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記事 85件
  • 珍現象発見

    2023-10-10 13:51  

     生成AIによって世の中が変わろうとする中で今やオールドエコノミーとなってしまった印刷ビジネス会社、名古屋を拠点に活動する笹徳印刷(3958)が9月22日にスタンダード市場にIPOし、上場後7日目にしてPBR0.4倍割れの典型的な低PBR銘柄となってしまいました。 PBR0.4倍割れというのは内部蓄積してきた自己資本に対して時価総額が6割も下回っている状況です。 6月決算で前期は売上高130.4億円、営業利益3.63億円、経常利益5.85億円(受取配当金と受取賃貸料が1億円、1億円近い保険解約金返戻金と合わせ2億円を営業外収益に計上)という業績ですが、決して収益性が高いとは言えませんが、黒字は計上しているといった企業です。 王子製紙などのパッケージ印刷を収益源としており、業績は比較的安定していますが、決して成長性が高いとは言えず、IPOの目的は不明ですが、恐らくは長期保有の株主の要請に応
  • 直近IPO銘柄の株価低迷

    2023-09-19 12:57  


     TOPIXが高値更新し、上昇トレンドを継続する中にあってマザーズ指数は低迷状態。通常なら成長期待で買われる銘柄、とりわけ直近のIPO銘柄の株価は低迷しているとお感じの皆さんが多いのかと思われます。 これには現在の相場の潮流が来年から始まる新NISAを前に日本を代表するグローバル企業群、半導体関連銘柄群、更には東証から低PBR是正要請のあったことで、その対象となる低PBR銘柄に向かっているからで、中途半端なバリュエーション銘柄となっている直近のIPO銘柄や多くの中小型群には関心が向かっていないことに起因していると推察されます。 筆者のところにも、最近のIPO銘柄で下がり続けている銘柄について問い合わせが来たりするようになって参りました。そうした銘柄について一応吟味したりしておりますが、現在の株式相場の潮流を大きく変えるだけの魅力には欠けているというのが第一印象です。 それでもそうした株
  • 13日から始まる6月のIPO

    2023-06-13 13:23  

     ここしばらくなかったIPOですが、6月13日から久々に始まります。 IPO銘柄投資にご関心のある投資家各位にとっては4月26日のRidge-i(5572)以来のIPOで心待ちにされていたのかも知れません。 既にプレIPO段階で公開株を入手されて待たれている方もお見えかも知れませんが、多くは初値以降の挑戦となります。 6月のIPOは18銘柄が予定されており、月末にかけラッシュとなります。 既に7月も3銘柄が予定されておりますがIPO企業の内容を吟味しながらビジネス潮流を考えるヒントも得ることにしたいと思います。 まずは26の1-4月銘柄についてご覧頂き、6月IPO18銘柄についてもチェックしていきたいと思いますので宜しくお願いします。【2023年1-4月のIPO銘柄】 26銘柄のうち9銘柄が初値を時価が上回っていますが17銘柄が下回っています。1)テクノロジーズ(5248・G) エンタメ
  • 1年前のIPO銘柄、半年前のIPO銘柄

    2023-04-17 14:47  

    ~あれからどうなった?これからどうなるの?~ 次から次に登場してくるIPO銘柄に関心をお寄せの皆様にとってはホットにデビューしてくる直近のIPO銘柄に目を奪われてしまいがちですが、時には冷静に半年前や1年前のIPO銘柄に対して少し、その後どうなったのかに関心を寄せて頂きたいと思います。 IPO銘柄は公開価格に対して初値があり、その後の安値や高値があって時価に至る変動があります。決してその株価推移は一様ではなく銘柄ごとの違いが出て参ります。IPO銘柄へのリスクテイクによるリターン確保に向け、そうしたIPO銘柄の株価変動を吟味されていくことが求められています。 投資家各位はその変動状況や客観的な事業内容をしっかりと把握しながら次の一手を考えていかれることが必要となります。 本日は有料掲載の炎の投資情報から2銘柄をピックアップして以下にコメントさせて頂きたいと思います。1.1年前のIPO銘柄 
  • 3か月周期の株価変動の中で

    2023-01-29 16:41  

     令和5年に入ってはや3週間が過ぎ、多少は慌ただしさも落ち着いてきたかと思いますが皆様いかがお過ごしでしょうか。 株式相場の変動はただ黙ってリスクテイクしないで眺めているのと実際にリスクを取って見ているのとでは違ってきます。 国民の金融資産の多くは銀行預金となっている日本では株価の変動は他人事のように思われがちですが、若い世代にこそ多少でもリスクテイクしていかれる気運が生まれるなら経済情勢にも変化がもたらされるかと期待しています。 かつては新人類相場などと言われたことがありますが、企業成長に対してアグレッシブに評価して株価を押し上げる展開などはこのところ影を潜めているようです。そうした潮流がコロナショック後のマザーズ指数の変動に表れており新興銘柄で構成されるマザーズ指数がコロナ禍の2020年の3月の527ポイントから10月高値1368ポイントまで短期急騰した後は大きく調整し、2015年の
  • 新成長企業の登場となるか、今年もIPO市場に期待

