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記事 36件
  • 今夜20:00から生放送!倉田徹×張彧暋×福嶋亮大×宇野常寛「続・香港のデモから僕たちが考えるべきこと」2019.11.5/PLANETS the BLUEPRINT

    2019-11-05 07:30  
    今夜20時から生放送!「PLANETS the BLUEPRINT」では、 毎回ゲストをお招きして、1つのイシューについて複合的な角度から議論し、 未来の青写真を一緒に作り上げていきます。 今回のゲストは、立教大学法学部政治学科教授の倉田徹さん、 立命館大学国際関係学部准教授の張彧暋さんと、 立教大学文学部文芸思想専修准教授・文芸批評家の福嶋亮大さん。 香港で逃亡犯条例改正に反対するデモが始まってから、およそ半年が経ちました。 今回は、ゲストの皆さんとともに、今もなお揺れる香港の現状から、 政治や文化、文明のあり方に至るまで、わたしたちが考えるべきことについて話し合います。 ▼放送日時2019年11月5日(火)20時〜☆☆放送URLはこちら☆☆https://live.nicovideo.jp/watch/lv322363157▼出演者倉田徹(立教大学法学部政治学科教授) 張彧暋(立命館大
  • 今夜20:00から生放送!石岡良治×福嶋亮大×宇野常寛「続・高畑勲の遺産をどう受け継ぐか」2019.9.17/PLANETS the BLUEPRINT

    2019-09-17 11:20  
    今夜20時から生放送!「PLANETS the BLUEPRINT」では、 毎回ゲストをお招きして、1つのイシューについて複合的な角度から議論し、 未来の青写真を一緒に作り上げていきます。 今回のゲストは、批評家・石岡良治さんと、文芸批評家の福嶋亮大さんです。 戦後日本アニメーションに多大な影響を与え、昨年この世を去った高畑勲監督。 彼がアニメーション業界に遺したものとは、一体なんだったのでしょうか。そしてその遺産は、どう受け継がれるのでしょうか。 現在国立近代美術館で開催中の回顧展を踏まえ、改めてその功績について議論します。 【合わせてご覧ください】 高畑勲監督追悼企画 -アニメにとって高畑勲の遺したものとは何か-https://youtu.be/FHvDC2xDHAc▼放送日時2019年9月17日(火)20時〜☆☆放送URLはこちら☆☆https://live.nicovideo.jp
  • 今夜20:00から生放送!石岡良治×福嶋亮大×宇野常寛「『天気の子』とポスト・ジブリアニメのゆくえ」2019.7.30/PLANETS the BLUEPRINT

    2019-07-30 07:30  
    「PLANETS the BLUEPRINT」では、毎回ゲストをお招きして、1つのイシューについて複合的な角度から議論し、未来の青写真を一緒に作り上げていきます。
    今回のゲストは批評家・石岡良治さんと、文芸批評家・福嶋亮大さん。 7月19日に公開される新海誠監督の最新作「天気の子」をはじめ、 「プロメア」、「海獣の子供」、「きみと、波にのれたら」など、 今年の夏アニメ映画について、ネタバレ全開で語ります。 ▼放送日時放送日時:本日7月30日(火)20:00〜☆☆放送URLはこちら☆☆
    ▼出演者石岡良治(批評家) 福嶋亮大(文芸批評家) 宇野常寛(評論家・批評誌「PLANETS」編集長)ファシリテーター:中川大地(評論家/編集者)
    ハッシュタグは #ブループリント
    ゲストへの質問など、番組へのお便りはこちらから!
    番組終了後、延長戦をPLANETS CLUBで配信します! PLANETS
  • ☆号外特集③☆ 宇野常寛 NewsX vol.2 ゲスト:福嶋亮大「“辺境”としての日本を考える」

    2018-12-28 20:00  

    新著『ウルトラマンと戦後サブカルチャーの風景』の刊行を記念し、文芸批評家・福嶋亮大さんの登場記事を3夜連続で特別再配信します! 第3夜は、宇野常寛 NewsX vol.2 出演時のゲストトーク。 現実社会との緊張のなかに「公共化した怒り」としての文学の再生を主張する福嶋さんの批判的思考は、新著での戦後サブカルチャーをめぐる読み解きにも一貫しています。 アメリカと中国の狭間で閉塞するばかりの日本の現状下、それでも〈文学〉と〈都市〉を再設定していくための道筋とは? (構成:藪和馬)
    NewsX vol.2「“辺境”としての日本を考える」2018年9月11日放送ゲスト:福嶋亮大(文芸評論家) アシスタント:加藤るみ(タレント) アーカイブ動画はこちら
    宇野常寛の担当する「NewsX」火曜日は毎週22:00より、dTVチャンネル、ひかりTVチャンネル+で生放送中です。アーカイブ動画は、「PLAN
  • ☆号外特集②☆【対談】福嶋亮大×張イクマン 〈都市〉はナショナリズムを超克しうるかーー「辺境の思想」から考える(後編)

