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ノーロード保険商品の販売
2019-10-26 04:08前回に続き、米国のNAPFAカンファレンスで見てきた事の報告です。 セミナーやスポンサーブースの中で面白い物を見つけました。「ノーロード保険」という保険商品です。https://www.dplfp.com/solutions/for-your-clients 日本でも米国でも、保険商品は販売者に対する販売コミッション(手数料)が高く、まともな資産形成のアドバイザーであれば、なかなか保険商品をお客様に推奨するのは難しいというのがこれまでのアドバイザー業界での常識でした。 数年前に同じカンファレンスに参加していたときには「ローロード保険」(手数料を安くしている)保険代理店と言うものは見たことがありましたが、ついに販売手数料フリーの商品も出てきたようです。 NAPFAのメンバーであるアドバイザーは、販売手数料を取らないという主義主張のアドバイザーの組織ですので、これまでこの団体に所属するアドバ -
資産形成ダイナミックメカニズム 最終回
2018-10-25 23:35
5回にわたってお届けした資産形成ダイナミックメカニズムの解説もようやく最終回です。 第1回 ⇒ http://okuchika.net/?eid=7926 第2回 ⇒ http://okuchika.net/?eid=7956 第3回 ⇒ http://okuchika.net/?eid=7978 第4回 ⇒ http://okuchika.net/?eid=8003 前回は、ようやく資産運用のコンサルタントっぽい、主に金融商品や不動産などの資産運用について取り組むべきこと注意することを説明しました。 最終回は、こんどはお金を使う話です。 (2)支出の抑制 1)ライフスタイルコストの抑制 色々なところでよく言われる話ですが、お金を持っている人に 「どうすればお金が貯まるのですか?」 と質問をすると 「入ってくるよりも使わなければお金は貯まります」 と答えられるという話 -
生命保険・医療保険の出口と入口は募集人の質で変わる
2018-06-05 02:10
梶原真由美です。 最近夕方になると「夏の匂い」がする季節になってきました。 なんだかワクワクしてくるので1年の間でも好きな季節です。 さて、今回のコラムは「保険」について書いてみたいと思います。 私は過去に5年間弱の間、日系保険会社に所属し保険の募集をしていた時期がありました。 その時に最も苦労した事は、契約をいただく(募集する)ことよりも、せっかく募集してきた契約が被保険者の体況(たいきょう)によって成立しなかったり体況条件付きになってしまう事でした。 お客さまに丁寧にヒアリングをして、ニーズ(必要性)を喚起し、納得していただきいざ申込となったのに、蓋を開けてみたら成立しないなんてことになったら、自分はもちろんのこと何よりお客さまに申し訳ないなぁという思いで罪悪感に押し潰されそうになったものです。 保険会社では、募集人が募集してきた契約の被保険者が保険の加入条件に合致 -
保険のセールスマンに伝えたいこと
2018-04-03 01:26
今度、知り合いの伝手で某生命保険会社のセールスマン向けにお話をする機会をいただいたので、その話の内容を考えています。 私のお付き合いのある方々を見ている限りでは、優秀な保険のセールスマンは 「お客様(契約者)の役に立つことに焦点を当てている」 という特徴があると思います。 本来、保険加入に当たっての、リスク量算出や、合理的な保険商品については、しっかりとした算出ロジックがありますし、それを基に計算をして加入することがお客様(契約者)にとって、一番良い話であることには疑う余地がありません。 私は、お客様の資産コンサルタントなので、コンサルタントの立場から言えば 「保険はリスクヘッジコストなので、リスク量を計算して、最小に抑えるのが合理的である」 と考えますが、保険のセールスマンは、それではあまり商売になりません。 そこで、優秀な保険のセールスマンは 「保険はコストであるが、自分 -
社会構造の変化で私たちが最低限身に付けるべき金融リテラシーの4分野・15項目
2017-12-30 07:51
梶原真由美です。 「億の近道」がまぐまぐ大賞部門1位を獲得したとのことで、皆様の暖かいご支援の賜物と感謝しております。 先般、私も所属するFPアソシエイツグループの神戸孝氏の講演を聞く機会があり、非常に納得感のある話と金融庁と繋がりの深い神戸氏ならではの話があったのでみなさんにも共有したいと思います。■神戸孝氏とは (株)三菱銀行、日興證券(株)を経て、1999年独立系FP会社の老舗といえるFPアソシエイツ&コンサルティング(株)を設立。 自ら個人・法人等のコンサルティング、各種講演会・研修会の講師などを行う傍ら、全国の独立系FPのための支援ビジネスも展開している。 資産運用に強いFPの第一人者として評価が高く、金融審議会専門委員や金融庁の「家計の安定的な資産形成に関する有識者会議」委員、金融広報中央委員会(日本銀行)の金融経済教育推進会議委員、日本FP協会理事なども歴任し -
金融業界を変えるのは誰だ?
