-
『さらば、佳き日』は『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』の「先」を描くのか?
2017-12-08 07:0051pt茜田千『さらば、佳き日』が好きです。このところ、いちばん面白く読んでいる、いちばん続きが気になる漫画といっていい。
雑誌で漫画を負いかけることもすっかり少なくなってしまいましたが、この作品だけは二か月に一度の発表を楽しみに待っています。
また、下手すると年に一冊くらいしか新刊が出ないのですが、その単行本もじりじりと待っています。たまに、二か月に一度のはずの更新が飛ばされると泣きそうになってしまいます。
最近はあまり漫画の続きが楽しみでしかたないということもないのですが、この作品だけは例外。もうふたりがどうなるのか気になってしかたありません。
これは、兄と妹という関係でありながら恋に落ちてしまった(ように見える)ふたりの物語。ある意味では『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』が描こうとしなかった「その先」のストーリーといってもいいかもしれません。
非常に漫画が上手く、ていねいで、し -
オススメのBLと百合を紹介するよ!
2016-07-12 16:4151pt
文乃ゆき『ひだまりが聴こえる』を読みました。
『さらば、佳き日』の作家によるボーイズ・ラブ漫画です。
最近、BL漫画と百合漫画ばかり読んでいるような気がするなー。
べつに腐男子というわけでもないけれど、未発見の秀作を探していると自然とそのジャンルになるんですよね。
で、この作品、難聴の青年を主人公にした物語となっています。
さすが『さらば、佳き日』の作家だけあってかなりよく描けているのですが、この作品の場合、BL要素がむしろ枷になっているような気も。
Amazonの感想を見ても、きわめて高評価ではあるものの、「BLらしくない」とか「BL要素が薄い」といった意見が散見されます。
作者自身、あとがきで「終盤になってボーイズがラブする要素がないことに気づいてあわてた」という意味のことを書いているくらいで、男の子同士の友情の物語として終わらせてもなんの違和感もない話です。
まあ -
漫画を真に受けなくて何を真に受けるのだ!
2016-07-11 17:2651pt
茜田千『さらば、佳き日』を読みました。
てれびんが例の動物的直感(一応は動物の範疇だろう)でどこからか見つけ出してきた作品なんですけれど、これは素晴らしかったです。
ひさびさに漫画読んでいてぞくぞくした。
おそらく好みが分かれる作品ではあるだろうけれど、ぼくとしては非常にオススメの漫画なので、ぜひ、この先のネタバレは読まずに買って読んでほしいところ。
まあ、ネタバレしても作品の素晴らしさが色あせることはないにしても、可能ならネタバレなしで読んだほうがいい。
そういうわけで、以下、ネタバレありです。いいですか、ネタバレしますよ?
この物語は、ある男女が新婚夫婦と偽ってひっこしてくるところから始まります。
お似合いの夫婦に見えるふたりは、実は兄と妹。親に黙ってふたりで暮らしているのです。
いったいこの兄妹はどうしてふたりで暮らすことを選んだのか? 恋人のようにも夫婦のように
1 / 1