-
東大生と京大生への講演 その6
2023-09-22 11:38
「アナリストよ、歴史家のように記述し、科学者のように分析し、芸術家のように共感し、哲学者のように思考せよ。」 2015年に東大生と京大生を相手にアナリスト業務について講演したことがありました。その講演内容をメモってくれた東大生のA君がいました。 8年前のものですが、懐かしく想い紹介します。■14■DDMの2つの基底は互いに独立ではない バリエーションの理解の上で重要なことは、DDMの2つの基底(r-g)とNは、独立ではないことだ。つまり、一方、たとえば、(r-g)が株価を高めるように動くときに、もう一方、配当継続期間Nは短期化する場合と長期化する場合とに分かれる。この2つの基底はお互いに影響を与えている。 正に相関する場合と負に相関する場合とがある。■15■基底同士が負の相関 理論株価には「差」しかない 財務操作全般は、これら2つがトレードオフの関係になる。 つまり、負の相関となる。配当 -
東大生と京大生への講演 その4
2023-09-07 23:19
「アナリストよ、歴史家のように記述し、科学者のように分析し、芸術家のように共感し、哲学者のように思考せよ。」 2015年に東大生と京大生を相手にアナリスト業務について講演したことがありました。その講演内容をメモってくれた東大生のA君がいました。 8年前のものですが、懐かしく想い紹介します。■10■真の学力を備える 一流のアナリストになるには、情緒は必要だ。だが、それだけでは不十分だ。 アナリストには真の学力が必須だ。 何かを論理的に理解しなければならないとき、わたしは数学や物理や工学の力を借りる。世の中というものは、そもそも、簡単に理解できるようなものではない。むしろ、世の中とは、ほとんど、人間にはわからないものであろう。 だから、新聞や雑誌やテレビなどで、誰もが理解できるように工夫されて書かれた媒体に接しているなら、最後まで物事はわからないままであろう。 世の中には人生をそれだけに費や
1 / 1