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月曜ナビゲーター・宇野常寛 J-WAVE「THE HANGOUT延長戦」1月5日放送書き起こし! ☆ ほぼ日刊惑星開発委員会 vol.238 ☆
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月曜ナビゲーター・宇野常寛 J-WAVE「THE HANGOUT延長戦」1月5日放送書き起こし! ☆ ほぼ日刊惑星開発委員会 vol.238 ☆

2015-01-12 07:00

    月曜ナビゲーター・宇野常寛 J-WAVE「THE HANGOUT延長戦」1月5日放送書き起こし!

    ☆ ほぼ日刊惑星開発委員会 ☆
    2015.1.12 vol.238

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    大好評放送中の、宇野常寛がナビゲーターをつとめるJ-WAVE「THE HANGOUT」月曜日。毎週月曜日は、前週分のオンエアの書き起こしをお届けします! 今回はニコ生延長戦パートです。


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    ハングアウト延長戦:メール復活のコーナー

    宇野 あらためましてみなさんこんばんは、評論家の宇野常寛です。PLANETSチャンネルの深夜の溜まり場「THE HANGOUT」延長戦のお時間がやってまいりました。この延長戦では引き続き、私宇野常寛がラジオ放送では読み切れなかったお便りを読んでいきます。今週もたくさんメールをもらっています。それでは読んでいきましょう。
    これはですね、ラジオネーム、千秋クリストファーさん。

    「年明けからくだらない質問で申し訳ありません。年末に、私が飾っているフィギュアが色移りで変色してしまい、ネットで検索したところ100円のMONO消しゴムが効果があると知ったので、それで解決したのですが、他のフィギュアの色移りもなんとかしようとして欲を出したのが間違いの始まりでした。分割パーツだと思ったのが一体成型で、塗装が剥げてしまい、受注生産モノの美少女フィギュアを一つダメにしてしまいました」

    宇野 わかるなー。俺もよくやるよ、そういうこと!

    「そこで、フィギュアオタクとしての宇野さんの判断を仰ぎたいです。工作力を磨くという意味でも、塗装のリタッチを試してみるべきなのか、下手なことをせずに、もう一体をヤフオクあたりで調達すべきなのか、どうすべきだと思いますか?」

    宇野 はい、結論から言います。後者です! あのね、なかなか人はDIYとかできるもんじゃないんですよ。僕はこれまで何度もやってきましたが、結局全部ダメにして悲しくなってしまって、安いものだったらもう一体買うか、高いものだったら泣く泣く修理に出すかの二通りでしたね。僕の場合はだいたい仮面ライダーの角が折れたり、塗装剥げしたりなんですけど、自分で修復しようとすると僕はことごとく失敗していて、この番組でも話したと思うんですけど、結局泣く泣く業者に出していて、結構な大枚をはたくハメになっていますね。何て言ったらいいのかな、これって、美の問題なんですよね。美、っていうのは簡単に触れられないから美しいっていう側面が絶対あるわけなんですよ。特にフィギュアのような動かないものに関してはそうですよね。なので、それはもう、僕ら俗人の手が届くものじゃないんですよ。もはや神の領域なんで、特殊な訓練を積んだ者以外は触れてはいけないんです。なので、おとなしくもう一体買うか、業者に出しましょう、ということですね。あと言えるのは、作っていること自体が楽しいと思えるもの以外は、人は作るべきじゃないですね。レゴとかプラモデルって、作ること自体が楽しいじゃないですか。でも、塗装剥げを直すっていうのは、直す作業自体はあんまり楽しくないわけですよ。こういうことは、時間の使い方の問題として、やるべきじゃないですね。人間は楽しいこと以外するべきじゃないです。はい。
    じゃあ次ですね。これはラジオネーム、品川のがんこちゃんです。

    「宇野さん、明けましておめでとうございます。早速ですが、悩んでいることについての相談です。私は3年続けてきた仕事を辞めて、前々からやりたいと思っていた人を助ける仕事をしようかと思っています。今の仕事は安定した仕事。でも、職場で求められていることと、私自身が今の職場でやりたいことに隔たりがありすぎて、とても違和感を感じて苦しんでいます。まさしく分岐点です。安定か挑戦か、宇野さんだったら何を基準にして仕事を選んでいきますか?」

