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「障碍者」までのディスタンス。
2016-06-05 01:3851pt
たむらあやこ『ふんばれ、がんばれ、ギランバレー!』を読みました。
タイトルからわかるように(わからないかな?)、10万人につきひとり、ふたりという難病「ギランバレー症候群」にかかった著者の漫画形式での闘病記です。
はっきりいってプロレベルの画力や構成力があるとはいいがたく、読んで面白いものとはいえないかもしれませんが、事実だけがもつ圧倒的な迫力がすべての問題点を帳消しにしています。
ギラン・バレー症候群とはどんな病気なのか? なんだかガンダムのモビルスーツみたいな名前ですが、この本によると「全身を切り裂かれねじられ骨から身を剥がれ爪は剥がれ内臓はちぎれという痛みが24時間営業で続く」という超絶恐ろしい病。
それだけでなく呼吸もできなくなったりするそうで、著者は「死にたい」と思うほどの地獄に叩き込まれます。
いやー、この漫画を読むと、この病気にだけはなりたくないな、と心底思いま -
全身性円形脱毛症だけれど何か質問ある?
2016-05-17 02:1151ptども。なかなか早起きの習慣が身につかない海燕です。
絶対に早起きしたほうが効率がいいとはわかっているんだけれど、ついつこうして夜更かししてしまう。これじゃ朝起きられないわけだよ。
それでも一応、きのうは早起きして大学病院へ行ってきました。汎発型(はんぱつがた)円形脱毛症という奇病の治療のためです。
ネットで調べたところ接触免疫療法という治療法らしい。
ストレスのせいなのかどうなのか脱毛症になり、全身の毛という毛がすべて抜け落ちてしまってからすでに半年以上が過ぎました。
そのあいだずっと治療を受けているのですが、どうやら完治には(完治するとしても)数年単位の時間がかかるらしく、いやー、どうしたものかなーと思っています。
どうしたものかなも何も、どうしようもないのですが。
当然のこと、まつ毛もまゆ毛も抜けたので、顔がヤクザっぽい面相になってしまいました。神さま、そんなにぼくがお嫌いですか、と初期の桜木花道みたいなことを思う日々。しくしく。
まあ、とはいえ、これが女性だと非常に辛いでしょうが、男の場合は、案外なんてことないですね。
それなりに異様な面相になっているのかもしれないけれど、特に注目を浴びることもなく、ふつーに毎日を過ごしています。
ファッションスキンヘッドの人がいっぱいいるので、特に目立たないというのもある。ハゲにとってはいい時代です。
もしこれがナンパ男だったら困ったのかもしれないけれど、ぼくはハゲていようがいまいがぼくでしかないからなー。
もともとのステータスが低いと状態異常にかかっても大して数値が下がらないからいいよね(自虐ネタ)。
まあ、同じ状態でも相当に苦しむ人もいるらしいけれど(検索すると色々出てくる)、ぼくはわりと平気かな。
いや、治ってほしいのは間違いないのですが。治らないものはしかたないですよね。自分の能力でどうこうできない運命はただ受け入れるしかない。
いや、ぼくはほぼ社会参加していない孤独なひきこもり野郎なのでそういうことをいえるのかもしれませんが。
円形脱毛症は「社会的に抹殺される病気」ともいわれるそうです。同病の皆さんに対しては「大変ですよねー」といいたくなります。
ちなみに大学病院の治療費はきわめて安く、服薬の必要もないので助かってはいます。さすが大学。
それにしても、 -
「普通の顔」を喪うことをリアルタイム体験中だよ!
2015-09-15 01:0751pt
ども、海燕です。
いま、ぼくは全身脱毛症で困っています。
全身脱毛症というのはぼくがかってに見立てた病名に過ぎませんが、じっさい全身の毛という毛が抜け落ちているのだから全身脱毛症といってもいいでしょう。
初めは頭部の軽い円形脱毛症から始まったのだけれど、いまでは眉毛やまつ毛もほぼ抜け落ちているし、腋毛やすね毛もほとんど抜けてしまいました。
きのう、皮膚科へ行って招待状書いてもらったので、きょう大学病院で検査してもらって来ます。またお金がかかるなあ。ぐぬー。
しかしまあ、こういう病気にかかると、やっぱり「なんでおれだけが」という気分になりますね。
じっさいにはぼくだけじゃないし、ぼくよりずっと深刻な病気の人もたくさんいるのだけれど、そういう正論に対しては「あー、あー、きーきーたーくーなーいー」と耳をふさぎたくなる。
ぼくの場合は肉体的苦痛があるわけではないので、本人が気にしなければそれで終了なのだけれど、髪の毛はまだしもまつ毛まで抜けるとなると、さすがにストレスが大きいわけです。
検索してみると同じような症状で悩んでいる人は大勢見つかる。
ぼくはいいかげんおっさんだからまだいいけれど、これが年頃の女性だったりすると辛いであろうことは容易に想像できます。
「ひとと違う顔」を持っているということはただそれだけで生きづらいことなのです。
ぼくはべつにそこまで気に病まないけれどねー。うん、さすがにちょっと辛いけれど、まあ、べつにもとからイケメンだったわけでもないしな。
ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、いまから何年か前、『ジロジロ見ないで “普通の顔”を喪った9人の物語』という本が出ています。
これはそれぞれの理由で「普通の顔」をなくした9人の人物に取材した本で、初めて読んだときはそれはそれは大きなインパクトがありました。
ああ、「普通の顔」をなくすということはなんと辛いことなのだろうと衝撃を受けたのです。
しかし、それから何年か経っていまぼく自身もほぼ同じ状態になってしまったわけなのですが、「ユニークフェイス」の当事者となったいま、顔の問題が人生を決するほど大きいとはやはり思いません。
結局、当人の受け止め方しだいなんですよね。
ぼくの場合、とりあえず顔面の毛はほぼすべて抜け落ちましたが、それでひとの目が気になるかというと、まったく気にならない。
そういう意味ではぼくはたぶんあまりひとの目が気にならない人なのだと思います。
特にジロジロ見られているとも感じないし、差別的な扱いを受けたわけでもないし。
これが会社勤めだったりするとまた違うのかもしれませんが、そこは気楽なフリーランス。
まあ、せっかくなので普通の人が体験できないであろう状態を味わっています。
いくらかストレスになっていないというとウソになってしまうし、「香港映画の悪役みたいな人相になってしまったなあ」と思わんこともないけれども。
ちなみに『ジロジロ見ないで!』に出て来る脱毛症の女性は、撮影終了後、自殺されたということです。
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