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記事 62件
  • 市場潮流

    2022-04-12 15:40  

     今週(4月4~8日)の東京株式市場は、日経平均株価が週間で680円18銭下落し(率にして2.46%の下落)、2万6985円80銭で取引を終えました。2週連続の下落です。 3月の米連邦公開市場委員会(FOMC。15~16日に開催)の議事要旨が4月6日に公表され、米連邦準備理事会(FRB)が5月にも量的引き締め(QT)と呼ばれる資産圧縮に乗り出すことが明らかになりました。これはFRBが量的緩和(国債などを市場から購入)により膨らんだ資産を正常化(圧縮する)する措置ですが、FRBは今回、前回(17~19年)の倍となるペースで圧縮する計画です。政策金利の引き上げも急ぐ意向であり、FRBの「タカ派的姿勢」が改めて鮮明になりました。 これを受け、日経平均株価は、6日(水)(前日比437円安)、7日(木)(同461円安)と大幅に続落。投資家が運用リスクを避ける動きが強まり、グロース株を中心に幅広い銘
  • FRBはハト派的な指数を続ける方針。ただ、インフレ懸念も!

    2021-03-24 11:58  

     市場が注目していたFOMCが終った。 内容的には市場予想通りになったと市場関係者は語っていた。 「政策金利の据え置き」「量的緩和を継続」と。特にFOMCメンバーが今後の金利状況を示唆する「ドットチャート」でも2021年から23年の範囲内で利上げを行うことはないとの見方を示した。 また、今年中、金利・経済見通しについては上方修正されて、経済成長率は6.5%。インフレ率は2.4%とFRBの目標を上回ると見方を示した。 声明では「この厳しい局面で米国経済を支援するためにあらゆる手段を行使し、雇用最大化と物価安定という目標を促進することに全力で取り組み」と表明。今後においても上記したようにインフレ率が上昇しても一時的なものであるとして政策金利の見通しに影響を与えることがないと強調した。 FRBの姿勢はある程度はっきりした感じであるが、ある程度の金利上昇は目を瞑るという姿勢で、その為の株式市場の
  • 市場潮流

    2020-08-12 15:22  
     今週(8月3~7日)の東京株式市場は、日経平均株価が週間で619円94銭上昇し(率にして2.9%の上昇)、2万2329円94銭で取引を終えました。2週ぶりの上昇です。 日経平均株価が前週末の31日(金)まで6日続落したことで、重苦しいムードが漂いましたが、同日の米国株が上昇。アップル株が上場来高値を更新したことなどを受けて雰囲気が一変。週初の3日(月)は日経平均株価が前週末比485円の大幅高となり、4日(火)も前日比378円高と大幅に続伸しました。 ただ、5日(水)以降は短期的な過熱を警戒した向きの利益確定売りが優勢となり、小幅ながら3日続落して取引を終えました。 米国株は堅調に推移していますが、日本株は今週回復したものの、反発力はやや弱い印象です。 ただ、今週は20年4~6月期が好調だったゲーム株など「巣ごもり需要」関連銘柄が買いを集めました。 米国株が強いのは、7月末の米連邦公開市場
  • 市場潮流

    2019-10-28 19:05  
     今週(10月21~25日)の東京株式市場は、日経平均株価が週間で307円13銭上昇し(率にして1.4%の上昇)、2万2799円81銭で取引を終えました。3週連続の上昇です。 22日(火)の祝日をはさむ4日間の立ち合いでしたが、日経平均株価は25日(金)まで5日続伸と堅調に推移しました。米中協議の進展期待、国内主要企業の19年4~6月期決算への期待、米国の主要企業の業績が想定を上回ったことに伴う底入れ期待などが後押しし、日経平均株価は連日で年初来高値を更新。25日には、18年10月17日以来の高値をつけました。 半導体関連銘柄の上昇が継続したほか、エーザイ(4523)、サンバイオ(4592)など、バイオ・医薬品株も買いを集めました。 来週は月末・月初に公表される景気指標のほか、29日(火)~30日(水)に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)、30日(水)~31日(木)に開催される日銀
  • 市場潮流

    2019-08-05 17:57  
     今週も、金曜日のザラ場中に執筆しています。 本日(8月2日)の東京株式市場は、前日比500円を超える下落に見舞われています。 先週、筆者は以下のように記述いたしました。「振り返ってみますと、今年(2019年)に入ってからの内外の株式相場の動向は、トランプ大統領と米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の言動が左右してきたとしても過言ではないと思います。米中通商協議に関するトランプ大統領のコメントに市場関係者は一喜一憂し、パウエル議長のコメントが金融緩和色を強めるに従って長期金利が低下し、株式相場の回復につながりました。この間、世界景気および主要国の主要企業の業績は減速傾向を強めてきましたので、株式相場は、いわば「金融相場」的色彩が色濃くなってきたと解釈できると思います。」
     今週の金融資本市場は、まさに、パウエル議長とトランプ大統領の言動により、大きく動く展開となりました。 FRBは、7
  • 市場潮流