    宇野 うーん、まず僕は、人はあんまり仕事で自己実現しようとは思わない方がいいと思います。なんというか、仕事で自己実現をしてしまう人間っていうのは、もうそれ以外の生き方では生きられないタイプの人間なんですよね。自分で選んだわけじゃなくて、気が付いたらこの仕事に流れ着いちゃったみたいな人間だけだと思うんですよ。そうじゃない人にとって、仕事は目的じゃなくて手段なんですよね。高い収入とか、社会的に安定した地位を得るための手段に過ぎないわけですよ。そういった人は、たとえば男性だったら、なんか二子玉川あたりにきれいな建て売り住宅とかを借りて、赤文字雑誌を読んでいる感じの相手と結婚して、そこでベビーカー引かせるような人生を歩むわけですよ。普通に考えて、人並みの繊細さがあったら超つまんない人生なんですけど、あいつらはそれが目的だからいいんですよ。自分以外に大事なものが無い連中なんだから。

    でも、なんか僕は、ちょっときついことを言ったかもしれないけど、世の中の人間ってほとんどそうだと思うんですよ。そのことを否定しても始まらないんです。仕事で自己実現をしていくのって、個人の経歴とか生まれ落ちた環境に起因する、拭い去れないようなものを与えられた、というか、受けてしまった人間が、それを解決するために、気が付いたらそれを仕事にしちゃってるっていうことなんですよね。それ以外の人たちは、あんまり仕事で自己実現をしようしない方が、僕はむしろいいと思うんですよ。

    世の中、その人じゃないとできない仕事っていうのはほとんどないんですよ。マジな話。例えば、『海猿』とかあるじゃないですか。僕は漫画はすごく好きなんですけど、実写のほうは佐藤秀峰さんの世界を、再現しきれていない気がしていて、あんまり好きじゃないんですけどね。まあ映画と漫画は別物なので、別の魅力を出せばいいんですけどね。それで、あの映画を見るたびに僕が思うのは、『海猿』の主人公ってものすごいプロフェッショナルじゃないですか。でも、もし『特警ウインスペクター』みたいなやつらが出てきたら、彼らのスキルって無駄になるんですよね。わかりますか? 『特警ウインスペクター』っていうのは、『ギャバン』とか『シャリバン』とか『シャイダー』とか『メタルダー』とか、あのメタルヒーローの系統の作品です。平成ライダーが始まるまで80年代から東映がずっとやっている、メタル系のスーツを着る特撮ヒーローみたいなシリーズですね。そのメタルヒーローシリーズで、バブルの頃に「レスキューポリスシリーズ」というのがあったんです。こいつらは悪の組織とかと戦うんじゃなくて、基本的に救助隊をやっているんですよ。海上保安庁とか警察とか消防のレスキュー隊の、超すごい強化服を持っている奴らみたいな。『特警ウインスペクター』は警察の特殊部隊で、パワードスーツとかを着て、災害救助とかをする奴らで、つまり1週間に1回すごい大事故とかが起きるっていう結構やばい世界観なんですけど(笑)。で、災害とか事故があったら主人公たちが行って、パワードスーツで転がっている車とかぐわーっと持ち上げて、「ありがとうお巡りさん」みたいな感じの話をずーっとやっているっていうシリーズだったんです。

    で、やつらが出てきた瞬間に、『海猿』の主人公たちが培ってきた技能って、無駄になっちゃうんですよね。なので、僕はいつも『海猿』のクライマックスでJ-POPとかが流れて、「感動をありがとう」みたいな展開になるたびに、「あー、ここからウインスペクター出動させてぇ!」と思うんですよ。主人公が必死にもがいて、あとちょっとで救助できるってなった瞬間に、宮内洋が演じている司令官が「ウインスペクター出動!」とか言って、そうすると「ラジャー!」「メイデー、メイデー、S・O・S!」とか主題歌が流れてきて、ウインスペクターがぶわーっと出てきて、『海猿』の主人公がもうほんとに決死の覚悟で崖とか登ろうとしているところを、ジェット噴射とかできるパワードスーツで登って易々と救助して、「ありがとう、ウインスペクター!」「ぶっちゃけ海上保安庁オワコンじゃね?」みたいな空気が漂って終わる、みたいなこととかをいつも想像してるんですよ。

