。早々に諦めることって日本だとなかなかないじゃないですか。それに渡辺側の選択肢は「試合をするか・しないかのどちらかだけだ」と。つまり、キャッチウエイトを拒否したら渡辺の棄権になる。
――ホントにどうかしてますよ、そのシステム。
上田 渡辺が棄権を選ぶなら代替選手は計量クリアしてるから、その選手が渡辺の代わりに出るからと言われて。こっちからすると「その代替選手が計量オーバーした選手の代わりじゃないのかよ」って感じなんですけど、それはコミッションが認めた話だからということで、ボクらはふたつから選ばざるをえない状況でした。
――計量オーバーでも何キロまでOKという基準はあったんですかね?
上田 いや「何キロまで」というのは基本ないです。そういう場合って、コミッションがその場その場で独自に判断するんですよね。だから、SNSでも「なんでルールブック読んでないんだ」みたいな批判が飛んできたんですけど、そんなことはどこにも書いてないんですよ。どうするかはその場のコミッションの判断だし、その結果、今回は途中で水抜きを放棄した1.2キロオーバーでもOKという。――ルールが違反者を味方するなんて……。
上田 ちなみに、今回はフライ級で57キロ契約だったんですけど、ヤング選手は前日夜の時点で63キロ以上あったみたいなんですよね。途中で水抜きを放棄してリカバリーされたら当日は絶対に64キロまで増えてくる。渡辺が計量後に戻すのはいつも2キロぐらいなんで、間違いなく5キロ差はあるなと。
――実質的に1階級差の試合ですよね。相手選手には何かしらペナルティもあるわけですよね?
上田 ファイトマネーの数パーセントをボクらが受け取れるのと、ヤング選手は今リーグのレギュラーシーズンでのポイントがマイナス1ポイントになるだけです。PFLってファイトマネーが高いイメージありますけど、実際に罰金の額を聞いたときにもそんなに高くなかったんですよ。――PFLは優勝賞金が高いことで有名ですけど、ファイトマネーが高いのは一部のファイターだけですね。
上田 渡辺自身もよく「PFLでファイトマネー上がったでしょ?」と言われますけど、じつはまったく上がってないです。まあ、ベラトールがPFLに買収されたときに契約を切られた選手もいるから、こうやって試合ができるだけでありがたいことなんですけどね。
――罰金が入ってくるにせよ、なかなか納得はいかないですね。
上田 ボクらは「お金なんかいらないから」と最後まで言ったんですよ。裏ではずっと「金はいいからリカバリー制限つけさせてくれ」とか言い続けたんですけど、何もボクらの意向は通りませんでした。で、もうひとつのペナルティというか、ヤング選手はマイナス1ポイントになったんですけど、これって渡辺個人にとってはなんの意味もないですよね。リーグに参戦している全員が得するだけで。
――それだったら渡辺選手がプラス1ポイントとかにしてほしいところですよ。
上田 戦う我々だけは、ただただ計量オーバーの重い相手と無理してやらなきゃいけないという。だから不満はありましたよ。でも、ほかに選択肢もないし、聞けば聞くほど「これ試合を黙って受けるしかないじゃん」という。
――だからこそ、本当に勝ってよかったです!
上田 本当ですよ。始まってみたらテクニック差がだいぶあったので「これ全然大丈夫だな」と。あとは一本獲れるかどうかでしたけど、相手もディフェンスに全振りしてくるんで。たぶん、ヤング選手は打撃なら渡辺に勝てると思っていたんでしょうけど、序盤で渡辺がけっこうパンチを当てて血の海になっていたじゃないですか。相手も「これ、打撃でも先手が取れないな」と慌てたはずですよ。もちろん寝技ではこっちが上を取られることはないですからね。
――渡辺選手ってあらためて打撃も凄く成長してますよね。
上田 でも、渡辺ってどんだけ打撃を当てても「打撃は下手」という印象が強すぎて褒められないですよねえ(苦笑)。
――結果は判定決着で渡辺選手は3ポイント獲得。現状は同点5位という順位ですけど、同点の場合の順位決めってどういうルールなんですか?
