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為替市場動向~金融政策決定会合ウィーク~
2018-06-16 04:49
今週、6月14日からのサッカーW杯2018ロシア大会に世界の目が集まる傍らで、12日~13日に行われる米国FOMC、14日のECB理事会、15日には日銀の政策決定会合が開かれます。 6月1日に発表された5月の米国の雇用統計では良好な雇用データを確認して、市場では今回のFOMCでの1.75%~2%への追加利上げが予想されています。 FOMCでの注目点は、金融政策を緩和的から中立化へ変更されるか、ということと、FOMC参加者が利上げの見通しを3回から4回に変更するかどうかです。物価目標2%達成でFF金利が2%となれば、まさに中立的となります。中立に戻せば、その後の経済状況次第で柔軟に動きやすくなるとも言えます。 今後は、利上げと共に、バランスシートの縮小プロセスを注視しつつ、金融正常化の仕上げとなると思われます。 欧州に目を移すと、先月末にイタリア政治の混乱によりイタリア国債急落 -
為替市場動向~金利上昇相関のドル高~
2018-05-18 21:49米国の金利上昇が続いています。 10年国債は2011年7月以来の約7年ぶりに終値ベースで3.07%をつけました。 株式市場は、金利上昇への嫌気もあり、反落。 為替市場は、金利の動きに相関してドル高反応を強めました。 昨日5月15日に発表された米国の小売売上高が2か月連続プラスであったこと、加えて3月の数字の上方修正への反応で金利上昇の動きが加速しましたが、アジア時間帯から米債利回りの上昇の動きが出ていました。弾みがついている印象です。 4月27日に発表された米国の第1四半期のGDP速報値は、前期比年率+2.3%で市場予想よりも良かったものの、昨年の第4四半期の+2.9%からは鈍化を見せました。 一方で、インフレ率は、原油高の影響もあって高止まり傾向です。 この状況から、金融政策正常化プロセスである政策金利上げは今後も予定通り行われ可能性が高いと思われます。 これで、さら -
為替市場動向~FRB新議長の初登場はタカ派で~
2018-03-02 10:00
市場波乱と冬季オリンピックに揺れた2月も末日となりました。 株式市場は、2月中旬を当面の底になるのか戻りを試しているように見えます。 一方で、株式市場下げのきっかけとなった米国長期金利の利回りは大きく変化しない中で、注目されたのが昨日のFRB新議長であるパウエル氏の議会証言でした。 先週21日に発表された1月のFOMC議事録(イエレン議長最後のFOMC)の声明文では、利上げに関して『「更なる」慎重な利上げ』の継続が明記されていました。 「更なる」という言葉の追加は、景気に対する見通しの引き上げ、金利上げ路線を維持するというFRBの意図を示したのではないかとの推測が多数をしめました。 2017年の3回利上げに引き続き、2018年も3回利上げをするだろうという予想が大半を占めました。一方で、1月の雇用統計での賃金上昇から始まったとも言えるインフレ懸念は加速を見せているわけではな
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