-
成長株投資のための教科書 その1
2017-09-16 18:20
なぜ書くか。 誰も本当のことを書かないから。 以上。 結論。 PER(株価収益率)で株価を評価してはいけない。 PERとはある期間(通常は1年間)における利益(期間利益)で時価総額を除した数値。 単に一時点での両者の比(点の評価)にすぎない。 もう一つの結論。 PBRで株価を評価してはいけない。 PBRは簿価ベースの株主資本で時価総額を除した単純な比である。 株主資本の簿価を基準にしたものである。 これも「点」の評価にすぎない。 PERやPBRは、株価を算定するバリエーションとしては不十分。 ちなみに、わたしは、この2つの株価指標は使わない。 これらは非常に筋が悪い。 まず、PBRという指標について、見てみよう。 PBRは資産の時価を評価しない。 売掛金の不良債権や無価値となっている固定資産やのれんを簿価で評価している。 企業の実態を示していないだけではなく、投資家をミス・リードするか -
決算発表を控えて
2017-05-02 01:30
銘柄選択をする際に個別銘柄の業績を利用することは多いが、その前段に相場観を掴むために全体の業績動向を把握しておくことが重要だ。 全体の業績動向を把握するには日経平均のEPS(一株当たりの利益)を利用するのが一般的だが、日経平均は指数であり、厳密にいうと一株利益は存在しないので私はEPS(一株当たりの利益)ではなく日経平均採用銘柄の最終利益を合計したものを利用している。 日経平均の前期業績は期初+9.6%→1Q+7.2%→2Q+6.6%→3Q+11.9%(いずれも前期比)と決算期を経るごとに企業の業績は変化している。為替の水準をふまえ、期末にかけて業績修正が増える傾向等を勘案すると業績の動向が見えてくる。 セクター等の見通しは岡三オンライン証券のコラムに記してあるのでこちらを参照して頂きたい。http://www.okasan-online.co.jp/tradeinfo/the -
企業価値への投資
2014-02-04 23:01株価の評価はいくつかの要素で決定します。基本的には過去から現在までの収益推移の下で、基本的なバリュエーションが市場のコンセンサスとして決定し、事業内容、同業他社との比較などから株価の変動レンジが決まります。 マクロの経済は市場全体のPERの数値を決定づける要素ですが、個別銘柄であれば事業の方向性、それに対する信頼性などが決定要素となると考えられます。 一株当たりの利益(EPS)に対してどの程度の評価をするかについては成長性が関わります。一方で、過去の蓄積結果社内に存在する金融資産と有利子負債、人的資産、土地や設備などの資産全体に対しての評価が時価総額を決定する第2の要素となります。 企業は事業活動で得た利益のいくらかを次年度以降の活動資源として蓄積して成長に向けた布石を打つのが一般的です。通常、利益は株主のものであり、その一定部分は配当金として株主に還元されるべきものです。 その配
1 / 1