上田 ああ、それも詳しく送ってもらったんですよ。同点の場合はまず直接対決の勝者が上。あとはフィニッシュの数、勝率が高いほう、勝った試合の総時間数が短いほう、負けた試合の総時間数が長いほう、判定勝ちのジャッジのスコア……と、いろいろ続く感じですね。――細かい!(笑)。そういう条件の中で何かしら順位がつくという。
上田 ただ、ボクはそのルールに対しても思うところがあって。ボクは、MMAは早くフィニッシュすることに価値があるとは思ってないんですよね。なので、いままでボクがずっと渡辺に指導してきたことが100パーセント活かせるわけではないなと。時間をフルで使って判定で勝つことも強さだし、長期戦での強さも必要だと思うし。だから、短期決戦はちょっと価値観が違うなあ、と。
――それって、単純に寝技が得意な選手に不利なシステムでもありますね。
上田 まあだけど、ボクらがやることはフィニッシュを取るかどうかだけなんで。同ポイントになったときに、3番目や4番目の勝ち基準のために動くことはないですよね。
――次の試合でプレイオフに進めるかどうかが決まるんですよね。
上田 次はフィニッシュが取れれば確実に勝ち抜けられます。ほかの選手が全員1ラウンドでフィニッシュしないかぎり、1ラウンドじゃなくても渡辺がフィニッシュを取れればおそらく勝ち抜けられると思います。
――次のマッチメイクはどうなりそうですか?
上田 そこは団体側も1戦目が終わった時点でのポイントを見て、どうすれば興行が面白くなるかというのを判断しながら決めるみたいですね。つまり、消化試合が起こらないようにするという意図で「この選手はこうすれば点数が入って、まだ可能性あるよね」みたいなのを判断しながら組むみたいです。……と言いながら、じつはもう裏では相手は決まっていて、あとは発表を待つだけなんですけどね。変更もあるかもしれないので、まだちょっと言えないんですけど(ベラトール女子フライ級王者リズ・カモーシェとのリマッチが決定)。――そうなんですね。しかも、優勝すれば賞金100万ドルですからね。上田 まあ、100万ドルはオマケですよ。お金がもらえなくても、彼女はやります。無人島でも、ファイトマネーなしでも。それぐらい世界最強と戦いたいし、チャンピオンになりたい。きれいごとじゃなくて、彼女ははじめからそう言ってます
――プレイオフ参戦や優勝はもちろんですけど、この先にUFCも充分に狙えますし。
上田 だから無理して失敗して黒星をつけるぐらいだったら、無理をしないというのもひとつの選択なのかもしれないです。だけど、渡辺にとってはこのリーグで優勝するしかUFCのタイトルマッチを最速でやる道はないんですよね。リーグ戦はここからあと3戦だから、全部勝てば16勝2敗。しかも直近5連勝でPFLチャンピオンとなると、たぶんUFCに行けたら1戦目からいい選手と試合させてもらえる可能性が高いと思います。さらに2戦目でタイトルマッチとか。マイケル・チャンドラみたいなルートでいける可能性もありますよね。あと5年かければコツコツとUFCを目指すこともできるけど、渡辺にはもうそんな時間もないので。
――UFCを目指す意味でも、ベラトールやPFLを経由していろいろ経験できているのは大きいですね。
上田 平良達郎くんもいますけど、最近では一番安定的に北米で試合してるひとりじゃないかなと思いますね。まあ、こうやって海外で戦えてるのはたまたまかもしれないですけど、北米に行っても勝てるという積み上げ方をしてきたという意味では、そこは自信を持って言えますからね。だって……めちゃくちゃ練習しましたもん。
――唸るように言いましたね(笑)。
上田 ホントに。みんな柔道の力で勝ててると思ってるかもしれないけど、誰か同じレベルの柔道家を連れてきても、絶対に同じことはできないと思います。もう吐き気がするくらい練習してますから(笑)。
――外国人相手にここまで結果を出している女子ファイターは見当たらないですし、とくに打撃は本当に変わりました。
上田 柔道からMMAに転向した人間がいきなり打撃からやっちゃうと、この戦績はつくれないとボクは思っているんですよ。最初から打撃専門家のところでやらせたほうが強いかといったら、それは絶対にNOかなと。まずはグラウンドコントロール、パウンドの打ち方、サブミッションを全種類できるようにというのが最初でした。それが全部クリアできて11~12勝までいってから、次のステージとしてレスリングと打撃に着手したんで。だから、いまはほとんど死角はないと思いますよ。――ベラトール参戦以降はレスリングのタックルを使えるようになったのも凄く大きいですよね。・世界と戦うためにはまず「寝技」・チャーリー柏木さんの存在の大きさ・PFLで優勝してUFCへのアピール・久保優太との関係・プロ育成は儲からない・格闘技で数千万円も溶かしている!?……13000字インタビュー会員ページへ
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K-1参戦、安生洋二の前田日明襲撃……リングス退団後の長井満也
