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記事 119件
  • 株式の上値が重い理由

    2023-09-13 21:57  

     初めに。 子育ても軍事も医療も・・・、日本政府は財源の目処も無いままに新たな政策を打ち出すことに慣れてしまったようです。巨額なコロナ予備費(麻薬)にどっぷりと冒されてしまったのか。財政を云々する以前に、安易に金(国民からの借り入れ)に群がる政治家の姿に将来の亡国を感じざるを得ません。 マスメディアもだらだらとニュースを垂れ流すだけですから役に立ちません。 これらこそが円安(日本売り)の根源的な原因と感じます。 さて、7月に入って以降、国内株式市場の上値が重くなっています。 恐らく現在程度の円安が続きそうな事と、中国市場などからの資金移動で日本株は循環物色が続きそうな雰囲気ですが、中々強気になれない気分でもあります。 日本市場については沢山の識者がおっしゃる通り、各企業の業績向上策や割安企業の株価対策、株主還元策などが重要なことは間違いありませんが、その一方で、株式市場が活性化するために
  • ヴェルナー・ゾンバルト「恋愛と贅沢と資本主義」(1922)(講談社)の視点 (その3)

    2023-07-21 19:48  

     100年以上前の本ですが、タイトルはドイツの経済学者ゾンバルト(1863-1941)の書籍です。 アマゾンリンク ⇒ https://amzn.to/3JCkwmW 前回、無から有が生まれる様を描写しました。 お風呂、シャンプー、持ち家の例をあげてみました。 逆にいえば、水にお金を払わない時代のうちに、水メーカーの株を買えば、水が有料化されたころに儲かります。 このように、株式投資のコツは、無から有へとなる領域を探すことです。 領域も拡大していきます。月明りや蛍の光は無料の光源でしたが、蝋燭が普及し光源は「市場」になりました。 宇宙空間への市場の拡大。女性市場への拡大(たとえば女子ボクシング女子野球)。男性市場への拡大(たとえば男性用化粧品)。 こうした市場拡大は留まることを知りません。 時間の拡大も同様です。夏野菜の通年化、賞味期間の拡大、冷凍市場の拡大(冷凍できる時間軸が拡大してい
  • 投資効率が格段に改善している国家財政

    2023-06-27 12:08  

    -量的な分析と質的な分析の両方が必要- ひっ迫する国家財政をみて大変だと心配する人は多いものです。 確かに、大変なのでしょう。 ただし、物事には両面があります。右に対して左があります。 負債に対して資産というものがあります。 借金の額と資産の額という量だけを比べても意味はありません。 量の議論に合わせて、質の議論がなければ。 借金の内容と資産の内容といった質的な分析がなければ合理的な思考にはなりません。 昔の日本は国債の金利も高く数%の利子を払う必要がありましたが、資産は高速道路などのインフラ投資が中心で、これらの恩恵は民間が享受するものですから国家財政としての運用利回りというものはありませんでした。 国家にとって負債と資産の内容は悪かった。 いまはどうでしょうか。 国債の金利はほぼゼロで負債の内容は格段によくなっています。 一方で資産の方は事業投資です。 たとえば国家が半導体工場に出資
  • ガバナンス

    2023-06-05 21:25  

     そろそろ最も株主総会の多い時期になりました。 3月中旬からは外人投資家による日本株の見直し買いが続いていたようですが、アジア系投資家を含めて、5月に入ってからはより多くの資金が値動きの良い銘柄に流れ込んでいるようです。 AIによる売買が急増しているためか、中には不可解な乱高下を繰り返す銘柄もあります。 例えば、個人投資家に人気のチェンジ(3962)やオイシックス・ラ・大地(3182)のように、良い決算を発表したと思ったら間も無く大量の売りを浴び急落した銘柄もあります。大半はアルゴリズム(自動)売買なのでしょう。 指数(主に日経平均株価)の上昇と共に、以前は目立たなかった銘柄でも株価の乱高下が増えており、空売りも増えている様子ゆえに気を付けたいところです。 さて、近年は様々な投資家から株主提案を受ける企業が増えていますが、ここで考えたいのはガバナンスコードです。本当に当該企業の株主や他の
  • 市場の変化を探す

    2023-01-25 00:21  

     最近は景気が悪化するとのコメントが増えるとともに、株価が上がったときには円安メリット、下がったときには円高デメリットとの単純なコメントが増えていますが、ここ最近の市場コメントは何となくぼやけています。 本当にそれほどの景気悪化になるのか? 円高とはいっても1年前からはまだ10数%の円安ですし、資源高が続くうちは安易に円高に戻るとも思えません。利上げ無しでも円安に進むことも無く・・・。 今後も金利の引き上げへのプレッシャーが高まるとは言え、せいぜい1%が限度です。例え新年度の企業収益が今期と同程度に留まっても日経平均株価が26,000円で予想PERは12倍強ですが、その割には弱気派が増え、年前半は欧米の景気悪化の影響で株価は下げ易いとのコメントが多いようです。でもこれらは既にある程度見えている事象ですよね。 もっとも、世界の市場の混乱に拍車をかけているのが欧米の投機マネーです。 資源に限
  • 新しい資本主義へ!2

