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記事 2件
  • 波乱と激動のさなか、海燕が出逢った2020年のベスト作品はこれだ!

    2020-12-31 16:54  
    50pt
     2020年ももう終わりですね。ついこのあいだ正月を迎えたばかりに思えますが、時が経つのは速いものです。
     来年は何といっても『シン・エヴァンゲリオン劇場版』が楽しみです。もちろん、ネタバレを避けるため、初日の初回で見に行こうと思っています。予告を見る限り、もともと素晴らしい映像はさらに洗練されているようで、期待は高まるばかり。
     『エヴァ』との四半世紀に及ぶ付き合いもこれで終わりかと思うと一抹の寂しさもありますが、壮大なストーリーがついに完結することにわくわくを抑えられません。めちゃくちゃ面白いものが見れるといいな。
     さて、今日は大晦日(おおみそか)ということで、一年のベストを挙げていきたいと思います。
     今年もいろいろな作品と出逢うことができました。しかし、いいかげん読書量が減って来ているので、来年はもっと多くの本を読むことを目標に掲げたいと思います。ウワサの『三体』もそろそろ読まないといけないしね。
     そういうわけで、2020年のベスト。発表します! じゃじゃーん! 
  • 藤のよう『せんせいのお人形』は神話をいまによみがえらせる傑作。

    2020-12-02 17:41  
    50pt

     藤のよう『せんせいのお人形』が面白い。12月に入ってから発見した今年のベスト候補。未読の人にはぜひ読んでほしい珠玉の作品です。
     タイトルからおおよそ予想できると思いますが、ある男性がそれまでネグレクト虐待を受けていた少女をひき取って育てるお話。
     わりあい平凡でありふれた筋立てではあり、第一巻を読んだときは「悪くはないな」といった程度の評価だったのですが、物語が真価を発揮するのは第2巻からで、その後はいろいろな意味で素晴らしい展開が続きます。
     いやあ、これはほんとに凄い。ぼくの心の琴線に触れまくり。ひさしぶりに「見つけた」という気がします。
     それでは、どういうところが面白いのか? それは何といっても、長いあいだ大人から一切何も受け取らず、まともな教育を受けることもなく生きて来た女の子が、「学ぶ」ことの意味を見いだしていくそのプロセスにあるでしょう。
     おどろくべきことに、彼女はだれかから教えられることなく、自分自身でその価値を見つけ出していくのです。それまで小学校の知識すらろくになかった子供が、しかし乾いたスポンジが水を吸い取るように知識を吸収していくさまはまさに圧巻。
     ぼくのようなふつうに教育を受けた人間が、まさにそれゆえに気づかずにいる「学び」の価値を思い知らされる描写です。「学ぶ」ことが本来、どんなに楽しいか、面白いか。
     多くの人にとってだれかから強制されることでその価値を減じてしまっている「勉強」の意味が伝わって来る過程はほんとうに読ませます。それは彼女を拾った男をもおどろかせる「変身」、あるいは「羽化」なのです。
     上記した通り、「男が女の子を拾って育てる」というテーマの作品は数多くあります。最近のライトノベルや漫画に限っても、『ひげを剃る。そして女子高生を拾う。』と『社畜と少女の1800日』といったタイトルがすぐに思い浮かぶところです。
     可憐な少女を自分の手で育てるとか、まっさらな女の子を教育するということには、何かしら隠微な「ロマン」があるのでしょうね。
     『せんせいのお人形』の場合、あきらかにオードリー・ヘップバーンが主演したクラシック映画の名作『マイ・フェア・レディ』を意識していると思います。さらにいうなら作中に話が出て来ることからもわかる通り、石像に恋をしたピグマリオンの神話が下敷きになっているのでしょう。
     ピグマリオン神話とは、こういう話。