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いっぺんリア充をやってみたいね、とダメオタは言った。(2356文字)
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いっぺんリア充をやってみたいね、とダメオタは言った。(2356文字)

2013-09-20 21:04
    今さら聞けない本当の恋愛入門 (宝島SUGOI文庫)

    山のあなたの空遠く
    幸い住むとひとのいう

    ああ、われひとと尋(と)めゆきて
    涙さしぐみかえり来(き)ぬ

    山のあなたになおとおく
    幸い住むとひとのいう

     上田敏の翻訳詩集『海潮音』に収録されているカール・ブッセの有名な詩です。

     きわめてわかりやすいうえに印象的な内容で、人口に膾炙しているわけですが、ぼくはこの詩を思うたびに「幸せって何だろう?」と考えこんでしまいます。

     この詩はメーテルリンクの『青い鳥』とは反対に、「幸せ」を「どこか遠くにしかないもの」、「決して手が届かないもの」として描いているように思えます。

     それはたしかに幸福の本質を捉えていて、その切なさがひとの心を打つのでしょう。

     「山のあなたの空遠く 幸い住むとひとのいう」。上田敏の才能なのでしょうが、よくこんな言葉を思いつくものです。

     で、きょうは「幸せ」とか「リア充」の話をしたいと思うのですが、いやー、幸せってな
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