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記事 16件
  • ガバナンス

    2023-06-05 21:25  

     そろそろ最も株主総会の多い時期になりました。 3月中旬からは外人投資家による日本株の見直し買いが続いていたようですが、アジア系投資家を含めて、5月に入ってからはより多くの資金が値動きの良い銘柄に流れ込んでいるようです。 AIによる売買が急増しているためか、中には不可解な乱高下を繰り返す銘柄もあります。 例えば、個人投資家に人気のチェンジ(3962)やオイシックス・ラ・大地(3182)のように、良い決算を発表したと思ったら間も無く大量の売りを浴び急落した銘柄もあります。大半はアルゴリズム(自動)売買なのでしょう。 指数(主に日経平均株価)の上昇と共に、以前は目立たなかった銘柄でも株価の乱高下が増えており、空売りも増えている様子ゆえに気を付けたいところです。 さて、近年は様々な投資家から株主提案を受ける企業が増えていますが、ここで考えたいのはガバナンスコードです。本当に当該企業の株主や他の
  • まことに自己の名において立つ

    2023-05-31 12:20  

     どんなに資本を投入しても、たとえば、楠浦さんのようなテクノプロデューサーはつくれない。※編集部注:楠浦崇央氏 https://www.techno-producer.com/kusuura/ 何億円をつぎ込んでも、絶対につくれない人は存在する。 結局、資本で買えるのは流通しているものだけ。 CEOの年収が10億円で一般の作業員との給与の差があまりにも違うのはおかしいと思う人もいる。逆に安すぎると思う人もいる。 実際には圧倒的に後者が正しいのだが。 残念かもしれませんが、「接点」=影響力の違いです。 人の経済的価値は他者との接点の数に比例する。(経済的価値オンリーです。人間的価値は誰もが無限) CEOは会社のベクトルを時代の風に合わせるし、拡張しようとする。 さらにそのベクトルは伝播していく。接点が多く反応していく。 ベクトルを受け取った人が好循環をつくりまた影響を伝播すしていく。 よい
  • カリスマ宗教家の突然死

    2023-03-09 01:49  

     このところ宗教をめぐる話がネット上を駆け巡っている。 統一教会にエホバの証人と話題を呼んだが先週は、「幸福の科学」のカリスマ教祖として有名な大川隆法氏の突然の死去が話題となっている。 66歳という年齢での教祖の死去は若過ぎるとも言える。突然過ぎて後継者がどうなるのかなどの憶測を呼ぶ。それに加えて教祖との軋轢があった長男から飛び出す数々の問題発言に多くの方が驚きを禁じ得ない。 ここでは細かいことは触れないでおくが、1990年代から一世を風靡した新興宗教だけに今後の行方が気になる。 それにしても教祖である父親を語る長男の饒舌なこと。筆者はその饒舌ぶりに感心した。親の血を引いているのだろうか。選挙に出馬し政治家になろうとしているようだが、新たな人気YouTuberの登場の方が気になる。 何か物事を育てる発想というよりはNHK党のように「ぶっ壊す」というキャッチコピーの方が国民にとっては受け入
  • 銘柄研究の年

    2022-07-11 14:51  

     七夕です。 夜空を見上げて「夏の大三角」を探すのも良いです。一等星で構成されていますし、星空が奇麗に見える場所なら天の川も見えますから、その両側の彦星と織姫星を眺めるのも風流です。ちょいと蒸し暑いですが・・・。 今年の参院選ですが、出掛けるには蒸し暑いし、スローガンの中身は相変わらず具体性に乏しいものばかりですから、今回も投票率は低迷しそうです。 まともな成長戦略も無い中で消費税を無くすと言うなら、その穴埋めとなる社会保障費などはどこから捻出するのでしょう? 「社会保障費の財源が無くなるので年金を減らします」とでも言うのか? 加えて、この大学余りの中で、大学まで全て学費無償化なんて…勉強しない学生にまでバラ蒔いてどうするんだ?と思います。出すのなら、せめてデータを整備し、どうしても支援が必要な学生に届くようにしなければいけません。財源(血税)には限りがあります。支援したいのなら、例えば
  • 信頼関係を築く

    2022-06-16 23:36  

     株式市場がまた低迷し始めた。 上がっては下げ、下がっては上げの株式相場に集う投資家の心は揺れ動く。 それと同様に上場企業の経営者は困難な経済情勢に立ち向かい、企業を成長に導く必要がある。その結果を決算という形で表すことになるのが企業運営の基本だ。 決算がうまく計画通り着地できれば良いが、経済状況の変化が著しい状況下でうまく計画通りにはいかないこともある。 そうした時に経営者にとって大事なのは投資家(既存株主)との信頼関係の再構築だ。決算説明会はもちろんのこと、中・長期計画ならその計画内容を説明するなどで信頼関係を構築する必要しファンになってもらう努力が必要となる。 その結果、株主から脱落する投資家もいれば新たに株主になる投資家も出てくる。絶えず株主が入れ替わり、一定期間のリスクテイクを行ってもらうのが経営者のミッションでもある。 このように経営者には計画した業績を上げるだけではなく、投
  • 企業価値を考える