    2018-12-27 20:00  

    新著『ウルトラマンと戦後サブカルチャーの風景』の刊行を記念し、文芸批評家・福嶋亮大さんの登場記事を3夜連続で特別再配信します! 第2夜は、張イクマンさんとの共著『辺境の思想 日本と香港から考える』をめぐる対談の後編。 新著で語られた20世紀映像史の原風景とも重なる〈東洋のアジール〉としての戦前の東京に言及しながら、近年顕著になりつつある昭和的な共同幻想への回帰願望、さらに、都市の「散歩」が持つ思想的な可能性について語り合います。(構成:佐藤賢二) ※前編はこちら
    書誌情報『辺境の思想 日本と香港から考える』(Amazon) 頼れる確かなものが失われた中心なき世界。自由と民主が揺らぐカオスな時代。未来への道は辺境にある―。日本と香港。2つの辺境で交わされた往復書簡の記録。
    福嶋亮大『ウルトラマンと戦後サブカルチャーの風景』PLANETS公式オンラインストアなら、脚本家・上原正三さんとの対談
  • ☆号外特集①☆【対談】福嶋亮大×張イクマン 〈都市〉はナショナリズムを超克しうるかーー「辺境の思想」から考える(前編)

    2018-12-26 21:30  

    新著『ウルトラマンと戦後サブカルチャーの風景』の刊行を記念し、文芸批評家・福嶋亮大さんの登場記事を3夜連続で特別再配信します! 第1夜は、張イクマンさんとの共著『辺境の思想 日本と香港から考える』をめぐる対談の前編。 日本と香港は歴史上、西欧や中国の「辺境」にあり、それは文化的・経済的な強みでもありました。東日本大震災(2011年)と雨傘運動(2014年)以降の、「二つの辺境」の思想状況を考えます。 新著でもウルトラマンシリーズの成立において沖縄という〈辺境〉の思想が重要な役割を果たしたことが掘り下げられていますが、その問題意識とも通底するアクチュアルな対話です。 (構成:佐藤賢二)
    書誌情報『辺境の思想 日本と香港から考える』(Amazon) 頼れる確かなものが失われた中心なき世界。自由と民主が揺らぐカオスな時代。未来への道は辺境にある―。日本と香港。2つの辺境で交わされた往復書簡の記
  • 【序章を無料公開!】福嶋亮大『ウルトラマンと戦後サブカルチャーの風景』発売中☆号外☆

    2018-12-25 20:00  

    12月17日に発売となった文芸批評家・福嶋亮大さんの最新刊『ウルトラマンと戦後サブカルチャーの風景』(PLANETS)。『ウルトラQ』から『80』までの昭和ウルトラマンシリーズを、戦後サブカルチャーの歴史や、映像文化史においてどのように位置づけることができるのか論じていただいた1冊です。今回は特別に、刊行を記念して序章を全文無料で配信します! 特撮ファンの方、映画ファンの方、そして作品を観たことがない方にも、ぜひ読んでいただきたいと思います。
    福嶋亮大『ウルトラマンと戦後サブカルチャーの風景』 PLANETS公式オンラインストアなら、脚本家・上原正三さんとの対談冊子つき!(数量限定・なくなり次第終了)
    【特別対談】上原正三×福嶋亮大 『ウルトラマンの原風景をめぐって――沖縄・怪獣・戦後メディア』
    ☆お求めはこちらから☆
    序章 「巨匠」の後のテレビドラマ
    特撮と歴史をつなぐ
     一九六六年か
  • 『騎士団長殺し』――「論外」と評した『多崎つくる』から4年、コピペ小説家と化した村上春樹を批評する言葉は最早ない!(福嶋亮大×宇野常寛)(PLANETSアーカイブス)