UWFやリングス、K-1まで、様々なリングで戦ってきた長井満也インタビューシリーズ第8弾! 今回はリングス退団後の長井満也です (聞き手/ジャン斉藤)長井満也インタビューシリーズ
――前回の「リングス退団編」は大好評でした!長井 今回は若い世代のプロレスラーも読んでいたみたいで「課金しちゃいましたよ」って言われましたよ(笑)。――ありがたいお話です(笑)。長井さんが懸念されていた批判のほうもそこまでなかったみたいで。長井 私のほうにはないですね。そこは斉藤さんが波風が立たないように書いてくださったからだと思います。どうしても自分が信じてる人、大好きな人のことがよく言われなければ波風は立つだろうし、何か言われても仕方ないなと思ってたんですけど。斉藤さんが編集後記でも気を使って書いていただいたんで、ボクは今回すごく助かりました。――そこは時間が経っていることも大きいんじゃないかと思います。どこまで踏み込んでいけばいいかって年代によって違いますし。長井 ボクも「どこまで話されますか?」って相談を受けることがあるんですよ。やっぱりリングスに関わってきた人間ってどこまで言っていいのか、ダメなのか。線を引くところってすごく難しいのかなって思いますね。――ボクは後ろ向きなかたちじゃなかったら、ある程度はいいんじゃないかなってスタンスなんです。それでプロレスや格闘技、リングスの凄さが伝わればいいんじゃないかなと。長井 誹謗中傷する内容でなければいいのかなと思っているんですけどね。――まあどんな言い方をしても悪く受け取る人もけっこういるのかなと思います(笑)。長井 今日は話を膨らませられなかったら申し訳ないんですけど(笑)。斉藤さんが編集後記でドン・中矢・ニールセンの名前を出されてましたけど、俺もニールセンとの試合が飛んだことがあったなと。――ニールセンとはリングスでやるはずだったんですよね。長井 競技としてやろうという話があったんですよ。ケガで流れて数ヵ月経ってからまたマッチメイクされて。日にちも決まってたんですけど、乗るはずだった飛行機にニールセンが乗ってなくて。――ああ、当時はそんなことってよくありましたよね(笑)。長井 あったんですよ。乗らなきゃいけない飛行機が着いたらニールセンが乗ってなかったことがあって。向こうのばっくれで試合が流れちゃったからショックだったんですよね。それから数年後だったのかな。それがK-1の会場だったのか、キックボクシングの会場だったかは思い出せないんですけど、会場にニールセンがいたんですよね。「あ、ニールセンだ」と思ったら、向こうもこっちを見てたんでペコリとしたら、ニールセンが私のほうに来てくれて「あの日リングスの会場に行かなくて申し訳なかった」と謝ってくれて「試合が怖かったんだ」と言ってくれました。――そういう理由ですか!あれだけの猛者が……。長井 ぶっちゃけボクにネームバリューがあるわけでもなかったところもあったのかなと。――ニールセンは総合格闘技自体のキャリアはほぼなかったですけど、日本格闘技界の鍵となる試合をやってますね。長井 新日本プロレスで前田(日明)さんとやって名前がガッと上がったから、キック界が使ったところもあったんでしょうね。――佐竹雅昭さんがニールセンに勝ったことがK-1誕生に繋がってますし、ニールセンという存在がUWFやキックを盛り上げたところはあって。長井 当時のスターでいえば、リングスに出てくれたロブ・カーマンもお亡くなりになりましたね。カーマンはリングスで角田信朗さんとやったじゃないですか。――カーマンがリングスルールに挑戦して圧勝したという。K-1以前のスーパースターがよくやるなと。長井 あれ、私が木村浩一郎選手とやったNKホールの大会だったんですよ。カーマン、めちゃめちゃかっこよかったですねぇ。あの時代にスマホとかあったら私も写真を撮ってもらいたかったくらいかっこよかったです(笑)。時代が違ったりしてたら、もっと世の中に出ていたのかなと思います。あのときカーマンの履いてたキックのパンツに虹や魚のマークが入っていたのかな。あの日はゴルドーも佐竹選手とやったんですが、ゴルドーも同じパンツを履いてるんですよ。どうやらゴルドーはパンツを忘れてきたカーマンに借りたらしいんです。――そんなオランダの交流が!(笑)。当時は“まだ見ぬ強豪”が続々と来日してましたね。長井 モーリス・スミスもそうですよね。私がリングス在籍中に全日本キックの試合に出てたじゃないですか。あれはシアトルのモーリス・スミスのジムに練習に行ったときにモーリスのトレーナーから「挑戦してみたらどうだ?」って勧められたからなんですよね。――それで全日本キックのライセンスを取ったんですね。長井 そのときにパンクラスの柳澤(龍志)選手も同じ日にライセンスを取りに来てたんですよね。ボクはそのときまで柳澤選手とまともに喋ったこともなかったですね。――当時のリングスとパンクラスは超険悪な関係でしたねぇ。
・前田日明襲撃後の安生からの電話
・ガードポジション以前の時代とは?
・リングス退団後は引退するつもりだった
・人気絶頂K-1からのオファー
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