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"経済学者たちの日米開戦"の著者、牧野邦昭さんと考える。なぜ人は合理的な判断ができないのか? 後編
2022-06-17 19:16
小屋が様々な有識者の方々と対談を行うシリーズ。 今回は、牧野教授との対談、後編をお届けします。■経済思想史的に「日本人がお金を運用しない問題」はどう見える?小屋:僕はお客さんのパーソナルファイナンスの分析をしながら、アドバイスする仕事をしているわけですが、「日本人」という大きい主語で言うと、お金を運用してない人が多いんですね。 ですから、結果的に最初のアドバイスは、十中八九「運用しませんか?」となります。 ところが、十分に資産を持っている人でも、運用、投資と聞くと「怖い」と言う人が少なくないんですね。 日本人はどうしてこんなに運用を怖がるんだろう、と。 合理的に考えると、資産の一部を運用したほうが成長するわけで、経済思想史的に「日本人が運用しない問題」はどう見えていますか?牧野:きっと小屋さんとはそういう話をするんだろうなと思って、少し調べてみました。すると、日本人は元々、運用や投資に -
ファミリーヒストリー その3
2016-08-26 11:32■戦後の名古屋。父母の時代へ。 父、登は、食堂を継ぐつもりはなかった。 父は、江戸川乱歩のデビュー作である「二銭銅貨」を読み、 読書の面白さをしった。 また、山本屋食堂には、古墳発掘で明治大学の発掘チームが 滞在中に来てくれた。 父が15才のとき、1950年に名古屋市北区の白山藪から 5世紀のものと思われる前方後円墳から鏡や鉄製の刀などが発掘されたからだ。 少年時代の父、登は、明治大学生との交流で、大学の存在を知った。 また、考古学や歴史というものに興味をもつきっかけになった。 昼間は山本屋食堂の出前があるため、高校は定時制高校であった。 幸い、近くに明和高校があり、そこで勉強した。 父の時代はまだ、大学進学率は低かった。 父の60人の中学校の同級生のうち、大学に進学したのは2人だけだった。 とみ江がわたしに話したことがある。 「夜中まで捩り鉢巻きをして勉強していた」と。 昼間は働いてい
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