    2022-06-21 15:37  

     先週のメルマガで少しだけ「原発ホワイトアウト」に触れましたが、追加で書きたくなりましたので<新しい資本主義へ!2>を書きます。 個人的には反原発とも容認派とも言えませんが、一つのアイデアとして「少しだけ原発維持」で良いのではないかと考えています。 日本はエネルギーのほぼ全量を輸入に頼っています。故に経済安全保障の観点からもエネルギー政策は出来るだけ幅広に維持しておきたいところです。 つまり、石炭も石油も原子力も自然エネルギーも全てです。 油断をすると、原発反対か容認かで国論を二分したまま話を進展させずに、今回のようにエネルギー価格が高騰した間隙(機会)を狙って既得権を維持しようと目論むシロアリが湧いてきます。 食糧安保に関しては農水省(やJA)の既得権が立ちはだかり、軍事についてはウクライナ危機を理由に世論誘導が行われています。本来なら中国を仮想敵国にしてもメリットは多くないし、中国だ
  • 大型連休の狭間にて

    2022-05-06 18:32  

     GW連休の前半が終了し本日は狭間となる一日です。 皆様のGWの過ごし方はいかがでしょうか? 少し肌寒い日々がまだ続いてきましたが、後半は天気も良くなるそうですから大いに大型連休をお楽しみ頂くと良いかと思います。 株式相場は円安に原材料高、原油高が加わり、おまけにインフレ傾向対策から金利引き上げ気運もあり米国株の大幅調整まで加わり日本株も元気がありません。 ここは休むも相場。しばし株のことは忘れてGW休暇を楽しんで下さい。 いやいや休暇より株だという方は本メルマガもご愛読下さい。 株価の調整局面こそチャンスだと思われているのかも知れませんが、それでもこの調整局面での投資はなかなか大変です。銘柄分散、時間分散などリスク分散が必要な株式投資ですが、どうやって高値で買った株の処理をするのか、なぜあの株やこの株をあの高値で買ったかなど悩ましい状況が続いているのかも知れません。 特にグロース市場銘
  • あなたが投じたお金は誰かに何らかの形で使われている!!

    2021-12-28 21:09  

     株式市場は年末控えで換金売りになす術もなく下落トレンドが続いてきた。 この局面でリスクオフするのが良いかリスクテイクするべきか投資家の悩みは尽きないだろうが、言えることは一つ。 市場での取引はたとえ大きく株価が下落しようと、反対に高くなろうとそうした相場変動とはおかまいなく取引された株価分で市場参加者に役立っている。つまり売りたい投資家は買いたい投資家から得たお金を使って消費や別の投資に使い、経済循環に貢献している。 ここで錯覚しがちなのは皆さんが株式の流通市場に投資されたお金は企業に行くのではないということ。 企業に行くお金は最初に株式を公開(IPO)した時やPO(公募)などで新たなファイナンスが実施された場合のみとなる。ですから株価が上がろうと下がろうと企業の運営にはさほど関係がない。ですから企業経営者は株価に意識が及ばないことになる。 株式市場内での取引で買った投資家には株券(株
  • 企業分析

    2021-06-28 15:03  

     始めに。塩崎元厚労相が衆院選不出馬を表明されました。 詳しい理由(意図)は承知しませんが、まだ70歳と言うのに自ら老害になる道を断ち切りました。ある意味、立派です。 余りカリスマ性を感じる政治家ではなかったかも知れませんが、流石に、その優秀な経歴からも日本の問題の本質を理解されており、自らが老害にならないよう、そして現存する老害達への手本を示されたものと期待します。 さて、老害トップを走る某自民党幹事長などはどうされるのでしょう。自己満足追求のために、金のために、これからも国民の将来を食い物にし続けるおつもりか? さて、新型コロナウイルス蔓延以降、デジタル化銘柄への物色が進みました。 昨年10月~12月頃に高値を付けた銘柄が多く、株価の急騰により高PER銘柄が増えると共に赤字でPERの算出すらできない銘柄も多数買われましたが、予想以上の収益を叩き出した会社では株価がバリュエーションに追
  • バブル?その2

    2021-05-12 01:02  

     コロナ禍が続きます。 TVでは入れ替わり立ち替わり専門家や政治家が感染拡大への警鐘を鳴らしていますが、その最大の理由は医療現場のひっ迫です。 医療界の重鎮も頻繁に発言していますが、新型コロナ治療に参加している医療機関・医療従事者はまだ少数と聞きます。急性期治療の利用病床数では依然として3~4%程度のようで、しかもこの程度で他の治療まで遅らせてしまうほどの効率の悪さ。 最近は漸く「欧米に比べて一桁も少ない患者数で何故に医療ひっ迫なのか?」と言う声が増えてきました。誰もが医療行政の酷さに声を上げ始めたという事です。 厚労省上層部及び各医師会などは、様々な理由はさておき、この1年以上に渡り、法改正も含めて新型コロナ治療での欧米との格差を是正する手立てを執ってきたのか。行政手法や法律が古いのなら最新のものに差し替えるのは喫緊の課題であり、医師会こそ問題点を十分に理解しているはずです。 それにも