    2018-12-17 07:00  
    550pt

    今朝のPLANETSアーカイブスは、福嶋亮大さんと宇野常寛による、村上春樹『騎士団長殺し』を巡る対談をお届けします。いまや自己模倣を繰り返すだけの作家となりさがった村上春樹の新作は、顔を失い、読者も見失い、批評すべき点の全くない小説でした。『ウルトラマンと戦後サブカルチャーの風景』を刊行した福嶋亮大さんと宇野常寛が、嘆息まじりに語ります。(構成:金手健市/初出:「サイゾー」2017年4月号) ※この記事は2017年4月27日に配信した記事の再配信です・前編はこちら
    【告知1】 福嶋亮大さんの新刊『ウルトラマンと戦後サブカルチャーの風景』が本日、発売になりました。PLANETSオンラインストア、Amazon、書店で販売中です。ぜひお買い求めください(書籍情報)。
    【告知2】 福嶋亮大さんが、12月19日(水)に開催されるオンラインサロン・PLANETS CLUBの第8回定例会で、ゲストとして登壇されます。イベントチケットはこちらで販売中。PLANETS CLUB会員以外のお客様も購入可能です。ご参加お待ちしております!
    ▲村上春樹『騎士団長殺し』
    福嶋 『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』(2013年/文藝春秋)が出たときにもここで対談をして、あのときは村上春樹の小説史上、これ以上のワーストはないと思っていた。今回の『騎士団長殺し』は、主人公が自分と同じ36歳ということもあって、最初は少し期待して読み始めたんですが、結論から言うと何も中身がない。あまりにも中身がなさすぎて、正直何も言うことがないです。村上春樹におけるワースト長編小説を更新してしまった。
     構成から具体的に言うと、前半に上田秋成や『ふしぎの国のアリス』、あるいはクリスタル・ナハトや南京虐殺といった伏線が張られているけれど、どれも後半に至って全く回収されない。文体的にも、ものすごく説明的で冗長になっている。村上春樹は、その初期においては文体のミニマリズム的実験をやっていた作家です。デビュー当初に彼が敵対していたような文体を、老境に至って自分が繰り返しているような感じがある。ひとことで言うと、小説が下手になっているんですよね。彼くらいのポジションの作家として、そんなことは普通あり得ない。
    宇野 まったく同感です。『1Q84 』(09~10年/新潮社)「BOOK3」以降、後退が激しすぎる。あの作品も伏線がぶん投げられていたり、後半にいくに連れてテーマが矮小化されていて、まぁひどいもんでした。村上春樹は95年以降、「デタッチメントからコミットメントへ」といって、現代における正しさみたいなものをもう一度考えてみようとしていたわけですよね。「BOOK3」も最初にそういうテーマは設定されているんだけど、結局、主人公の父親との和解と、「蜂蜜パイ」【1】とほぼ同じような、自分の子どもではないかもしれないがそれを受け入れる、つまり春樹なりに間接的に父になるひとつのモデルみたいなものを提示して終わる。村上春樹にとっては大事な問題なのかもしれないけど、物語の前半で掲げられているテーマ、つまり現代における「正しさ」へのコミットメントは完全にどこかにいってしまっているのはあんまりでしょう。ここからどう持ち直していくんだろう? と思っていたけど、『多崎つくる』も『騎士団長殺し』も、「BOOK3」の延長線上で相も変わらず熟年男性の自分探し。自分の文章をコピペしている状態に陥ってしまっていて、しかもコピーすればするほど劣化していて、目も当てられない。これでは最初から結論がわかっていることを、なぜ1000ページも書くんだろうという疑問だけが、読者には残されるだけです。
    福嶋 手法的には『ねじまき鳥クロニクル』(94~95年/新潮社)あたりからの自己模倣になっていて、その終着点が『騎士団長殺し』だったということなんでしょうね。村上春樹が抱えているひとつの問題は、読者層を想定できなくなっていることだと思う。つまり、今の彼の読者層は『AKIRA』の鉄雄のように際限なく膨張して、もはや顔がなくなっている。例えば宮﨑駿だったら、知り合いの女の子に向けて作るというような宛先を一応設定するわけだけど、村上春樹にはそれがない。結果として、大きなマスコミュニケーションの中に溶けてしまって、自分の顔がない小説になってしまっている。村上春樹は本来、消費社会の寵児と言われつつも、顔がない存在・顔がない社会に対して抵抗していたわけでしょう。それが、ついに自分自身がのっぺらぼうになってしまった。とても悲しいことだ、と思います。
    ■PLANETSチャンネルの月額会員になると…・入会月以降の記事を読むことができるようになります。・PLANETSチャンネルの生放送や動画アーカイブが視聴できます。
     
