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記事 15件
  • 総合商社と専門商社

    2023-07-26 15:49  

     バフェットさんの発言から大手総合商社株の人気が高まったことがこのところの全体相場上昇を後押ししたとも言えます。 総合商社は世界的に見ても日本独特の存在でお金と知恵とで世界を舞台に活躍し利益を得てきました。その多くは天然資源の開発によるもので、このところのエネルギーや金属素材価格の上昇で三菱商事を中心に、いずれの大手総合商社も空前の利益を上げています。 ただ今期については市況の頭打ちから減益見通しが示されており、本来なら株価は停滞が予想されるのですが今年は有名投資家であるバフェットさんという後ろ立てを得ての活躍です。 勿論、三菱商事のように自己株買いを実施するなど企業努力もあっての株高ではありますが、この先に待つ展開は世界経済の状況とも関わります。 リスクがどこかに潜んでいることにはなりますし個人投資家の皆さんにとっては、ここから更に追いかけるのは気が引けるのかも知れません。 ご存じのよ
  • 地上波テレビ業界を考える

    2022-11-17 14:41  
     インターネットメディアが隆盛を極めようとする中で旧来の地上波テレビメディア業界も大きく変化しているが、株価の面では成熟ビジネスとしての評価から低いままの状態が続いてきた。 結論から言うと事業のポジティブな変化を踏まえて、今後、株価へも評価の高まりが期待できそうだ。 今回はそうした地上波テレビ放送を担う業界5社にスポットライトを当ててみたい。 日本には公共放送としてのNHKのほか地上波放送を行う民放5社が上場している。 これら5社の時価総額合計は約9300億円で年間売上高1.8兆円、経常利益1600億円、有利子負債を除く実質保有金融資産1.8兆円という規模感である。 つまり極めて割安に株価が放置されていることがわかるかと思う。 主な収入源はテレビCM(タイムス、スポットの2種)であることはご理解頂けるかと思うが、このほか、各社とも様々な事業を展開し収益の拡大を図ろうと懸命である。 最大手で
  • 始まった令和4年のIPO相場

    2022-02-16 12:07  

     2月3日から始まった今年のIPOは公開初値が公開価格を下回ってスタートするなど波乱の船出となっています。 3日の訪問看護サービスを展開するRecovery(9214・M)が公開価格3060円に対して初値は2640円で14%下落。一旦高値2841円の高値がありましたが、その後も調整の動きとなり先週末の安値は1950円となりました。時価総額は27億円の水準となり、公開価格の時価総額42億円から大きく水準を下げてしまいました。 在宅医療・在宅介護市場の拡大とともに同社のビジネスターゲットである在宅訪問看護市場(2019年5824億円)も拡大見通し。訪問1件当たり単価は8000円前後で安定していますが、毎期訪問件数が増加傾向にある点から同社の業績も所属する看護師の数や拠点数の増加とともに業績の拡大が見込まれます(2023年12月期営業利益3億円を計画)ので株価の短期的な低迷の中ながら今後の見直
  • 有料メルマガライブラリから(391)「知っていたほうが役に立つ簡単な投資知識(4)」

    2021-08-12 13:41  

     有料メルマガ・石川臨太郎の「生涯パートナー銘柄の研究」の過去配信ライブラリ「銘柄研究」「コラム」のうち、コラムの一部を掲載いたします。 自立した投資家、石川臨太郎のコンテンツをお楽しみ下さい。 なお、内容は執筆当時の背景に基づいており、現在の状況と必ずしも一致しないことを予めご了承下さい。=コラム「知っていたほうが役に立つ簡単な投資知識(4)」= (有料メルマガ第354回・2015/11/10配信号)※2015年11月現在の内容です。留意してお読み下さい。■土地(不動産) まず土地のうち、賃貸不動産事業を行っている企業の賃貸不動産の簿価と時価を確認する方法をご紹介しようと思います。1.賃貸不動産事業を行っている企業は、有価証券報告書の『注記事項』において賃貸不動産の簿価と時価を開示することになっています。【事例】帝国繊維 平成26年12月期 有価証券報告書 http://content
  • 有料メルマガライブラリから(388)「知っていたほうが役に立つ簡単な投資知識」

    2021-07-16 03:05  

     有料メルマガ・石川臨太郎の「生涯パートナー銘柄の研究」の過去配信ライブラリ「銘柄研究」「コラム」のうち、コラムの一部を掲載いたします。 自立した投資家、石川臨太郎のコンテンツをお楽しみ下さい。 なお、内容は執筆当時の背景に基づいており、現在の状況と必ずしも一致しないことを予めご了承下さい。=コラム「知っていたほうが役に立つ簡単な投資知識」= (有料メルマガ第352回・2015/10/20配信号)※2015年10月現在の内容です。留意してお読み下さい。 今回から、バランス・シートから少し離れて、株式投資に使える簡単な知識について、書いてみたいと思います。 PERとかPBRなどの投資指標に関しても、いずれは触れていたいと思います。 先週までは期間限定で『バランス・シートを読むための簡単な知識』を書いてきましたが、あまり細かい勘定科目についてまで知っていても、さほど株式投資の役には立たないの
  • 株価急落銘柄への対応

