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記事 4件
  • 自己憐憫の地獄を超えて行け。(2268文字)

    2013-10-05 07:00  
    52pt




    【ターニングポイント】 今週号の『ヤングジャンプ』で、井上雄彦『リアル』がひとつのターニングポイントを迎えました。
     第1巻で交通事故に遭って以来、鬱々と苦しみつづけていた高橋が、ついに立ち上がったのです。
     もちろん、かれの足はもう永遠に動くことはない。しかし、高橋は車椅子バスケの最強チーム「ドリームス」への入団を決意します。
     いずれタイガースに入るのかな?と予想していただけに、ドリームスへの参入は少し意外でしたが、ここに来て高橋が変わったことはやはり感動的です。
     頭脳でも運動でもひとなみ以上の才能に恵まれ、そのためにかえって必死に努力することなく生きてきた高橋。しかし、かれの人生は交通事故に遭ったことによって決定的に変わります。
     二度と立ち上がることはできないと宣告された高橋は、その事実を前に絶望し、自らの足をガラス片で刺し貫くのです。

    「西高の高橋―― バスケ部キャプテンで成績も上位キープ 仲間達から一目置かれ 他校の女たちにもけっこう名を知られてる感じ そこそこ悪いこともやって―― 家庭の事情はある 両親は小学4年のとき離婚した でもよくある話 もともとは幸せな ――エリートサラリーマンの家に生まれ育ったことに変わりはねえ ABCDE――俺のランクはA 最低でもBより下ってことはねえだろう (幻想だそんなもん…) リアルな俺は立つこともできねえ役立たず」

    【変化】
     ところが、周囲の人々とのかかわりによって高橋はしだいに変わっていきます。
     それはきわめてゆっくりとした変化であるに過ぎませんが、 
  • 『ジョジョ』、『刃牙』、『バガボンド』。漫画は「最強」の幻想をどう処理してきたのか。(2046文字)

    2013-01-17 12:20  
    52pt
    このテーマは以前にも書いたことがありますね。「最強」とは何か、という話です。ほんとうはここに連載中の『十 忍法魔界転生』を付け加えて語りたいところなのだけれど、まだ序盤の上、単行本にもなっていないので泣く泣くあきらめました。そのうち、『十』については語りたいと思います。山田風太郎の最高傑作ともいうべきこの作品については思い入れがあります。
  • 【無料記事】『バガボンド』最新刊と『グイン・サーガ』続編企画に思う。(1466文字)

    2012-10-24 08:18  
    『グイン・サーガ』続編プロジェクトに関しては、二十年以上にわたって『グイン』を読んできた一読者として、非常に複雑な感慨があります。このまま作品を眠らせてあげたほうがいいのではないか、とも思い、しかしやはりあの展開の続きを読みたいとも思う。ひとついえるのは、単にそれらしいだけの気の抜けた二次創作ならべつに読まなくてもいいということですね。
  • 【無料記事】「あきらめたらそこで試合終了だよ」の向こう側。(2591文字)

    2012-09-03 12:45  
    「あきらめたらそこで試合終了だよ」というセリフは非常に有名であるわけですが、そのセリフはただしゃにむに努力し続ければ良い、ということとはまたちょっと違うのではないかと思うのです。そのことについて書いています。この文章のなかで言葉を引用している為末大さんの著書『走る哲学』は本当に良い本なので、ぜひ買って読んでほしいですね。いまなら電子書籍というかたちでも買えますし、ぼくもそれで読みました。名著なのです。