    2023-01-19 12:53  

     昨年の師走相場に続き穏健なスタートとなった今年の株式相場。 振り返ると昨年の日経平均は28791円から26094円へと9%余り、TOPIXは5%程度の下落で、マザーズ指数は26%もの下落となった。 日本株主体の投資家各位の運用成果はやや停滞を余儀なくされ、様々な懸念要因から今年も年初は各投資家とも慎重なスタンスが続く。 一本調子での株価上昇は困難でおよそ3か月の周期的な変動を見せた株式相場。つまりいつも言う山あり谷ありの株式相場を上手に捉えて今年もまた慎重な中で比較的高い運用成果を求める皆さんが多いものと推察される。 コロナ禍の後遺症に苦しむ世界経済。 日本経済もなかなか浮上しない状況だが徐々に回復の兆しは見えつつある。 そうした経済状況を反映して多くの銘柄の株価は上値の重い状況となっている。 為替相場が円安から円高に向かう中での頭重い展開が見られ、更にはウクライナ問題長期化の流れで電
  • 全体相場より明るいムード漂う師走のIPO

    2022-12-22 15:17  

    ~その中で売られる銘柄もあり二極化の展開~ いよいよ師走相場も残り2週となり、大納会に向けラストスパートを控える状況です。 海外株安に連れ安した日本の株式相場は売り方と買い方の戦いがまだ続いていますが、運用成果を高めるために最後まで気の抜けないクリスマス前の相場展開となってきました。 相変わらず全体相場の調整がまだ続く中で、IPOがラッシュを迎えようとしています。 12月1日のサイフューズ(4892)のIPO以来、途絶えていた師走のIPOが13日のproperty technologies(5527)から本格化。12月は1銘柄が取り消され29日のスマサポ(9342)まで25銘柄が上場予定となり、例年通りのラッシュ状態。 これにより今年のIPO銘柄合計は91銘柄となりますが、特に12月後半ラッシュ状態となり消化難となる恐れもありますが、直近のIPO銘柄の動きを見ているとなかなか堅調な値動き
  • 師走のIPO投資

    2022-12-12 12:28  

     株式投資にチャレンジされる皆様にとっての有力な投資対象の一つはIPO銘柄です。今年もこれまでに67の銘柄がIPOを実現し皆様の投資対象としてノミネートされてきました。今月は29日までに残り25銘柄が上場予定で合計92銘柄がIPOの予定です。 皆さんももしかしたら今年のIPO銘柄にチャレンジされたのではないでしょうか。 IPO銘柄へは上場前の段階での公開価格での投資が最初の関門となります。 なかなかIPO前に公開価格での投資は実現しないのが通例ではあり、多くの投資家はややリスキーですが公開初値やその後、株価が変動した後での投資がなされます。 IPOしたばかりの銘柄に投資するのはなかなか評価が難しいため迂闊に手を出すと後が大変ですが、時には大きな成果を得ることがあったりしてハイリスク、ハイリターンの世界です。それぞれに成長指向してのIPOではあるが、上場してから直後に業績を下方修正したり、
  • 不人気直近IPO銘柄群にお宝を発掘(その1)

    2022-11-04 15:14  

     ハイエンドゴルフアパレルブランドを展開するキューブ(7112)の場合 10月7日にハイエンド向けゴルフアパレルブランド「MARK&LONA」を展開するキューブ(7112)が東証グロース市場に上場。公開価格2140円に対して初値は2190円。その後の高値が2275円(7日)、安値1453円(18日)で先週末は1823円の終値。 発行済み株式数は607万株で時価総額は110億円。 今期予想経常利益8.1億円(+18%)に対して13.5倍と見た目では割高感があるためか公開価格に比べ時価は下落しており、人気に欠けている。 ただ、公表済みの2Q決算の進捗率は高く今12月期通期業績は上方修正の余地があると考えられる。 2020年12月期から今12月期の業績予想は以下の通り。 2020.12期⇒2021.12期⇒2022.12期予想[売上高] 26.1億円⇒39億円(+49%)⇒52.5億円(+35
  • 健康経営に貢献する企業グッピーズ

    2022-11-04 15:12  

     慢性的な人手不足が顕著だと言われる医療・介護・福祉業界向け人材サービスを展開するグッピーズ(5127)が9月30日にグロース市場にIPO。公開価格1550円に対して初値は2020円と多少人気を集めた。 その後の高値2375円(10月3日)まで17.5%の上昇を見たが、その高値がついた後は調整の動きで安値は1423円(高値比▲40%)と公開価格を割り込む展開となり、時価も1511円と低水準のままとなっている。 今期予想EPSは109円で時価PERは13.8倍。今期はまだ無配と言う点もあり不人気状態ながら、業績は堅調。前8月期は32.5%増収の18.5億円、営業利益は54.5%増の4.7億円、経常利益は59.1%増の4.84億円となったが、今期も売上高22億円(+18.9%)、営業利益5.2億円(+10.5%)、経常利益5.2億円(+7.3%)を見込むなど成長性は感じられる。ただ今期業績の