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ハードSFと魔術的リアリズムに耽る。
2018-12-30 09:3451ptそういうわけで――何がそういうわけなのかわかりませんが、レムの『天の声』とマルケスの『百年の孤独』を並行して読んでいます。
それぞれハードSFとラテンアメリカの魔術的リアリズムを代表する歴史的傑作といわれる作品であるわけですが、いやー、面白い。両作品とも思いのほか「ふつうに」面白くて、いっそとまどってしまうくらいです。
まあ、いずれも文学史上最高峰の小説だから面白いことはあたりまえなのだけれど、特にレムのほうは超難解と聞いていたから意外にしゅるしゅる読めてしまって驚いているところ。
もちろん、書かれていることを完全に理解することはできないのだけれど、もうそういうものだと割り切ってしまえば非常に楽しく読める。こういういい方をして良ければほとんど陶然と読んでいるくらいで、やっぱり傑作って素晴らしい。
もちろん、それは自分自身を遥かに超越する怜悧な知性にふれる歓びであって、一般的なジャ -
たまには勉強してみるのもいい。
2016-06-11 17:1451ptども。ペトロニウスさんオススメの『権力の終焉』という本を読んでいます。
うむ、むずかしい――という以前に字が細かい! こういう本こそ電子書籍で読みたいですね。
というか、電子書籍版も出ているのか。買おうかな。
まあ、こう見えて読書慣れしているからたいていの本は読むだけなら読めるんだけれど(理解できるとはいっていない)、字が細かい本は視力的にきびしいです。
だれかスタニスワフ・レムの『天の声』を電子書籍化してくれないかな。そうしたら読むのに。
レムの作品のなかでも難解をもって知られる長編ですが、内容の晦渋さ以前にフォントが細かすぎて読む気になれないのですよ。だから電子書籍にしてほしい。
さて、こうしていろいろ本を読んでいると、いまさらながらに体系的に勉強したいという欲が湧き上がって来ます。
数学、物理、歴史、語学――うーん、学生のころはまるでやる気にならなかったのに、いまに -
特別な1%だけではなく、凡庸な99%が愛おしくてたまらないオタクの心理。
2016-04-09 11:5251pt1%と99%。
いいえ、べつに「ウォール街を占拠せよ」といいだしたいわけではありません。
この数字は社会における富裕層とそれ以外の割合ではなく、創作における大傑作とそれ以外の割合を指しています。
つまり、どんなジャンルであれ、真の傑作と呼ぶべき作品は全体の1%あればいいほうだということ。
基本的にアマチュアが多くを占めるウェブ小説や同人漫画では、もっと少ないかもしれません。
しかし、数は少ないとはいえ、その1%こそがジャンルを代表するものであり、残りの99%を合わせた以上に大きなバリューを秘めた存在なのです――と、ぼくのような人間は考えがちであるわけですが、ほんとうにそうなのでしょうか。
99%の作品の価値は全部合わせても1%に及ばないものなのでしょうか。
そう考えていくと、どうやら必ずしもそうではないという結論が出そうです。
たしかに、99%に属する作品はかがやかしい天才による1%ほどの圧倒的存在感を示しているわけではないかもしれない。
それらはどこかしら平凡であったり、ありふれていたりするでしょう。
ですが、それでも、なお、ジャンルの大多数を占めているのはそういった作品のほうなのです。
そして、ジャンルフィクションのファンというものは、大方、そういう99%の作品をこよなく愛しているものなのです。
シオドア・スタージョンはぼくの敬愛する天才作家ですが、「どんなものも90%はクズである」といういわゆる「スタージョンの法則」を残したとされています(じっさいにはちょっとニュアンスが違うらしいですが、まあ、こういうふうに伝わっている)。
スタージョン自身は1%に属する作家であったにもかかわらず、99%の作家と作品を擁護したのです。
スタージョンの法則は、さまざまな局面にあてはまります。
たとえば、エロゲの代表作というと、ぼくなどは『SWAN SONG』みたいな奇跡的傑作を挙げたくなりますが、その一方でぼくは『To Heart』とか『Piaキャロットへようこそ!』とか『夜が来る!』なんかも大好きなんですよね。
それらは天才的想像力の産物とはいえないかもしれないけれど、穏やかに心を癒やす作品です。
やっぱりそういう作品も必要だと思うのですよ。
SFとかミステリといったジャンルフィクションでも、99%の作品群には愛着があります。
ロケットと美少女と宇宙海賊! レムやイーガンの傑作だけではなく、そういうありふれたガジェットの小説にも心惹かれるわけです。
そういうものが好きだということが意外にジャンルフィクションを愛好するということの本質を成している気がします。
もちろん、1%と99%は明確に分かれているわけではなく、99%の作品のなかでもさまざまなグラデーションが存在しているということもほんとうです。
しかし、
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