    2021-04-07 11:35  

     全体相場は相変わらず堅調な展開が見られますが、個別銘柄には想定外の業績変動により調整を余儀なくされる事例も散見されます。 よく起きがちな事例としては業績向上への期待が意に反して下方修正で投資家の期待が裏切られるケースです。 例えば先日の日創プロニティ(3440)の場合がそうでした。 同社株は年初すぐにソーラー関連銘柄としての期待が高まる中で、人気化し1月8日に高値1350円をつけましたが、この際は業績面をほとんど無視しての株高でした。特段の好材料発表のない中で何でここまで評価するのか分からないままの短期の株価急上昇を演じたのですが、今振り返ると異常な株価上昇だったと言えそうです。 その後同社株は3月5日の安値805円まで一貫して調整しましたが、2Qの決算発表があった3月30日にはどういう訳か一旦、910円まで戻り、終値も897円とほぼ高値圏で終えていました。 発表前に決算内容に期待が高
  • 株の玉手箱 雪国まいたけは生まれ変わったか?

    2020-09-24 23:25  
    *約1200字・完読サクッと3分でどうぞ【 再上場案件 】 あすなろ投資顧問大石です。 今日は≪雪国まいたけ≫の話。 本日上場を迎えた雪国まいたけ。ご存じまいたけを主力にエリンギ・しめじ・マッシュなどのキノコを生産販売している会社です。世間的には非常に評価が低い案件ですが過去と今そして未来はどうか?少しフラットに考えてみました。【 過去は荒んでいた!? 】 1975年にもやしから始まった同社。まいたけに着手してからは全国展開・新潟証券取引所上場・中国展開・タカラバイオと提携・ダイワハウスと提携・東証上場と順調に成長していたが、2013年に不適切会計で大平社長が辞任。翌年には虚偽報告で課徴金。株主総会事件など段々ときな臭くなりベインキャピタルのTOBにより一線から退いた経緯がある。【 優良企業に変貌か!? 】 では現在はどうなのか? 結論から言うと、以前とはまるで別物。理由は主に以下4点・ベ
  • 炎の注目低PER銘柄

    2019-05-16 00:25  
     万年割安株というのがかならず市場に存在する。 東証1部市場の平均予想PERが13.6倍の時に中には5倍を割れているような銘柄が存在するのだから、中には20倍以上で評価されているような銘柄も存在することが読み取れる。 低PERだから運用成果が必ずしも上げやすいという断定はできないが、気持ち的には割安感の働きやすい銘柄で今後の成長ビジョンが描きやすい銘柄を投資対象としたいと考えます。 通常は新たな決算見通しが示されればそれに呼応して株価が変動することになるが、市場の人気や需給が足かせとなって多くの万年割安株を存在させる結果となっているものと推察される。 億の近道でこれまで筆者が取り上げてきた銘柄は様々だが、基本的には低PERが多い。またそれに低PBRや高配当利回りも加わりバリュー銘柄に注目するのが一つのパターンだと言える。 いくら割安感があっても残念ながらなかなか市場人気は盛り上がらない。 
  • 株の評価は単純ではない

    2018-04-11 21:55  

     全体相場がやや停滞気味の昨今ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。  桜咲く春があっという間に過ぎ行き、八重桜やつつじ咲く春になってきましたが、咲き誇る花々が変化していくように株式相場も時代によって違って参ります。  皆様の運用もそうした変化にどう合わせていけるかによって差異を生じるのかも知れませんが、決してあせることはありません。  来るべき相場の波が皆様の保有株にもやってくると信じて取り組んでいかれますよう期待しております。  株式投資の手法は千差万別。評価も様々。本日久々に皆様に投資のヒントを送ってくれた情熱投資家、相川伸夫氏は企業の本質に迫る冷静な報告をしてくれています。なんだまだこんな有望銘柄があったんだと思わず読み入ることになるのかも知れませんが、ぜひ彼の報告に耳を傾けてみて下さい。  投資の王道は成長株投資であることは言うまでもありませんが、その成長の芽をどうやって見出
  • ある会社の社長交代

    2018-02-27 19:10  

     上場企業も千差万別。皆さんが投資されている企業の株価や業績はいかがでしょうか。  業績が悪い企業、良い企業、成長する企業、停滞する企業、赤字で四苦八苦していても株価が高い企業、未来に期待を持たせてくれる企業、夢も希望もない企業等々、様々。  株価の上昇や下落には市場の需給に加え、そうした企業ごとの立ち位置が相当に影響している訳ですが、企業の方向性を決めるのは社長の手腕や対応によるところが大きいことは言うまでもありません。  その企業業績を導いた社長への評価が株価に反映されていると言っても過言ではないと思われます。とりわけオーナー系にはそうした傾向が強いと言えます。  その社長にもいろいろなタイプがあることは言うまでもありません。  社長自らが私は無能ですと言うような社長は論外ですが、説明責任を果たしていない社長も論外です。社長は計画した業績を上げてなんぼということは当然なことですが、