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長期投資家読本 化学の知識は投資に必要か?その3
2022-11-15 19:49
=教科書の選定 平山令明氏「暗記しないで化学入門」BLUE BACKS 使用する教科書は2021年11月に講談社のブルーバックス シリーズから新調出版された「暗記しないで化学入門」平山令明氏の化学の入門書です。 平山先生は昨年2021年時点では東海大学の生命科学研究所の所長として多くの論文を書かれています。化学教育書も数多く執筆されています。わたしは平山先生の書物はほとんど揃えています。 わたしの一押しの本が平山先生の「暗記しないで化学入門」(本コラムでは以下、教科書と記述します)なのです。是非、手に取って読んでもらいたい本です。電子版もあり、値段は1100円で教科書としてはとてもお買い得です。 日ごろから化学の難しさに頭を痛めていましたので、それが氷解した喜びは大きく、わたしが特別に感銘を受けた書です。 amazonリンク ⇒ https://amzn.to/3G5NfzC このコラム -
長期投資家読本 化学の知識は投資に必要か?その2
2022-11-07 16:08
=アナリストにとって文理どちらも重要= 家族を持ち、4人の息子のうち3人が理系であったことから、数学や化学の素晴らしさをみなで語りあう家族との団らん食卓を夢見ていたのです。ところが我が愛妻はジュエリー大好きなピュアな文系です。 先日、NHKのポアンカレ予想の特番を妻が見ていて心配してくれました。 「数学者って大変ね。気が狂うのね。あなたも数学の博士課程で気が狂わないでね」と数学者と狂人を「一般化」するので、「心配しないで。至って平凡なわたしはどうあがいても気が狂うぐらいに数学に没頭する時間もないから安心してください」と言いました。 中央大学理工学研究室のお世話になって10年目。仕事が忙しく数学の研究は遅々として進んでおりません(焦り)。 我が子4人の受験を経験して強く感じるのは日本の教育は数学をやや軽視している印象。たとえば計量経済学などを将来勉強するためには数学なしの受験は好ましくない -
長期投資家読本 化学の知識は投資に必要か?その1
2022-11-02 16:05
=はじめに なぜアナリストが化学を勉強するの??= 正直申し上げて、株屋に理系教養は必要でしょうか。 必要ないといえばないかもしれません。 短期の循環(株価の上げ下げ)だけを扱う短期投資では業績の動向とチャート分析だけでもなんとかなるかもしれません。 長期の投資ではどうでしょうか。 こちらも経営者の評価や事業環境など、ビジネススクール的に物事を整理するだけで十分かもしれません。競争優位論やブルーオーシャン戦略といったものでなんとかなるのでしょう。 ですが、どうしてもなんとかならないところがあります。 それはバリュエーションのところで、今回の読本では書けないところですが数式が多数出てきます。 教養(本コラムでは理系の教養)は将来の展望を見通すときにどうしても必要になります。業績の手前の部分、ビジネス・デベロップメントを技術評価するとき、世の中の情勢はこうだから、こういう要素技術とこういう経 -
乱高下相場
2013-05-28 14:51株価が調子よく上がっていたと思ったら先週23日はいきなり大幅な下落を見せ、乱高下相場が見られました。短期調整なのか、少し長引くのかは予断を許しませんが、ここは冷静に見ていきたいところです。 5月の日経平均は2日の安値13637.96円から23日の高値15942.6円まで16.9%上昇し、急ピッチな上げを演じていましたが。この高値か らその日は一転その日の終値である14483.98円まで9.15%の下落を見せ、不安感が台頭しました。恐らくどこで利益確定しようかと迷っていた投資 家が一気に売りの行動に出たと思われます。 こうした状況は翌日にも表れ、24日の安値は13981.52円。終値こそ14612.45円に戻して終わりましたが、今後もやや乱高下の可能性が感じられます。 ここでの不安感は長期金利の上昇による金融、不動産株の急落がきっかけだと言われていますが、もともと株価の急ピッチな上げが
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