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記事 15件
  • 自己株買いの意味

    2022-05-25 15:56  

     発行済み株式数が膨らんだ結果、需給が悪化し株価が低迷。こうした事例が相次ぐ中でその需給悪を改善するために多くの企業は自己株買いを実行することになる。 過去において発行した株式を一旦買い戻すことを自己株買いと称し多くの企業が日常茶飯事的に行っている。特にキャッシュリッチな会社で市場での評価が低いと経営者が判断した場合に打ち出される施策である。 1兆円の自己株買い策を打ち出したソフトバンクGの孫社長がその代表である。1万円以上の株価が今は5000円前後。どのタイミングで自己株買いを行っているのかは不明だが、下振れ局面での下支えになっているものと拝察される。 これに限らずトヨタ(7203)も一旦5月で終えた自己株買いを6月17日から再び実施するとの話。 時価総額が大きい日本を代表する株価意識の強い企業の施策が自己株買い。 株価を堅調に推移させて継続的な評価の維持、向上を図ろうとする企業にとっ
  • デサント他

    2020-07-20 23:33  
     本日のデサントの買われ方には驚きました。 先月のメルマガで「デサントが下がりそう」と書いたばかりで、まさかこんなに上がるとは・・・と言う気分です(汗)。加えてZOZOも良く上がっていますから、銘柄を書くのって嫌だな、と感じる今日この頃です・・・(苦笑) それにしても、単発の特別利益と会社の勝手な下期予想が良いからと言う理由でこれほど上がるとは驚きました。 個人的な思いですが、単に伊藤忠と言う大会社がバックについただけで将来業績にそれほど期待の持てる会社では無いと考えていますから、今月に入ってから「伊藤忠による追加購入」との噂はあったものの、買われていたのは業績に関するインサイダー情報が漏れていたのでは?と勘ぐってしまいます。 加えて信用の空売りが積み上がっていたところに黒字転換のニュースですから、買い方もここぞとばかりに買いを入れているのかもしれません。素人の仕事ではありません・・・。 
  • 冷静さが求められる株式運用

    2020-03-31 22:13  
     武漢ウイルスによる肺炎の感染拡大で株式市場も大混乱。日経平均もNYダウも1000円幅、2000円幅1000ドル幅、2000ドル幅が当たり前のように見られる日々の変動にも多少慣れが生じる昨今となってきた。 敢えて新型コロナウイルスとは言わずに本稿では武漢ウイルスとして発生地の名称をつけておくが、更に世界的な流行をパンデミックならぬパンダミックとも言っておきたい。パンダの国からの感染拡大だから敢えてこうした言い方が当然だろう。 素性の知れない見えない敵との戦いは今年に入ってからと考えられるのかも知れませんが、インターネットなどで言われている話では昨年9月22日に端緒があるともされており、その真相はこれから徐々に明らかになると思われる。 多くの投資家にとって年初までは楽観ムードに包まれていたせいもあって2-3月の一気の株価急落にはついていけなかったという向きも多いのかも知れません。 日経平均は
  • 孫悟空は大きくて効率的なビジネスを求める

    2019-11-26 13:25  
     皆さんご存知の孫悟空は中国の古典、西遊記で出てくる主人公だが、漫画ドラゴンボールはこれをモチーフにした話だ。 主人公の孫悟空は現代版エアカーやドローンとも言うべき筋斗雲(きんとうん)に乗って世界中を飛び回り大活躍する。 現代のビジネス界の孫悟空はご存知あの方。孫正義氏。 バブル経済が崩壊した1994年にファーストリテイリングの柳井社長とともに彗星のごとく株式市場に現れ話題をさらう。 文字通りこのカリスマオーナー経営者の乗り物は凄い。推定時速1800キロメートルという筋斗雲に負けない途方もないスピードを持つのであっと言う間に目標地点に到達する。 世間では小さなことからコツコツと(西川きよし師匠ではないが・・)やるのが美徳のようになっているが、あっと言う間に日本最大の時価総額企業に躍り出ようとファンドまで設立し、他人様のパワーまでうまく活用して目的地に向かおうとする。 筋斗雲に乗って飛び回る
  • ソフトバンク的生き方か光通信的生き方か

    2019-10-08 16:41  
     孫社長率いるソフトバンクグループ(9984)の株価がこのところ低迷傾向にある。一方で重田会長率いる光通信(9435)の株価は比較的堅調に推移している。 世界に打って出て大発展を遂げようとしている孫社長に対して国内での安定した継続課金型ビジネスでキャッシュをため込みながら安定した成長を遂げようとしているように見える重田会長の戦略は地味ながら興味深い。 どちらの生き方が良いかなどとここでは言うつもりはないが、ほぼ同じ時期にIPOした両社の時価総額には大きな差があり過去の時価総額の伸びと言う点ではソフトバンクグループに軍配が上がるのかも知れない。 例えばソフトバンクグループの自己株を除く時価総額約8兆円(税前利益2.1兆円)に対して光通信は約1.1兆円(同815億円)と8倍近い違いがある。とは言え、出している利益に対しての評価と言う視点ではソフトバンクGが3.8倍なのに対して、光通信は13.5
  • 波乱の幕開けとなった2019年株式相場