    ちょっと話が逸れましたけど、結局、人がやりがいにしている仕事って、産業構造の変化とかテクノロジーの進化の問題で、一瞬で消えることがあんですよ。なので、趣味とかボランティアとかそういった領域で自己実現をしていく方が、本当は人にとっていいんですよね。なので、仕事で自己実現するっていうのは、それ以外に生きようがない人以外は、僕は、やらない方が合理的だという考えです。人を助けることっていうのはすごく素晴らしいことだと思いますけど、それが本当に生業としてじゃないとできないことなのかってことを考えて欲しいですね。趣味やボランティアの領域では、そういった人を助ける自己実現はできないのか、ということをちょっと考えて欲しいです。実際に僕なんかも、結果的に趣味を仕事にしてしまった人間なので、そのことが本当に個人として幸福なことだったのかどうかということはいつも考えています。実はね。今のところ僕は納得して、全力でやっていますけどね。
    じゃあ次行きます。これはですねラジオネーム、マイマイさん。

    「男の人って進化を好みますよね。本能なのでしょう。私は、全てのテクノロジーと優しさをつぎ込んで、東京オリンピックなんかより、震災で被害を受けた人たちを救ってほしいです。私はここ1年くらいずっと、最先端と呼ばれるものや、テクノロジーの進化、そして、その中で生きる人という存在について考えてきました。最先端って宇野さんたちが考えているものとは違う気がします。男性と女性の違いかもしれません。
    例えば職場で言うと、日本はいまだ男尊女卑ですが、もしそうでない職場があれば、ものすごく最先端だなぁと思います。実は、日本は現在のところ、テクノロジーについていけない人が大半で、ほとんどの女子もスマホの使い方を1割くらいしか理解していないでしょう。だから、もうちょっとそういう人たちにも優しい社会なら最先端だなぁと思います。でも、こういう社会ではできる人が引っ張るという考えもあります。まぁいろいろありますが、これからも宇野さんのことを応援していますね。いつも楽しい放送、ありがとうございます」

    宇野 いやー、マイマイさんにはぜひとも僕の本を読んでほしいです。僕と自民党幹部の石破茂さんとの共著『こんな日本を作りたい』とか、起業家たちとの対談集『静かなる革命へのブループリント』とか、このあたりの本をぜひとも読んでほしいです。僕はここで、テクノロジーというものについて、「なんかこれが最先端で新しいからすごい」っていうことじゃなくて、そのテクノロジーの登場で、まさにこの男尊女卑の社会を覆していく可能性を考えたり、いわゆる情弱といわれるようなスマホを使い切れない人や、パソコンに強くない高齢者の人たちの生活をいかに拡大していくかという話をしているんです。すごく誤解があると思うんですけど、インターネットとかIT企業とかっていうと、なんというか都会のアーリーアダプターのためのものという印象がものあるじゃないですか。でも、インターネットって本当は貧しい人とか、地方の人の武器なんですよ。

    実際に、僕は京都にいるすごく平凡なサラリーマンだったんですけど、そんな僕が世の中に出て来られたのは、やっぱりインターネットのおかげなんです。インターネットで自分のコンテンツを発信して、自費出版している雑誌のことを宣伝して世の中に出てきたんですよね。なので、いまインターネットが、普通に競争社会をやっていくと取り残されてしまう人とか、置いてけぼりになってしまう人の味方であるっていうことについて、すごく真剣に考えているんですよ。僕が実際に取材している人たちとか、仲間の人たちもそう思っていて、まさにこのお便りにあったオリンピックよりも東北をどうするんだかとかね。誤解されていると思いますけど、基本的に、僕は東京オリンピックには反対です。そんなことよりも東北の復興を急げっていうことを、たとえばNHKの番組でもガンガン言っている人間ですよ僕は。なので、そこに関しては、むしろITとかテクノロジーとかそういったものに関して、あまり偏見を持たないで欲しいな、ということは思いますね。

    資本主義とかテクノロジーによる技術革新っていうと、男社会の中心にいる都会のアーリーアダプターのもので、マイノリティを置き去りにするっていうふうに誤解する人って、すごく多いと思うんですよ。とくに昔の左翼の人とかに多いですよね。でも、そういった人たちこそ、僕の本を読んでほしいですね。次の「PLANETS vol.9」でも、パラリンピックっていうものを、どう社会に埋め込んでいくのかっていうことを考えています。つまり、パラリンピックを通して、多様な身体というものをいかに社会の中で認めさせていくのか? とかですね。社会自体の多様性っていうものをどうゲットしていくのか、っていう話を、僕らは扱っているので、お便りをくれたマイマイさんは、ぜひともこんど僕の著作を手にとってみてほしいです。あの、マイマイさんが思っているよりも、情報テクノロジーやイノベーティブなサービスっていうのは敵じゃないと思うし、むしろそれを武器に戦ってもらえるはずだし、僕らもそういうことを考えて送り出しているので、ちょっとね、立ち読みでもいいので読んでくれたらいいなあと思います。
    えーっとですね、次はこれはですね、ラジオネームなみさん。

