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株式相場活況の裏で
2023-06-13 13:20
バフェット発言に続くカーライル社共同経営者など外国人投資家の発言で勢いづく日本株。 いわゆる巨大マネーを国際分散投資している外人投資家の発言で日本のコア銘柄の株価がこのところ急騰を演じていることはご存知の通りかと思います。 こうした株式相場の潮流に乗り遅れまいと多くの投資家が行動に出たものだから日経平均やTOPIXは33年ぶりの高値更新だとかメディアが騒ぐことになり、ややバブリーな印象を投資家がもってしまうことになりますが、実際にはそうでもないとクールに見ておられる皆さんも多いのかも知れません。 現在、東証の市場改革(外国人投資家を呼び込むための)施策が打たれて以降、株式市場はプライム、スタンダード、グロースの3市場に分かれることになりました。現在これら3市場には3798社が上場しています。 プライム市場には1834銘柄が上場しており、時価総額は788兆円、1銘柄当たり時価総額は約43 -
PBR1倍の東証改革に思う
2023-04-27 13:01
「PBR1倍割れは経営の怠慢である」という主張に同意しかねる経営者は多いと思います。 PBRは簿価ベースのBPS(一株純資産)と株価との対比ですので、簿価がどうなっているのかは企業ごとに違うわけですから。1990年に起業した会社はデフレで資産価値が棄損しているでしょうし、1900年に起業しそのまま土地を洗い替えしていないような会社ならば実質的な資産価値は簿価を超えるでしょう。 同時に、そうしたことと無関係に「PBR1倍割れはけしからん」と言わざるをえない東証の立場もよくわかるのです。 東証も苦しいのです。 なぜならば彼らはインデックスの付加価値の底上げをしたいわけですね。 1年ちょっと前にプライム市場をつくったものの、東証1部とあまり顔ぶれが変わらなかった。 中途半端な市場を新しく作ってしまっただけだったのではないか? そのような外部の批判にさらされたのです。 そこで東証は上場先にPB -
3か月周期の株価変動の中で
2023-01-29 16:41
令和5年に入ってはや3週間が過ぎ、多少は慌ただしさも落ち着いてきたかと思いますが皆様いかがお過ごしでしょうか。 株式相場の変動はただ黙ってリスクテイクしないで眺めているのと実際にリスクを取って見ているのとでは違ってきます。 国民の金融資産の多くは銀行預金となっている日本では株価の変動は他人事のように思われがちですが、若い世代にこそ多少でもリスクテイクしていかれる気運が生まれるなら経済情勢にも変化がもたらされるかと期待しています。 かつては新人類相場などと言われたことがありますが、企業成長に対してアグレッシブに評価して株価を押し上げる展開などはこのところ影を潜めているようです。そうした潮流がコロナショック後のマザーズ指数の変動に表れており新興銘柄で構成されるマザーズ指数がコロナ禍の2020年の3月の527ポイントから10月高値1368ポイントまで短期急騰した後は大きく調整し、2015年の -
時価総額が10億円を切ったスタンダード銘柄
2022-03-10 00:17
全体相場はともかく個別銘柄の値動きを見ているととても面白い。 なぜここまで売るのか?なぜここまで買うのかといった驚きの株価変動が見出せるから億の近道の読者の皆様も銘柄の研究をされていてそう思われている方も多いに違いない。 宇露戦争の下で全体相場が様子見なのは当然だが、その結果生じている個別銘柄の突拍子もない下落が未来永劫続くかと言えば、そうではないものと考えておられる投資家の皆さんも多いと思います。 核戦争や第三次世界大戦でも起きることになれば別だが、そこまでの変化を先読みすることは困難な状況です。 宇露戦争が極地的なものとなり、時間とともに解決の方向に導かれるとの期待が残る間は売りに対して買いも入り、株価は需給で変動することにもつながりそうです。下げたら儲かる投資家(投機家)の思惑もあるから現在はそうした思惑も絡んで突拍子もない株安が続いている訳なんですが、多くの投資家には先行きへの -
市場改革
2021-05-27 02:26
日本の株式市場は相変わらず停滞気味に推移している。 短期的には米国市場の金利上昇やコロナ禍の感染拡大それによる景気の先行き不安などを停滞理由として多くの市場関係者が解説しているが、これまでの相場の変動から見てやむを得ないのかも知れません。 それでもグローバル指向、技術指向、成長指向の上場企業には世界中の投資家の関心が集まっていますのでしばらくすればまた活気を取り戻すものと筆者は楽観的に考えています。 このところの話題の中で気になるのは東証の市場改革です。 現状の市場区分は東証1部、2部、マザーズ、JASDAQという4区分となっていますが、それをプライム、スタンダード、グロースの3市場に分けていこうというのが今回の市場改革の骨子です。 同時に指数も改革されようとしており、東証2部やJASDAQは2022年4月に廃止される予定です。 また、中小型株成長株指数を表すマザーズ指数は2022年1 -