  • PLANETS公式オンラインストアにて『ウルトラマンと戦後サブカルチャーの風景』『PLANETS vol.10』の特典冊子付きキャンペーン実施中!【号外】

    2018-11-28 12:00  

    現在、PLANETS公式オンラインストアでは、特典冊子付きで、福嶋亮大さん最新刊『ウルトラマンと戦後サブカルチャーの風景』先行予約&『PLANETS vol.10』キャンペーンを実施中です!年末の読書のおともに、ぜひチェックしてみてください!PLANETS公式オンラインストアはこちら
    福嶋亮大『ウルトラマンと戦後サブカルチャーの風景』対談特典付き先行予約受付中!(数量限定・なくなり次第終了)

    福嶋亮大さんの最新刊『ウルトラマンと戦後サブカルチャーの風景』の一般発売に先駆けて、PLANETS公式オンラインストアでご予約いただくと、先行発売として12月8日(土)前後にお届けします。特典として、脚本家・上原正三さんと福嶋さんの特別対談を収めた冊子が付属します。数量限定につき、在庫がなくなり次第終了しますので、ご予約はお早めに!※一般発売は12月17日(月)を予定しています。
    【特別対談】上原
  • 宇野常寛 NewsX vol.2 ゲスト:福嶋亮大「“辺境”としての日本を考える」【毎週金曜配信】