    2022-05-11 15:17  

     株式投資を行う上で皆様の拠り所となる企業への評価はどういったところにありますか? 改めての問いかけに今更ながら「そんなの決まっています。」と自信をもって言える投資家はどの程度お見えでしょうか? この億の近道に集う優秀な個人投資家や機関投資家のアナリスト、ファンドマネージャーの永遠の問いかけかも知れませんね。 企業価値は様々な尺度で説明することができますが、投資家の皆様は投資先企業の利益やそのベースとなる売上を出せる能力に関心をお持ちなのかも知れません。 創業期から社歴を重ね成長し上場に至った企業を対象に皆様は株式売買を実行されているかと思います。企業活動は実に様々なものがあり、そこに従事されている企業経営者や役員、スタッフ、従業員が取引先やクライアント、ユーザーとの関係の下で売上と利益を上げていくというのが企業活動。 事業のセクターごとにビジネスの方策や製品アイテム、サービス内容は異な
  • 72歳の憂鬱

    2021-02-18 14:43  
     コロナ禍での社会現象。 つい先日は若手の上場企業の代表取締役の不倫問題が持ち上がり当人が辞職に追い込まれたばかりだが、このところ有能とされる経営者に起きた事件でメディアは盛り上がっている。 元日本マクドナルド社長に起きた事件に続いて、今度は現役上場企業、アルペンの会長に起きた事件。ご本人が否定されている中なので事の真相はまた改めてにしたいが、株式市場にも多少の影響をもたらしそうな事件に対して一言コメントしておきたい。 まだ36歳の若手経営者に起きた不倫は結婚したばかりのタイミングで持ち上がった話。現役有名アナのリッチマン亭主に降りかかった気の緩みなのかどうかはともかく、まだまだ若気の至りとも言うべき出来事なのかも知れません。 それにしても政府首脳も一目置く遠隔診療に関わる筈のメドレー(4480・マザーズ・2019年12月IPO)の代表取締役に起きた出来事には驚かされた。メディアでは180
  • ユニコーン型企業に潜むリスク

    2021-02-10 22:12  
    ~180億円夫のプライベートな失敗と復活への期待~ 日本の株式市場にはまだ事業規模は小さくまだ利益の水準が低いか売上優先で先行投資期にあって赤字の状態でも未来への期待値の高い時価総額1000億円を超えるユニコーン型企業がいくつか存在している。創薬ベンチャーなども含めてそうした企業の上場が許され投資家の関心が向くようになってきた。 これは米国でもアマゾンやテスラといった企業にも当てはまるが、創業時やIPO前の時代からその凄さが認識されIPO後においても一段と評価を高めてきた結果、市場をリードする企業となった事例でもある。 日本のソフトバンクGや米国のアップルやマイクロソフトといった1980年代からのIT系老舗企業に対して1990年代以降に設立されたIT系企業の活躍がダイナミックに続いている結果、米国の株式市場は活況を呈している訳だが、今もまだまだ多くのベンチャラスな企業が設立され、IPOに向
  • 上場企業は株のエンターテイナー 経営者は株価のプロデューサー

    2019-04-03 02:03  
     2019年もはや4月。1-3月の株式相場はいかがだったでしょうか。 全体相場が頭重い中で個別にはなかなか面白い動きを見せた銘柄も多く、投資家の皆さんも楽しまれたのではないでしょうか。 上げるにせよ下げるにせよ株価の変動は見ていると面白いものです。 投資されている皆さんにとっては上げる分には良いけど、下げるのは嫌でしょうが株価に変動は付き物。何らかの事由で変動を繰り返すのが株だから致し方ない。 株価の変動を見ているだけなら良いが保有されている株が下落するのを黙って見ているのは耐えられない。そこでポートフォリオを組んで変動リスクを小さくすることを投資家の皆さんは自然体で行っておられるものと思います。 中には損を切って動きの良い銘柄に乗り換えていこうとされる積極行動派の投資家もお見えになると拝察致しております。 上場企業と投資家の橋渡しを担う私のような役回りの者は株価の変動について語るのが常で
  • 本質が大事

    2018-07-09 21:28  

     まずはワールドカップ・ロシア大会での日本チームの活躍。素晴らしかったです!  薄氷を踏むような2位通過でしたし、決勝トーナメント初戦(対ベルギー戦)では敗退となりましたが、後半に2点目が入った時には夢を見ているようでした。  ベスト16に残っただけでも素晴らしいことで、親善試合などを通じても選手の能力や意識に変化があったのでしょう(^^)  時代は変わりつつあります。  日本の国会議員、地方議員の皆様も時代の流れを感じていただき、後援会への利益誘導などと言う「情けない仕事」に終止符を打ち、誇りを持てる仕事に邁進していただきたいと願っています。道路や橋を作る仕事は行政に任せて、本業である将来へのビジョンを示すための立法に専念頂きたい。  とは言え、任せっきりで、権力者への忖度ついでに天下り先拡充や腐敗に精を出されても困りますけど。  さて、3月期決算企業の株主総会も済み、次の一手を求め