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株式会社の話その2
2022-06-29 16:23
「昔の話などつまらない。」などと言わずに今回も少しお付き合い下さい。 前回はこちら ⇒ http://okuchika.net/?eid=10587 現代社会では当たり前のような組織形態となっている株式会社ですが、それは事業のリスクの存在が背景になっているということは前回の話にも出てきたかと思います。 420年も前に設立されたオランダの東インド会社のアジア進出において組織化されでできたのが世界初の株式会社なのです。欧州からアジアに辿り着くには陸路か船しかなく、欧州の人々が必要としたアジアの香辛料を求めて商人たちはこぞって東アジアの地に船出した訳です。 そこには時に嵐が吹き荒れ、波にもまれての厳しい航海があったに違いありません。そうした事業のリスクと費用を賄うための仕組みが株式会社なのです。 株式会社制度が生まれたことが今日の経済発展の礎になっていると言っても過言ではないでしょう。 ただ -
株式会社の話
2022-06-22 16:14
混沌としたウクライナ情勢で世界が揺れ動きエネルギー価格が高騰する中で経済の先行きはますます不透明な状況です。 ロシアにも言い分はある。ウクライナが先に手を出していた、などと聞くとあれほど一般市民に向け容赦のない攻撃を重ねているロシアの軍事進攻も仕方のないことなのか。 かつて日本が軍隊同士の戦い(本来の戦争)から逸脱したような米軍から一般市民への攻撃を受けたことを思い起すとメディアの報道が真実だとすれば現在のウクライナの一般市民が犠牲になっていることに目が向き日本がウクライナを支援する立ち位置に立つこともやむを得ないことになる。しかも第2次世界大戦終結後のロシアの北方領土への進攻など日本からしたらあいつらとんでもやつらだ、と言いたくもなる。 そうした国際情勢の中で今回は改めて株式会社について考えてみたい。 わが恩師でもう90歳にもなられる同志社大学名誉教授の杉江雅彦先生が書かれた証券に関 -
ファンドマネジャー、株を語る(4)
2017-02-07 20:31
■「ファンドマネジャー、株を語る」執筆のきっかけ 現役ファンドマネジャーが株式投資について語る日々雑感です。 個別株の売り買いの推奨はありません。 それどころか、個別株についての言及はしません。 それでも、わたしは、株式投資が持つ本来の社会的意義については、 十分に伝えることができると思っています。 そして、投資のプロセスそのものが、投資家自身を幸福へ導く道標になる と考えています。 わたし自身がそうでした。 投資を通して、世の中の仕組みがわかるようになりました。 投資により、経済的に恵まれるだけではなく、 投資というプロセスを通して、人としても成長できたように思うのです。 つまり、投資家とは、お金だけを企業に預けているのではありません。 投資とは、投資家自身の膨大な時間も高度な専門性も貴重な経験も 失敗から学んだ知恵もすべてを投資分析に費やすことです。 そして、その投資行為は、人を成長
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