    2018-10-12 07:00  
    550pt

    宇野常寛が火曜日のキャスターを担当する番組「NewsX」(dTVチャンネル・ひかりTVチャンネル+にて放送中)の書き起こしをお届けします。9月11日に放送された第2回のテーマは「“辺境”としての日本を考える」。文芸評論家の福嶋亮大さんをゲストに迎えて、近代以降の西洋文明の〈辺境〉に位置するこの日本で、閉塞しつつある〈文学〉と〈都市〉をいかに再設定するかについて考えます。(構成:籔和馬)
    NewsX vol.2「“辺境”としての日本を考える」2018年9月11日放送ゲスト:福嶋亮大(文芸評論家) アシスタント:加藤るみ(タレント) アーカイブ動画はこちら
    宇野常寛の担当する「NewsX」火曜日は毎週22:00より、dTVチャンネル、ひかりTVチャンネル+で生放送中です。アーカイブ動画は、「PLANETSチャンネル」「PLANETS CLUB」でも視聴できます。ご入会方法についての詳細は、以下のページをご覧ください。 ・PLANETSチャンネル ・PLANETS CLUB
    〈辺境〉という視点から見えてくるもの
    加藤 火曜NewsX、本日のゲストは文芸批評家、福嶋亮太さんです。まず宇野さんから福嶋さんについて、簡単なご紹介をお願いできますか?
    宇野 10年ぐらい一緒に仕事をしている僕の親しい友人であり仕事仲間なんですが、立教大学の中国文学者なんですよ。ただ中国の研究だけじゃなくて、現代日本の文学に対する批評だったり、ポップカルチャーの批評だったり。いろんなジャンルに関して発言されている方ですね。
    加藤 今日のトークのテーマは「辺境としての日本を考える」ですが、これは?
    宇野 「辺境」というキーワードは、まさに福嶋さんからもらったものなんですが、今の日本は自意識過剰になっていると思うんですね。片方では愛国ポルノと言われているような「日本はこんなにすごいんだ」もしくは「すごかったんだ」、「日本人は他の民族に比べて優れているんだ」と。特に取り柄もなく、自分が日本人であること以外に誇るものがないような人が、そういう本やメッセージに癒されていると。もう片方では「日本は失われた30年によって二流国に転落してしまったんだ」と。これは事実なんだけど、とにかく日本は遅れているから、シリコンバレーや欧米を見習いなさいということで、ひたすら日本を自虐的に捉えることを一生懸命言う人も増えている。これはコインの裏表だと思っているんだよね。どっちも日本という国が世界中から見られ気にされているという前提で思考していると思う。でも、残念ながら、そんなことはもうないよ。政治的にも経済的にも、日本は存在感そのものがなくなっているわけね。みんな日本のことを中心だと思っているけれど、もう日本は世界の辺境であると僕は思うし。歴史的に見ても、ずっと辺境だったと思うんだよ。これは、まさに福嶋さんが最近の新著でおっしゃっていたことなんだけど、近代以前の中国文化圏は辺境なわけね。日本は東のはずれなんだよ。なんだかんだで漢字とか使っているしね。 近代以降は世界の中心はアメリカやヨーロッパであって、やっぱりアジアは辺境なんだよね。日本は辺境の中で近代化にたまたま成功しただけ。でも、辺境であることは別に悪いことじゃなくて、世界の片隅にあるからこそ見えるものはいっぱいあるし、できることもいっぱいあるわけだから、もう一回、辺境としての日本を考え直してみたいと思っていて。それで僕に「辺境」というキーワードを与えてくれた福嶋さんをお呼びしたわけです。
    今の〈文壇〉の閉塞的状況を考える
    加藤 このテーマを語るために三つのキーワードを用意しました。まず一つ目が「文学」。なぜ文学なんでしょうか?
    宇野 ちょうど半月ぐらい前に福嶋さんが「REALKYOTO」というウェブマガジンにセンセーショナルな文章を発表されたんですよ。それはまさに日本の文壇、つまり文学業界ですね。作家とか文芸評論家とか文学者の寄り合い所帯ですね。ひとつの村社会みたいなものがあるんだけど、そこの問題を告発した内容なんですよ。具体的には6月に発覚した早稲田大学のセクハラ問題。ある有名な評論家兼大学教授が女子大生にセクハラをするんだけど、それを大学ぐるみで揉み消そうとしたということが今大問題になっているわけなんですよね。もうひとつは芥川賞の候補作にもなった『美しい顔』という小説があって、あるノンフィクションからの丸パクりの箇所があるということで、これも大問題になった。この二つの問題は一見、週刊誌的なスキャンダルネタなんだけど。でも、実はそこのことを告発したいわけじゃなくて、そのことを話の枕にはしているんだけど、そうじゃなくて、なんでもかんでもコネクションというか、特定の人間関係で全部決定されてしまうような日本の今の文学業界が問題だと言っているわけ。早稲田大学の問題でいうと、なんでこんなことが可能になるのかというと、早稲田大学の文化構想学部の文芸・ジャーナリズム論系というある学科が、ある文壇のグループの植民地というか、そこに占領されちゃって私物化されているのね。だから、そこのボスみたいな教員さんがセクハラをしても、大学ぐるみでの揉み消しが可能になっちゃっているわけ。これ酷い話でしょ?
    加藤 酷いですね。
    宇野 『美しい顔』の問題というのも、村社会の中である作家、彼ないし彼女を次のスターにするということが決まっちゃうと、誰もその作品も批判しちゃいけない空気になるわけ。なので、結構アラの多い作品であることは、実はあちこちで言われていたんだけど、すごく大切に甘やかしてまって、このような問題が起きてしまっている。 福嶋さんはそういったスキャンダルを追求したいんじゃなくて、そういった日本の文学業界の閉鎖的な体質を告発しているんだと思うんですよね。そのことは文学という狭い業界だけの問題じゃなくて、今の日本全体を象徴してしまっているんじゃないかと思って、このテーマを選びました。
    福嶋 非常に的確にまとめていただいて、ありがとうございます。 まず文壇とは何かというところから整理していくと、文学とは何であり、社会的にどういう機能を帯びて、どういう役割を果たし得るかといった問いを、実作や翻訳や評論や座談会を介して議論していく、本来はそういう場なんですね。そもそも文学は一つの答えが出るわけではないので、複数の答えがあり得る。それを多事争論でワイワイガヤガヤやりながら鍛え上げていくこと。一言で言うと、そういう「大きなコミュニケーション」を保つための場が文壇です。そのコミュニケーションを外部の新聞の文芸時評がチェックし、一般読者にもわかるようなかたちで広げていくというのが、本来あるべき姿なんですよね。よくライトノベルと純文学のどこが違うんですか? という話があるんですが、それは質が違うというよりも、大きなコミュニケーションを担ってきたかどうかという、その歴史が違うわけです。純文学はそこを担ってきたことになっているからこそ、公益性があると見なされるわけです。 しかし、今起こっていることは、そういう豊かなコミュニケーションを育てるというよりは、宇野さんがおっしゃってくださったとおり、文壇そのものが一種のプロパガンダ装置みたいになっているわけですね。それまで文学が積み重ねてきた価値基準や評価基準があるはずなのに、それは最近では全部どこかにいってしまって、新人賞の選考委員や新聞時評の人たちも、ポッと出てきた新人の作品を熱烈な調子でただ褒めるだけ。これでは本来文学が担ってきたものを育てることはできない。ですから、結局ここにはエスタブリッシュメントの腐敗や堕落という問題があるわけです。これは今の日本社会で起こっている問題そのものです。大学であれ、文科省であれ、財務省であれ、本来は重大な社会的責任を果たすべきエスタブリッシュメントこそが根本的に腐敗していて、文壇もその一部になってしまっている。だから、そこにショックを与えるために僕はわざと強い調子で内部告発することにしたんです。
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