    2019-01-09 12:17  

     昨年末に見られた株式相場の急落が大発会の本日も見られ波乱の幕開けとなった2019年。  米中貿易戦争に起因した企業業績への影響が懸念されている中、中国での売上減が見られたアップルの四半期業績に表面化。アップルの株価急落がNYダウの660ドルもの大幅な下落につながり日本株にも影響をもたらしました。  同時に見られた為替相場の円高(1時、1ドル=104円台)も株式相場の下落につながったことは言うまでもありません。ある程度は予想されていたこととは言え、年初の波乱相場は今年の先行きにも厳しさを感じさせます。  ところが、先週末のNYダウはパウエル発言で一気に746ドル高を演じ本日前場の日本株も日経平均が700円近い急騰を演じるなど下振れと上振れが交互に訪れる展開、まさに大波が打ち寄せているような展開です。  昨年年初は先高感がある中でのスタートが見られたものの年末にかけで失速。今年はその逆で
  • IPOを考える その2:IPO成功の定義

    2018-12-27 07:48  

     11月29日のコラムで「IPOを考える(その1)」というタイトルで書かせて頂きましたがあれから1か月近くが過ぎようとしています(本日はその2となります)。  そうした矢先の12月19日にソフトバンク(9434)のIPO(筆者としては厳密な意味でのIPOだとは思えないのですが、一応市場ではそうしたことになっています)があり、皆さんもご存知の通りの結果となった訳です。  IPOは申請から承認を経て公開価格や上場日の決定、投資家(主に機関投資家)に対する需要調査などの過程があって上場に至るというお決まりのコースがあります。  ソフトバンクのような大量の株式(17.6億株/発行済み株式数は47.8億株)を売り出すには関係者の想定以上の努力が必要で、商売とは言え幹事証券担当者、営業スタッフもご苦労されたと推察されます。  テレビCMでもソフトバンク株の公開が流れるなどかつてのNTTの時のような
  • 【お知らせ】炎チャンネル第40回「ソフトバンク上場所感」をアップしました

    2018-12-20 18:08  
     億の近道月曜版執筆でおなじみの炎のファンドマネージャーが、肉声で相場を語る炎チャンネル。  第40回「ソフトバンク上場所感」がアップされました。  第40回「ソフトバンク上場所感」  【YouTube】https://youtu.be/inrAbszE_F4  【ニコニコ動画】https://www.nicovideo.jp/watch/1545281823  ぜひご視聴下さい。  相場のサマリーや個別銘柄動向などを5~6分にまとめておりますので、  ご登録頂ければ幸いです。  目下は無料番組ではありますが、価値あるコンテンツ作りに努めておりますので宜しくお願いします。
  • 万事休すの株式市場

    2018-12-11 22:06  

     ゴーンショックにファーウェイショック、ついでにソフトバンク携帯ショック。  師走相場は波乱の連続。先週はせっかくの米中貿易戦争の一時中断の発表でほっとしたのも束の間、ファーウェイCFOの逮捕という衝撃的なニュースが伝えられ、日本株も米国株も再びの大幅下落を演じてしまいました。  市場ではこれを「ファーウェイショック」と称しています。  その直後に起きたのがソフトバンク携帯電話の4時間余りの不通です。19日のソフトバンク株の上場を前に起きた出来事はスマホ社会の落とし穴を私たちに教えてくれました。幸いにも私はau携帯なので事なきを得ましたが、待ち合わせしていた相手からの連絡がないというような影響を受けました。  億の近道の読者の皆さんもきっと影響を受けた方が多いのかも知れません。  問題はこの出来事によるソフトバンク株への影響です。原因がエリクソン社の通信設備ソフトウェアの世界規模の異常
  • ドローンメーカーがIPO

    2018-11-21 14:39  

     今さらながらのソフトバンク(9434)の上場が話題になっていますが、もともと上場していた株なので今さら何だと言いたくなりますね。  親子上場は既にNTTや日本郵政なども行ってますので駄目とは言えない。東証も認めているので、正式に12月19日に上場が認められた訳です。  今回の放出は親会社の保有する株式の4割に当り、金額では2兆7000億円になるというもの。孫社長流の錬金術は許される範囲で冴え亘っています。こ  のお金は投資会社としての親会社の投資資金に回ることになります。  親も子も孫社長もハッピー。投資家も証券会社もハッピー。となるなら師走相場も明るいだろう。  停滞気味の株式相場に需給の重さでのしかかりそうなIPOではありますがソフトバンクグループも念入りな準備をしてきた筈だし、携帯キャリアが膨大な利益を得ている今のうちに一部の株を放出しておこうという孫社長流の思惑がうごめいてい