    2019-07-18 01:20  
     今週(7月8~12日)の東京株式市場は、日経平均株価が週間で60円48銭下落し、2万1685円90銭で取引を終えました。6週ぶりの下落です。 前週末5日(金)に発表された米国の6月の雇用統計が5カ月ぶりの水準に改善し、米連邦準備理事会(FRB)の利下げ判断への影響が懸念され、米国株が下落。8日(月)の日経平均株価は3営業日ぶりに下落し、前週末比212円安となった。 その後は、10日(水)、11日(木)に予定されたFRBパウエル議長の議会証言を前に、模様眺め機運が強まり、日経平均株価も、小幅な動きで一進一退となりました。 パウエル議長は10日、下院の金融サービス委員会での議会証言で、米国経済の先行きの不確実性の高まりを強調、利下げを改めて示唆。7月末の米連邦公開市場委員会(FOMC、30~31日)での利下げの可能性が高まったことを好感し、10日の米株式市場でNYダウは一時最高値を上回り、ハ
  • 為替市場動向~G20待ち?動きづらい~

    2019-06-27 16:11  
     週末、月末、四半期末、海外ベースでは半期末が重なり、節目ならではの取引も多かったと見られます。さらには、今週末のG20開催、特に米中首脳の会談の行方が注目されるところから、今週は動きづらい感があります。 先週注目を集めた米国の金融政策決定のための6月FOMC。 すでに市場では、年内の利下げ確率100%。2度の利下げを織り込む中で行われる中、当局の利下げへの決意を確認した結果となりました。直近の金利予想は、7月に0.25%下げる見方が約8割、0.5%下げの見方をするエコノミストが約2割、9月には現在よりも0.50%は利下げされ政策金利であるFF金利が1.75%-2%になるだろうとみるエコノミストは7割となっています。 米国の利下げが期待から現実的になってきたことを株式市場は好感はしてきたものの、昨日、パウエルFRB議長が外交委員会で行った講演中に触れた”経済の下振れリスクが強まった”とする
  • 市場潮流

    2019-06-12 01:03  
     今週(6月3~7日)の東京株式市場は、日経平均株価が週間で283円52銭上昇し(率にして1.4%の上昇)、2万884円71銭で取引を終えました。実に、5週ぶりの上昇です。 週前半の3日(月)は、前週末比190円安となり、前週から4日続落となりました。米国と各国の貿易摩擦激化への懸念、円高・ドル安の進行などが嫌気され、2月8日以来、ほぼ4カ月ぶりの安値をつけました。 続く4日(火)も前日比2円安と小幅ながら5日続落。しかし、5日(水)は6日ぶりに反発し、367円の大幅高となりました。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が利下げを示唆したことで、米株式相場が大幅に反発したことを好感しました。 6日(木)は2円安と小反落しましたが、7日(金)はNYダウが4日続伸したことを受け、110円高と反発しました。 7日の日本時間夜に発表された米国の5月の雇用統計は、失業率が3.6%と事前予想と同水準
  • 為替市場動向~なかなか決まらないBREXIT、米中協議~

    2019-04-17 10:29  
     4月第2週央。東京は冷たい雨。今年は長く楽しめた桜も散る頃合いとなったようです。 4月に入り高値圏の株式市場は昨日は軟調に、ドルもやや軟調に推移となりました。 昨日、IMF(国際通貨基金)が世界成長見通しを3.3%に引き下げ。 今年3度目の引き下げで、2009年の金融危機以来最低数値への修正だったことや、米トランプ大統領のEU製品110億ドル相当への関税をかけるとツイートで呟いたことも影響したものと見られます。 米国も日本も株式市場が高値圏に来ていたので、利益確定の理由でもあったでしょう。 また、米国の経済指標では、2月のJOLT求人件数が昨年の4月以降で最低だったことも芳しくないニュースでした。 今年に入ってからの米国経済指標は、政府閉鎖の影響が暫く残り、その後も強弱入り乱れ、決め手に欠けるものが多く見られます。 先週末に月初恒例の前月(3月)の米国雇用統計が発表されました。雇用者数は
  • 為替市場動向~やっぱりドル高?~

    2018-11-30 16:28  

     今週30日から開かれるG20首脳会議。そこで予定されている米中首脳会談を控えて、為替市場は会談結果を見極めようとするポジション調整も入っているようです。しばらく緩んでいたドルも上方へ戻し、今朝はドル全面高で始まりました。  米中首脳会談に関しては、米中協議再開に向けた合意といった小さな成果を得られる可能性はあるかもしれませんが、大きな成果は期待薄とする見方が大方と思われます。ただ、期待薄な分、万が一、重要な成果が挙げられれば、ポジティブ・サプライズでの反応は大きくなりますので、週末のポジション管理には気を付けておきたいものです。  11月8日に114円台を示現したドル円相場。主にドル金利高を背景に、米ドル全面高基調が続いてきました。12月のFOMC(連邦公開市場委員会)での今年4回目の利上げもほぼ織り込んでいました。ところが、昨今、FRB当局者からの利上げへの慎重な発言(慎重、と市場