2017-07-15 02:12
こんにちは。梶原真由美です。 今回は私たち個人投資家にも影響があるであろう、最近の金融業界の動向についてお話したいと思います。 先日、ある大手アセットマネジメント会社が開催したIFA(独立系ファイナンシャル・アドバイザー)との情報交換会へIFAとして出席してきました。 米国では低コストの投資信託やETFを独立系アドバイザー経由で顧客に販売するサービスが広く定着しているが、なぜ伝統的な証券営業からそのような流れになったのか。 その事実が日本へ示唆するものは何か? といった事を共有し、意見交換する内容でした。 私としては「あの」大手金融機関が、金融機関に所属しないいわば真逆といえる立場にいるIFAとの意見交換会を開催する事に驚きましたが、実は最近、このような金融機関の動きが活発になってきているのを強く感じています。 その理由のひとつは行政の動きにありました。■金融庁からの強い -
【報告】子供が誕生しました(教育費を考える)
2015-04-10 17:17先週、我が家に子供が誕生しました。 結婚12年目で初めての子供なので、家族親戚みんなで喜んでいます。 さて、出産の前から「妊娠」「育児」の雑誌などを見ていると、子供の教育の話とセットで必ず掲載されていたのが 「学資保険」 の広告でした。 多くの母親は、この妊娠期間と育児期間を通じて、このような広告で「学資保険」の必要性を刷り込まれてしまいます。 しかし、本当に「学資保険」は必要なのでしょうか? もちろん、回答は「必要ない」という結論になります。 現在の「学資保険」の多くは、15~20年程度の時間をかけて、積立をした金額に対して多くて110%程度の満期保険金が用意できる商品が人気です。 この時の積立金に対する利回りは、年利1%前後となります。 ここで「銀行に預金しているよりも有利ですよ」と囁かれるのがセールストークの定番です。 しかし、金利はいつまでも低いわけではありません -
バックナンバーから「生命保険」
2014-06-20 14:12街のコンサルタント氏の過去配信ライブラリから、コラムを再編集して掲載いたします。 なお、内容は執筆当時の背景に基づいており、現在の状況と必ずしも一致しないことを予めご了承下さい。 (億の近道・2009/1/22配信号) ※注 2009年1月現在の内容ですので留意下さい。 景気悪化を受けて各家庭でも生活コストの見直しに関する話題に接する機会が増えてきました。よく題材になるFP(フィナンシャル・プランナー)の提案に は自家用車の保有や保険等諸経費の見直しを勧めるものが多いようですが、昨年来の沈滞ムードの中で、特に安さを売り物にしたカタカナ生保では法人関連の保 険契約は落ち込んでいる反面、個人保険の契約は対前年比で増加しているケースが多いと聞きました。面白いですね。 事業承継や節税手段の一つとしての保険があることはご存知の通りですが、それだけでは余り役に立たないので、これらに効果的な方 -
30代「当たり前の幸せ」のリアル【保険とおカネ】編
2014-04-28 12:54前々回から3月28日に出版した本を記念して、これから本の内容を連載の形態で少しご紹介します。 本文は東洋経済Onlineにて全文公開しています。 それでは第3回は【保険とおカネ】編です。 いきなりですが、質問です。 そもそも保険とは、何のために必要なのでしょうか? 「そんなの、もしものことに備えるために決まっているではないか」 そうですよね。では、備えなくてはいけない「もしものこと」とは、どんなことでしょう?? 事故、自然災害、ケガ・病気などなど、いろいろと思いつくと思いますが、実は、これらの「もしものこと」には、保険をかけるべきものと、そうでないものがあるのです。 この図をご覧ください。http://mlplanning.co.jp/blog/assets_c/2014/04/%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%82%AF-334.html これは、リスクマネジメント -
M生命保険会社のとある事業部について
2013-11-15 14:20今日は少し残念なお話。 日系大手のM生命保険株式会社にはPMM(Personal Money Management)事業部と言う従来の日系生命保険会社の生命保険営業とは一線を画した営業部がありました。 調べてみると、2000年に保険会社内部の指示で 「日本で初めての本格的なファイナンシャル・アドバイザリー事業を創りたい。キーは、徹底したクライアントファーストの姿勢(お客さまのためにベストを尽くす姿勢)と高品質なアドバイスを理念に捉えることだ。そうすれば、必ずお客さまはついてきてくださる。」 「日本で成功したファイナンシャル・アドバイザーの会社はまだない。君たちが、日本で最大・最優のファイナンシャル・アドバイザー集団を作り上げるんだ」 「そのために、ファイナンシャル・アドバイザリー事業のノウハウを持っている企業と業務提携を結ぼうと考えている。」 (会社HPより引用) という想いを持って設
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