    「こんばんは。毎週聞いています。テーマとは少しずれてしまいますが、宇野さんは、仕事とは別に趣味を持つことをどう思いますか? 僕は以前から作曲に興味があって、それを余暇にやろうかなと思っていますが、仕事とは全く関係ないものですし、それを仕事にしようとも思いません。それを世間的には趣味と呼ぶのでしょう。ただ、一方では気分転換のレベルを超えて、趣味や習い事に没頭することに、そんなことをやっているから仕事ができないんだよと一言言いたくなる気持ちも僕の中にあります。恐らく、自分の基本的な感覚に刷り込まれているものかもしれません。
    趣味に没頭することは抗えない魅力があります。しかし、それ以上に自分が守るべきもののために、仕事に身をささげる生き方が正しい気がします。なので、大人になってから習い事をすることに若干の抵抗感があります。人はどうあるべきかという考え方自体が古いのかもしれませんが、宇野さんはこういった葛藤についてどう思われますか?」

    宇野 僕の考えではですね、まずはゼロサムゲームで思考しない方がいいですね。たぶん、このお便りを送ってくれた方の世界観だと、人間の24時間をどう割り振るかということで、Aを強化するとBが弱体化するっていう発想になっていますよね。Aに時間を割くと、かわりにBが減ってしまうっていう、そういう発想ですよね。でも、24時間をきっちり使えている人ってほとんどいないんですよ。どんなに優秀な人でも、脳みそが全力で動いているのって一日に数時間だと思うんですよね。なので、僕の考えでは、むしろその数時間に発揮できる能力を最大化するにはどうしたらいいかっていうことを考えた方がよくて、なにかの時間を削って、なにかの時間に充てるっていう思考自体が、あんまり意味がないと思うんです。だから、遊んだり気持ちのいいことをしているとか、あとはだらけるとかそういった時間をちゃんと作っておいて、集中できる数時間の力を最大化するっていうのがたぶん正解ですね。

    グローバルにもだんだんそうなっていると思うんですよ。いわゆる自己管理とか、人間の脳をどう活性化させるかとか、そういったマインドセットの問題っていうのはわりかし学問としてもかなり研究されているはずなんです。そこでは、24時間をタイムテーブルできっちり割って、分刻みのスケジュールで動くことが、むしろ人の能力を殺していくっていう結論が出ていたりするんですよね。なので、この方に関しては、ガンガン趣味をやって下さい! 仕事と別に趣味を持つことによって、基本的に仕事の能力が上がります。ただ、世の中には困った人たちがいてですね、本当に仕事の全てを投げ打ってアイドルの投票イベントに1,000票くらい入れたりとか、大事な仕事の会合をサボって現場に行ったりとか、あとは、人間が普通に生活できる住空間の許容範囲を超えるレベルでおもちゃとかフィギュアをため込んだり、そういった困った人はいるので、そうなったときに初めてもう一回このメールを送ってください(笑)。僕の経験上の、具体的な対策をお教えします。
    次はですね。ラジオネームともちゃんさん。

    「2015年の目標は、おいしいラーメン屋さんに行くことです。宇野さんがつぶやくラーメンが、野方ホープや天下一品やラーメン二郎など、僕の住んでいる長崎には系列店がない店ばかりで、是非東京に行ったときは食べてみたいです。一店でも多く回ってみたいです。他に、宇野さんのおすすめのラーメンがあれば教えてください」

    宇野 東京はおいしいラーメン屋さんいっぱいありますからねー。っていうかですね、東京のラーメン屋、レベル高くて引く(笑)。僕は北海道生活が長かったし、今も実家は札幌にあるので、結構ラーメンではおいしいやつを食べている自信があったんですよ。でもね、東京のレベルの高さはマジで引きますね。ほんと、ハズレなラーメン屋探すのが難しいくらいじゃないですか。まあ、ラーメンってわりとマニュアル化されているところもあって、こう作ればそこそこの味ができるみたいな文法も確立されていて、ネットで検索するとレシピもいっぱい出てくるじゃないですか。なので、このレベルの高さはそういった情報共有の成果でもあるんでしょうけど、いやー、でも本当に参りましたね。

    そんな中でも、僕が好きなのは天下一品とか野方ホープとか、量産型のものなんだけどすごく性能がいい、みたいなものですね。これって、コンセプトで勝っていると思うんですよ。 
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