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記事 5件
  • 先行投資企業もバリュー銘柄も嵩上げ相場に乗る

    2021-09-15 13:26  

     企業は苦境から這い上がり、抜け出した途端にまた栄耀栄華の宴を繰広げながら次の困難に立ち向かうことになる。 3800もの様々な業種の企業が日々活動しながらその業績を投資家にお披露目するのだが、コロナ禍で赤字に転落した企業が逸早く大幅な黒字を計上したりもする。 企業経営と同様に株価も変動が日常茶飯事。 駄目だと思って売るとそこがボトムで急騰したり、好業績だと思って買った途端に株価が急落したりと何かと忙しいのが株式相場。こうした変動リスクを嫌だと思えば眺めているだけでも良い。でもリスクテイクが面白いと思えばトライすべき。 企業の業績も毎期コンスタントに成長する場合もあれば、先行投資でイレギュラーな減益決算になったりといろいろ異なる。 このところ株価急騰中のオークネット(3964)の株高トレンドが止まらないが、これは過去の先行投資が実ったもの。今期も決算の余裕があるうちに来期に向けた成長投資を
  • 売上優先か利益優先か

    2019-08-22 04:38  
     昨年6月のマザーズ上場後から時価総額5000億円を超え、日本発のユニコーン型企業として市場で評価されているメルカリ(4385)。 CtoCマーケットプレース事業を展開する同社の業績について前期は予定通り、44%もの大幅な増収となる一方で7期連続赤字、しかも1200億円以上もの大幅な経常赤字が伝えられたことで、上場後、低落傾向にある株価の動向が気になる状況だろうと思われる。 同社株の上場後の高値は6000円。安値は1704円で時価総額のレンジは2500億円から9000億円。上場で得た資金で先行投資を行い、売上拡大の一方で先行投資で赤字が続く米アマゾンのような事業構造を市場はIPO時にポジティブに迎え入れたが、その後の評価は低下してきた。 市場には売上は伸びていても先行投資(費用)で利益が出ていない点をなかなかポジティブに評価しないという状況があるのかも知れないが、それは需給によっても変わっ
  • 先行投資は長期の株価にとってプラスになる

    2017-08-15 20:48  

     好業績銘柄と業績悪の銘柄間で二極化相場が展開されています。  誰しも好業績銘柄にリスクマネーを投じたいとは思いますが、それがいつまで続くのかが問題です。反対に業績悪が発表された銘柄は大きく値を下げていますが、四半期の推移の中で一過性で終わる可能性のある銘柄も存在します。  企業は業績を向上させるために先行投資を行い、その結果は短期的に利益が減ることにつながります。これを見た投資家は限られた資金を有効活用するために業績悪銘柄を売って、好業績銘柄を買うという行動に出ますので二極化が更に続くということになるのです。  株価の変動は実に面白いものがあります。  あれほど人気化した銘柄が何事もなかったように不人気を極め、一方であれほど値を下げ続けた不人気銘柄が、いつの間にか人気銘柄になったりもします。  こうした株価の変動は一定のリズムをもって上げ、下げを続けていることに投資家は気がつくべきで
  • 先行投資をネガティブに見がちな短期投資家に

    2017-05-24 16:09  

     日経平均2万円台乗せを前に再び調整場面を迎えた株式市場に蔓延する短期志向の心理。  株で儲けたいけどできるだけ短期で儲けていつ起きるか分からないショック安などに備えたいという臆病な投資家の行動がそうした短いサイクルで調整を引き起こしてしまっているのかも知れません。  短期志向の投資家が多い日本の株式市場では企業との思いにズレが生じてしまいます。アグレッシブな企業は長期的な視野に立ってできるだけ高い成長を遂げるべく先行投資を行い本来の投資家の期待に応えようとします。  先行投資には減価償却費の増加を伴う設備投資のほか人材投資、営業拠点の拡充、研究開発費、広告宣伝費など様々にありますが、思い切った先行投資を行った結果、期間利益を損なうケースも出て参ります。  売上は伸びても先行投資で利益は減益になるという場合や極端な場合、赤字になるといったこともあり、そうした場合には短期的な視点で企業を
  • 企業の先行投資とビジネス

    2014-06-03 17:51  
    資本主義経済下の企業は利益を増やそうとあの手この手でビジネスを展開します。ただ、利益至上主義は時に巨大事故を引き起こしたりして大きなロスを生じ、批判にさらされることもあります。  物やサービスを求めて不特定多数のユーザーや消費者が市場に群がります。そうした市場で活躍するプレーヤーの多くが株式市場に上場を果たして、投資家から資金を集め、利益を追求します。  個人と同様に企業には歴史があり、社歴を重ねる中で利益を内部蓄積していきます。内部蓄積された資金や資産は株主のものですが、利益の増加に寄与しない遊休資金や遊休資産を抱えたままの企業は、ROEを高める努力や利益を生むための適切な投資を行う必要があります。  企業が儲けるには既存事業の拡大と新規事業への投資、M&A投資、その他金融資産への投資などが考えられます。モノへの投資もあればヒトへの投資などがあり、それらを新たな経営資源に入れながら、利益