オクトーバーサプライズ
2020-10-07 20:46あれっ?おかしいな。 10月1日の朝、オンライン証券の板情報を見ようと画面を立ち上げたら全銘柄の画面に何かいつもとは違うおかしなコメントが書かれている。 時間がたてば復旧するかと思って待っていたが、ある知り合いの証券会社の方から「東証のシステムダウンで取引ができません。少なくとも前場は取引できないようです。」とのメッセージが入った。 テレビなどの報道でもこの事態が伝えられ、東証が原因究明に努めているとの話があった。後場には取引開始と思っておられた皆さんも多いのかも知れないが、機械装置の不具合が原因ということでその日は取引が止まってしまった。 デジタル庁創設で日本の遅れてきたデジタル化を推進しようという矢先に起きた東証のシステム障害で政府も官房長官をはじめてとして遺憾の意を表明。その夜は東証首脳による記者会見も開かれた。 その日は前日の海外市場の上昇で日本の株式市場も上昇の期待があっただけ -
国内ETFの現状と今後
2018-01-19 14:08
明けましておめでとうございます。 本年も宜しくお願いいたします。 みなさんの中にもETFを保有、または興味を持たれている方も多いのではないかと思います。 今回は海外ETFと国内ETFを比較し、国内ETFの現状を知り、今後国内ETFが私たちにとって身近で有益な投資手段となるために必要な課題について考えてみたいと思います。 ■ETFのメリット ETFは“Exchange Traded Funds”の略で、「上場投資信託」と呼ばれています。 インデックス運用の投資信託とETFはどちらも指数連動目標型となっているのでよく似ていますが、投資信託が非上場なのに対してETFは市場に上場している事が最大の違いです。 ※最近米国ではアクティブ運用型ETFも誕生し直近では増加傾向にあります。 【インデックス型投資信託とETFに共通するメリット】 ・手軽に分散投資が可能(少額購入可) ・低コス -
市場潮流
2017-01-25 14:35
今週(1月16~20日)の東京株式市場は、日経平均株価が週間で149円37銭下落し(率にして0.8%の下落)、1万9137円91銭で取引を終えました。 週初は、英国のメイ首相の演説から、英国のEU離脱が「強硬離脱」になるとの思惑などから、外為市場で円高が進行。これを受けて国内株式相場は16、17日と続落。17日は約1カ月半ぶりに日経平均が1万9000円を割り込みました。 週末にかけては、20日(日本時間では21日未明)のトランプ次期大統領の就任式への注目が高まりました。しかし、円高の進行が一服したことを受けて、輸出関連株に見直し買いが入ったほか、空売りの持ち高解消のための買戻しなども入って3日続伸。1万9000円台を回復して終わりました。 20日の東証1部の騰落レシオ(25日移動平均)は100.02まで低下しており、短期的には調整も一巡感が出てきたように思います。ただ、やはり、 -
市場潮流
2015-06-29 18:05今週(6月22~26日)の東京株式市場は、日経平均株価が週間で531円、2.6%上昇しました。 ギリシャ情勢が一時好転したかにみえたこと、企業業績の拡大基調が続くとの期待などから株価は上昇。日経平均株価は24日、2000年につけたITバブル期の高値を18年半ぶりに上回りました。 ところで、国内では12年以降、株式市場改革、企業変革が進行しています。官民一体となった改革ですが、直近では、5月26日に、経済産業省と東京証券 取引所が「攻めのIT経営銘柄」18銘柄を選定・公表しています。国内企業のIT活用がコスト削減など「守り」中心にとどまっている現状に鑑み、ITをビ ジネスモデルの変革にまでつなげた優良企業を公表することで国内企業のIT活用能力を高めるとの趣旨です。 東証に上場する約3500社を調査対象に、IT活用の具体策などを評価した上で、ROEが各業種の平均を上回る企業を1業種につき -
TPM上場の奨め
2013-10-22 17:32日本の社会インフラで重要な役割を担っている株式市場。資金調達の場としての株式市場は直接金融(企業が銀行からの融資ではなく株式の発行によって投資家から資金を調達する)の機能を担う場として公的に開かれている社会インフラの一つである。 これを維持・発展させていくことは私たちの社会、すなわち資本主義社会・経済を支えることになる。日本の株式市場には約3600社が上場していますが、 実際の企業数(中小規模の企業まで含めて430万社)と比べればほんのわずか。上場している企業はいわばエリートと言えます。上場するには監査法人の監査 が必要だし、厳しい厳しい上場審査を経ないとなりません。このためのコストは億単位になるのでCFを生む能力の高い企業でないと上場を志すことはできない のがネックです。 上場後も上場を維持するためのコストを払う必要がありますので最近は積極的に上場を廃止してしまうケースも見られます。
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