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志村貴子の初ボーイズ・ラブ本の印象やいかに?
2016-04-21 02:5251pt
「あの」志村貴子さんがボーイズ・ラブ漫画を描いた、という話を聞いて好奇心で買ってしまった一冊。
ついに禁断のとびらを開いてしまったわ。どきどき。というほどうぶではありませんが、BL雑誌連載の漫画を買うことはめったにないので、貴重な体験とはいえるでしょう。
ちなみに志村さんがBL雑誌に描くのは2002年以来のことで、BLの単行本は初めてということです。
いままでもBLっぽい内容の作品はあったけれど、正式なBL(?)はこれが最初ということになるのでしょうか。
『青い花』という、おそらく日本最高水準の百合漫画を描いた人が、BLを描くとどうなるのか。そこにぼくの興味は集中していました。
で、結論から書くと -
女の子しかいない世界の魅力と限界。(2331文字)
2013-09-26 01:4253pt
【『青い花』という作品。】
志村貴子『青い花』が完結しました。全8巻と、昨今の数十巻がざらの超大作と比べると短いとすら云える作品なのですが、その密度はきわめて濃く、読みごたえがある作品となっています。
いやあ、おもしろいよー。女の子同士の恋愛を描くいわゆる「百合もの」に属する作品なのでしょうが、ちまたにあふれるその手の作品のなかでは出色の出来、ちょっと格の違いを感じさせる完成度です。
ぼくはよしながふみさんの漫画はどうにもおもしろいと思えないんだけれど、志村貴子さんの作品は好きなんだよなあ。どこに差があるのか、ちょっと自分でも分析できていないのですが。
ともかく『青い花』はおそらく現時点での百合漫画の最高傑作のひとつと云っていいでしょう。とにかく繊細な描写が素晴らしい。
もともと傑出した画力の持ち主であるだけに、切ない恋の情景を描かせるとすばらしく魅惑的なものがあります。
百合漫画に偏見がある向きもぜひ読んでみてほしいところ。あまり甘ったるいところがなく、すらすらと読める仕上がりなので、それほど抵抗感は感じないのではないかと思います。
【『青い花』は百合漫画なのか。】
そもそもこの作品、女の子同士のラブストーリーに焦点があたっているだけで、女性同性愛者しか出て来ないわけではありません。
ふつうのおじさんとか、お兄さんなんかもそこかしこに出てきて、それなりに個性的な活躍を見せたりします。
そういう意味では、狭い意味での「百合」にはあたらないとすら云えるかもしれない。
ある意味では「ふつうの漫画」なのです。そのふつうの漫画のなかで、たまたま今回は
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